毎日バッハをきいていこう!

一日一バッハ




大晦日にきくのは、ケネス・ギルバートによるハ短調のトッカータ(BWV911)。ヤン・クーシェの1671年製のチェンバロを弾いての録音(1992年)です。音楽は長大なフーガにいくつかの小部分がまとわりついたような構成。とちゅう一休みするフーガは、厳格というより奔放な感があり、これはこれで楽しめますね。

CD : 463 585-2(ARCHIV PRODUKTION)

447 297-2

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2020年はベートーヴェン生誕250周年という記念の年。ということで、おそまきながら今夜はベートーヴェンの第9でも楽しもうかと思います。手もとにあるのは、マルティン・ハーゼルベック(2015年録音)、ジョヴァンニ・アントニーニ(2016年録音)、そしてパブロ・エラス・カサド(2019年録音)のCD。さてどれをきこうか、それぞれ特徴があってちょっと迷いましたが、ここは一番新しいパブロ・エラス・カサドのCDを選択しました。

ところで、テオドール・クルレンツィス(第5番と第7番は既録音)がこの録音をきいたら、先を越されたと悔しがるかもしれません。エラス・カサドの演奏は、そのぐらいまえのめりのおもしろいベートーヴェンです。しかし、フライブルク・バロック・オーケストラも、「バロック」のままでベートーヴェンの第9とは、ずいぶん弾けたものです。合唱はチューリッヒ・シング・アカデミー、独唱者はクリスティアーネ・カルク、ヴェルナー・ギューラ、フローリアン・ベッシュです。

HMM 902431.32

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今日と明日きくのは、ケネス・ギルバートによる2曲のトッカータ。2曲はともに1992年の録音で、「半音階的幻想曲とフーガ」などとともにCDに収録。収録順はBWV911、BWV910ですが、ここでは番号順に楽しみます。ということで、まずきくのは嬰ヘ短調のトッカータ。ギルバーが弾くのはヤン・クーシェの1671年製のチェンバロ(18世紀に2度の改修)。四半世紀以上もまえの録音ですが、オリジナル・チェンバロの冴えた響きが楽しめます。

CD : 463 585-2(ARCHIV PRODUKTION)

447 297-2

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ラルス・ウルリク・モルテンセンによる「クラヴィーア練習曲集 第2巻」。このCDに収録されているのは表題どおり、「イタリア趣味による協奏曲(イタリア協奏曲)」と「フランス様式による序曲(フランス風序曲)」の2曲のみです。これからきくのは「フランス風序曲」(BWV831)は、「イタリア協奏曲」ほどは録音数はありませんが、すぐれた曲であることはまちがいありません。曲名どおり長大な序曲にはじまる曲は、クーラント、ガヴォット、パスピエ、サラバンド、ブーレ、ジーグ、エコーが続く構成。モルテンセンの演奏はあまり深刻ぶらず、コーヒーをお伴にききたくなるような軽妙な味わいがあり、楽しめます。なお、CDには楽章ごと、舞曲ごとのトラックはなく、すべてインデックスが付されているのみ。したがって、特定の楽章や舞曲のみをききたいとき、プレーヤーによっては不便ですね。

CD : 32113(Kontrapunkt)

32113

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今日と明日きくのは、ラルス・ウルリク・モルテンセンによる「クラヴィーア練習曲集 第2巻」。今日は「イタリア趣味による協奏曲(イタリア協奏曲)」(BWV971)を、そして明日は「フランス様式による序曲(フランス風序曲)」(BWV831)を楽しみます。CDの収録曲は「クラヴィーア練習曲集 第2巻」のみで、時間は40分ほどとじつに短め。「第2巻」のみでの収録にこだわりがあったのでしょうか。録音はおそらく1992年ごろとみられます。

CD : 32113(Kontrapunkt)

32113

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今日、降誕節第3日にきくのは、オルガン・コラール「神を讃えまつれ、汝らキリストの徒よ、こぞりて」です。このBWV609は、昨日きいた「甘き喜びに包まれ」と同じく、「オルガン小曲集」に所収された曲。オルガン演奏はリオネル・ロッグで、弾いているのはアーレスハイム大聖堂(スイス)、ヨーハン・アンドレーアス・ジルバーマン建造のオルガンです。

CD : HMA 190717(harmonia mundi)

HMA 190717

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降誕節第2日にきくのは、リオネル・ロッグによる「甘き喜びに包まれ」です。このBWV608は「オルガン小曲集」所収のオルガン・コラール。曲も詩も14世紀にさかのぼるとされる、降誕節のためのコラールです。使用楽器は、アーレスハイム大聖堂(スイス)のジルバーマン・オルガンで、録音は1966年です。

CD : HMA 190717(harmonia mundi)

HMA 190717

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降誕節第1日にきくのは、スイスのオルガン奏者、リオネル・ロッグによる「高き御空よりわれは来れり」です。このBWV769は5つの変奏からなるカノン風変奏曲で、バッハが入会した「音楽学術交流協会」への提出作品。例年だと降誕節には、クリスマス・オラトリオやカンタータを楽しむことが多いのですが、今年は趣向をかえて、ロッグの「降誕節のコラール集」(1966年録音)から、気分にまかせてきいていく予定です。なお、ロッグが弾くのは、アーレスハイム大聖堂(スイス)のジルバーマン・オルガン(ヨーハン・アンドレーアス)です。

CD : HMA 190717(harmonia mundi)

HMA 190717

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これからきくのはロ短調の序曲(管弦楽組曲)。これまでと同じく、リナルド・アレッサンドリーニとコンチェルト・イタリアーノによる録音(2018年)で楽しみます。フルート独奏はラウラ・ポンテコルヴォで、とてもエレガントな演奏(ときおりひなえめな装飾も)です。なお、CDにはこのBWV1068のまえに、ヨーハン・ルートヴィヒ・バッハのト長調の序曲が挿入されており、こちらは明快な佳曲ですね。

CD : OP 30578(Naïve)

OP 30578

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これからきくのはニ長調の序曲(管弦楽組曲第4番)。これまでと同じく、リナルド・アレッサンドリーニとコンチェルト・イタリアーノによる2018年の録音で楽しみます。この序曲はトランペットとティンパニーを抜いた初期稿での録音もありますが、ここでは通常どおりの演奏で、壮麗なトランペットの響きが楽しめます。コンチェルト・イタリアーノの編成は通奏低音をのぞけばすべてパート1人となっており、トランペットとティンパニーの沈黙中は室内楽的な親密な響きも味わえます。

CD : OP 30578(Naïve)

OP 30578

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昨日からききはじめた、リナルド・アレッサンドリーニとコンチェルト・イタリアーノの「管弦楽のための序曲(管弦楽組曲)集」(2018年録音)。これから楽しむのは収録順どおり第1番(BWV1066)です。じっさいには、この曲のまえにヨーハン・ベルンハルト・バッハのホ短調の序曲が収録されていて、これもよい曲ですが本流では省略し、機会があれば支流(「小川のほとり」)できくことにします。

CD : OP 30578(Naïve)

OP 30578

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今日からきいていくのは、リナルド・アレッサンドリーニとコンチェルト・イタリアーノによる4曲の序曲(管弦楽組曲)。2018年に録音されたCDには、バッハの4曲のほか、先輩の縁者である、ヨーハン・ベルンハルト・バッハと、ヨーハン・ルートヴィヒ・バッハの序曲が収録されています。バッハの4曲は、第3番、第1番、第2番、第4番という順に収録。今日の第3番(BWV1068)からその順で楽しみます。表紙の写真からその演奏の過激さを想像してしまいがちですが、じっさいは流麗そのもの。ときおり、トランペットとティンパニーが強いアクセントを与えますが、けっしてガリガリ、ゴリゴリではありません。

[訂正]CDの収録順を「第3番、第1番、第2番、第4番という順」としていますが、じっさいは「第3番、第1番、第4番、第2番」です。

CD : OP 30578(Naïve)

OP 30578

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待降節第4日曜日にきくのは、ヤン・ミヒールスのピアノで、フェルッチョ・ブゾーニ編曲の「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」(FUGA LIBERA FUG 760)です。ミヒールスは1966年生まれのベルギーのピアノ奏者。「いざ来ませ……」は「Bach-Busoni」というCDに収録されており、録音は2019年におこなわれています。この録音のおもしろいところは、ベヒシュタインの1860年製ピアノをもちいているところ。ブゾーニは1866年生まれなので、編曲者と同時代の趣味のピアノといえます。また、クリス・マーネの2015年製並行弦ピアノによるブゾーニ自作も楽しめます。

FUG 760

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今週は、マヤ・ヴェーバーが、2019年に録音した6曲の無伴奏チェロ組曲(PROSPERO PROSP 0001)をきいてきました。録音では2019年までの期限付きで貸与された、愛器のストラディヴァリウス「ボナミィ・ドブレー・スッジア」(1717年製)をもちいており、チェロの美しい響きも楽しめます。これからきく第6番では、とくにアルマンドやサランバンドでの甘美な響きがききものです。

PROSP 0001

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これから楽しむのは無伴奏チェロ組曲第5番(PROSPERO PROSP 0001)。チェロは今週これまできいてきたマヤ・ヴェーバーで、楽器は長らく愛器であったストラディヴァリウス「ボナミィ・ドブレー・スッジア」(1717年製)です。なお、この組曲第5番には、バッハ自身によるリュート編曲ものこされています。

PROSP 0001

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