これからきくのは、レイチェル・ポッジャーによるイ短調のパルティータ。ただし、パルティータといっても、有名な無伴奏ヴァイオリンのためのそれではなく、原曲となる無伴奏フルートのためのパルティータ(BWV1013)を、ポッジャーがヴァイオリン独奏用に編曲したものです。
同じような試みはこれがはじめてではなく、ブリュッヘンたちが、フルート・ソナタ集の余白付録的にきかせてくれた録音があります。その録音は、ヴィオラ、チェンバロ、ヴィオロンチェロ・ピッコロ、リコーダー、ヴァイオリンと、楽章単位でさまざまな楽器をひきわけてのものでした。
ポッジャーの編曲はもちろん全楽章ヴァイオリンで、音源は「Guardian Angel」(2013年録音)。これはバロック時代の無伴奏のヴァイオリン作品をいろいろと集めたもので、表題となったビーバーのパッサカリア(「ロザリオのソナタ(ミステリー・ソナタ)」)も収録されています。
CD : CCS SA 35513(Channel Classics)