聖金曜日にきくのは、ハンス・マルティン・シュナイトたちによる「ヨハネ受難曲」(BWV245)です。シュナイトは1930年生まれのドイツの指揮者(2018年に死去)。日本ともなじみが深く、日本人の独唱者、合唱団とともに、東京にて「ヨハネ受難曲」のライブ録音(2001年11月13日)をおこなっています。
ここできくのはその録音ではなく、1978年に録音された「ヨハネ受難曲」のほう。これは同曲の初稿(1724年)による録音で、コレギウム聖エメラム、レーゲンスブルク・ドームシュパッツェン(レーゲンスブルク大聖堂聖歌隊)と共演しています。特筆すべきは、ソプラノとアルトに合唱はもちろん、独唱にも少年を起用していることで、いまとなっては貴重な録音といえます。
1979年初出のさいはLPで、その後CD化が待たれましたが未発売のままでした(たぶん)。それがようやくデジタル化の運びとなりましたので、さっそく、ひさしぶりにきいてみることにしました。なお、初出3枚組LPの余白には、第2稿(1725年)のみに採用された2曲の合唱曲(コラール)と3曲のアリアが収録されていました。デジタル化においても、それもそのまま収録されています。
File : 4836020(ARCHIV PRODUKTION)