毎日バッハをきいていこう!

一日一バッハ




今日と明日きくのは、ジュリアン・リベールのピアノによる、フランス組曲第5番とパルティータ第2番です。リベールはマリア・ジョアン・ピレシュに学んだ、1987年生まれのベルギーのピアノ奏者。2曲が収録されているのは、2019年録音の「Bach|Bartók」(harmonia mundi HMM 902651)です。きいていくのはCDの収録順どおりで、今日はフランス組曲、そして明日はパルティータを楽しみます。なお、録音に使用されたピアノはスタインウェイです。

HMM 902651

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三位一体の祝日にきくのは、ザビヌ・ヴァイヤーによる「われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ」(フェルッチョ・ブゾーニ編)です。ヴァイヤーは1988年生まれのルクセンブルクのピアノ奏者。「われ汝に呼ばわる」は、2017年録音の「Bach to the Future」(ARS Produktion ARS 38 245)に収録されたもので、このブログでは同CDからすでに「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」(こちらもブゾーニ編)をきいています。

ARS 38 245

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今夕に楽しむのは、リスト・ラウリアラによる「トッカータとフーガ ニ短調(ドリア調)」です。ラウリアラは1949年生まれのフィンランドのピアノ奏者。「トッカータとフーガ ニ短調(ドリア調)」はドミトリー・カバレフスキーによるピアノ編曲版で、1996年録音の「Bach Transcription for Piano」(NAXOS 8.553761)に収録されています。CDにはこのほかに、カミーユ・サン・サーンス、アレクサンドル・ジロティ、マックス・レーガー、オイゲン・ダルベール(このブログでは同曲の編曲をエマヌエレ・デルッキのピアノできいています)による、バッハ作品のピアノ編曲が収録されています。

8.553761

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これから楽しむのは、ピーテル・ヤン・ベルダーのチェンバロで、イギリス組曲第6番(BWV811)です。この組曲の調はニ短調。ヨーハン・マッテゾンによれば、ニ短調は「信仰深く穏やかであると同時に、高貴で心地よく満ち足りた性格を持っている」(山下道子訳「マッテゾンの調性格論」)ということで、この組曲もたしかに高貴さを感じさせます。とはいえ曲には翳りがあり、それが音楽に深みのある彫りをあたえ、たんなる高貴さにおわっていません。なお、ベルダーの弾くのは、ティトゥス・クライネンによる2013年製チェンバロ(ブランシェの1730年製にもとづく)。録音は2018年/2019年です。

CD : 96060(BRILLIANT CLASSICS)

96060

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2021年のバッハ・メダルは、ともにバッハ学者で、バッハ・アルヒーフの所長(デレクター)を務めた、ハンス・ヨアヒム・シュルツェとクリストフ・ヴォルフに授与されました。ともにバッハ研究を牽引した著名な学者で、シュルツェはバッハ・アルヒーフの前々所長、そしてヴォルフは前所長です(現所長はペーター・ヴォルニー)。記事「バッハ・メダル、2018年の受賞者はロバート・レヴィン」で、「有力な音楽家はすでに受賞ずみということになると、今後は研究者にも受賞者が広がるかもしれませんね」と投稿したのですが、ついにそれが現実となりました。なお、過去の受賞者は「バッハ・メダル」をご覧ください。



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先週から聖霊降臨節をはさんできいている、ピーテル・ヤン・ベルダーの「イギリス組曲集」(2018年/2019年録音)。ベルダーは1966年生まれ。鍵盤楽器のほか、リコーダーもこなす奏者で、指揮活動も活発です。録音も多数で、このブログでもいろいろ紹介しています。これから楽しむのはイギリス組曲第5番(BWV810)で、同曲は「厳しく内面的な趣をもった組曲」(『バッハ事典』)。使用楽器は、ティトゥス・クライネンの2013年製チェンバロ(ブランシェの1730年製にもとづく)です。

CD : 96060(BRILLIANT CLASSICS)

96060

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聖霊降臨節のあいだ休んでいたピーテル・ヤン・ベルダーの「イギリス組曲集」。今日から再開で、きくのはヘ長調の第4番(BWV809)です。録音は2018年/2019年。ベルダーの弾くのは、ブランシェの1730年製にもとづく、ティトゥス・クライネンの2013年製チェンバロです。

CD : 96060(BRILLIANT CLASSICS)

96060

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聖霊降臨節第3日にきくのは、ラファエル・ピションとピグマリオンによる、ト短調のミサ曲(BWV235)です。このミサ曲は、全6曲のすべてがカンタータからの転用で、原曲は、第1曲がBWV102第1曲、第2曲がBWV72第2曲、第3曲から第6曲がBWV187の第4曲、第3曲、第5曲、第1曲です。ピションたちの録音は2007年。比較的大きめの編成で、録音にのぞんでいます。

CD : Alpha 130(Alpha)

Alpha 130

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聖霊降臨節第2日にきくのは、カール・リヒターたちによる「げに神はかくまで世を愛して」(ARCHIV PRODUKTION 439 380-2)です。このカンタータ(全5曲)は1725年5月21日の初演で、シチリアーノのリズムによる合唱曲から、アリア(「狩のカンタータ」第13曲の転用)、レチタティーヴォ、アリア(「狩のカンタータ」第7曲の転用)、合唱曲と続く構成です。リヒターの録音は1974年と1975年。管弦楽と合唱は、いつものようにミュンヘン・バッハ管弦楽団、同合唱団で、独唱者は、エディト・マティスとディートリヒ・フィッシャー・ディースカウです。

439 380-2

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聖霊降臨節第1日にきくのは、鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンによる「人もしわれを愛せば、わが言を守らん」です。このBWV59は1723年5月16日の初演。2本のトランペットをともなう二重唱にはじまる4曲からなるカンタータです。鈴木たちの録音は2001年で、独唱者(合唱も歌います)は、野々下由香里(ソプラノ)とペーター・コーイ(バス)です。

CD : BIS-CD-1271(BIS Records)

BIS-CD-1271

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オランダのチェンバロ奏者、ピーテル・ヤン・ベルダーが2018年/2019年に録音した「イギリス組曲集」。収録された6曲の組曲は番号順に収録されており、一昨日から順番に楽しんでいます。今日きくのは第3番(BWV808)で、プレリュードに続くのは、基本舞曲の4曲(アルマンド、クーラント、サラバンド、ジーグ)に、当世風舞曲としてガヴォット(サラバンドとジーグのあいだに挿入)です。ベルダーの演奏は骨太なもの。もちろん繊細さもあるのですが、軽みより重みを強く感じます。使用楽器は、ティトゥス・クライネンの2013年製チェンバロ(ブランシェの1730年製にもとづく)です。

CD : 96060(BRILLIANT CLASSICS)

96060

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昨日からききはじめた、ピーテル・ヤン・ベルダーによる「イギリス組曲集」(2018年/2019年録音)。今日これから楽しむのは、収録順、つまり番号順どおりその第2番(BWV807)です。ベルダーが弾くのは、ブランシェの1730年製にもとづく、ティトゥス・クライネンの2013年製チェンバロです。

CD : 96060(BRILLIANT CLASSICS)

96060

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昨日の「フーガの技法」に続き、今日もきくのはピーテル・ヤン・ベルダーのチェンバロです。今日から楽しむのは、ベルダーが2018年と2019年に録音した「イギリス組曲」。6曲の組曲は番号順に収録されているので、ここでもその順で第1番(BWV806)からきいていきます。使用楽器は、「フーガの技法」と同じく、ティトゥス・クライネンの2013年製チェンバロ(ブランシェの1730年製にもとづく)です。

CD : 96060(BRILLIANT CLASSICS)

96060

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これからきくのは、ピーテル・ヤン・ベルダーが2018年に録音した「フーガの技法」です。使用楽器は、ティトゥス・クライネンの2013年製チェンバロ(ブランシェにもとづく)。未完のフーガはそのままの演奏で、一部の曲には即興的な挿入もあり、なかなか楽しめます。なお、コントラプンクトゥス13の2台のチェンバロのための編曲では、ヘーラルト・デ・ヴィットが共演しています。こちらの楽器は、ティトゥス・クライネンの2014年製チェンバロ(ルッカースにもとづく)です。

CDでの順は、

  1. コントラプンクトゥス1
  2. コントラプンクトゥス2
  3. コントラプンクトゥス3
  4. コントラプンクトゥス4
  5. 8度のカノン
  6. コントラプンクトゥス5
  7. コントラプンクトゥス6
  8. コントラプンクトゥス7
  9. 10度のカノン
  10. コントラプンクトゥス8
  11. コントラプンクトゥス9
  12. コントラプンクトゥス10
  13. コントラプンクトゥス11
  14. 12度のカノン
  15. コントラプンクトゥス12(正立形)
  16. コントラプンクトゥス12(倒立形)
  17. コントラプンクトゥス13(正立形)
  18. コントラプンクトゥス13(倒立形)
  19. 拡大・反行のカノン
  20. コントラプンクトゥス14
  21. コントラプンクトゥス13 2台のチェンバロ(倒立形)
  22. コントラプンクトゥス13 2台のチェンバロ(正立形)

です。

CD : 96035(BRILLIANT CLASSICS)

96035

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これから楽しむのは、ステファニー・ポーレとエリーザベト・ガイガーによる無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第1番(BWV1002)。先々週からきいてきた「Intuitions」(2017年録音)に収録されており、これまでと同じくヴァイオリンとオルガンのために編曲されたのもです。バッハの「無伴奏」に「伴奏」をつけた例はいくつか知られていますが、ここでの編曲はヴァイオリンとオルガンがじつに自然に渾然一体となっていて、違和感というものはありません。2人の演奏はこれまできいてきた作品もそうでしたが、とてもすがすがしく、インスピレーション豊か。録音もその響きが美しくとらえられています。

CD : PARATY 620194(PARATY)

PARATY 620194

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