今日からしばらくは(予定としては12月22日まで)、「平均律クラヴィーア曲集」をきいていきます。これまで第1巻は、ロバート・レヴィン、曽根麻矢子、トン・コープマン、ピーテル・ヤン・ベルダー、ダニエル・コルゼンパ、第2巻は、ロバート・レヴィン、ピーテル・ヤン・ベルダー、トン・コープマン、ダニエル・コルゼンパ、ときいてきました。これまでは、第1巻にしろ第2巻にしろ、第1番から順にきいていたのですが、今回はバルトーク・ベーラ(ベーラ・バルトーク)校訂の「平均律」の配列にしたがってきくことにしました。
このバルトーク版「平均律」は、ピアノ奏者、ピアノ教師としての面目躍如たるおもしろい校訂譜で、オリジナルに、運指、装飾音、演奏記号、解釈などを付加したものです。とくにその配列が独特で、オリジナルの第1巻、第2巻の48曲を、難易度(とバルトークの音楽性によって)で配列しなおし、バルトーク版2巻としています。ピリオド楽器の奏者は、バルトークの解釈を参考にしているのかいないのか。どちらにせよ、きいていくにはおもしろそうなので、今回はこの順番を採用しました。
バルトーク版の順番できいていくにあたり、奏者はいろいろ悩みました。今回のききかただと、2巻とも録音している奏者でなくてはいけないので、グスタフ・レオンハルト、ブランディーヌ・ヴェルレ、鈴木雅明など、あれこれ思いめぐらせ、選んだのはイタリアの奏者オッターヴィオ・ダントーネです。使用楽器は、エティンヌ・ブランシェ(1733年製)によるオリヴィエ・ファディーニ製作のチェンバロです。今日これからきくのは、バルトーク版第1巻の第1曲で、オリジナルでいうと、第2巻の第15番(BWV884)です。
CD : 47657-2(ARTS)