毎日バッハをきいていこう!

一日一バッハ




今週から来週にかけてきいていくのは、イザベル・ファウストとベルリン古楽アカデミーによる「ヴァイオリン協奏曲集」です。こういうと、2曲のヴァイオリン協奏曲と2つのヴァイオリンのための協奏曲、あわせて3曲のみの収録と思いがちですが、ファウストたちの録音ではもう少し増えます。チェンバロ協奏曲からの再構成、つまり復元協奏曲や、カンタータのシンフォニア(ここでは省略)、オルガン用トリオ・ソナタからの再構成などがふくまれているためです。それらの収録曲を順番どおりにきいていくこととし、まずニ短調のヴァイオリン協奏曲から楽しみます。この協奏曲はチェンバロ協奏曲第1番の復元協奏曲で、ヴァイオリン独奏はもちろんファウスト。使用楽器はヤコブ・シュタイナーで、録音は2017年です。

CD : HMM 902335.36(harmonia mundi)

HMM 902335.36

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顕現節後第4日曜日にきくのは、カール・リヒターたちによる「イエス眠りたもう、われ何を望むべき」(ARCHIV PRODUKTION 439 369-2)です。このBWV81は、1724年1月30日に初演されたカンタータ(全7曲)。第7曲のコラールをのぞいて、アリアとレチタティーヴォのみで構成されており、オーケストラはリコーダ(2部)、オーボエ・ダモーレ(2部)、ヴァイオリン(2部)、ヴィオラ、通奏低音という編成です。リヒターたちの録音は1972年。もう半世紀まえの録音ですね。独唱者は、アンナ・レイノルズ、ペーター・シュライアー、テオ・アダム。みなすぐれた歌手ですが、リヒターともども物故者となっています。管弦楽と合唱はいつものようにミュンヘン・バッハ管弦楽団、同合唱団です。

439 369-2

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今週後半はトレヴァー・ピノックイングリッシュ・コンサートよる、木管楽器のための協奏曲を楽しんできました。1993年録音のCDには3曲の協奏曲が収録されており、これからきくのはデイヴィッド・ライヒェンバーグを独奏とする、オーボエ・ダモーレ協奏曲です。この協奏曲も復元協奏曲の中では人気があり、チェンバロ協奏曲第4番からの再構成です。近年の演奏とくらべてしまうと、第1楽章の愉悦感、スピード感などずいぶんちがいがありますが、ライヒェンバーグのオーボエ・ダモーレはすばらしく、惜しい人を早く亡くしたものです。

CD : 413 731-2(ARCHIV PRODUKTION)

413 731-2

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これから楽しむのは、トレヴァー・ピノックイングリッシュ・コンサートよるオーボエとヴァイオリンのための協奏曲です。原曲は2台のチェンバロのための協奏曲第1番(BWV1060)。チェンバロ協奏曲から再構成した協奏曲中、この復元協奏曲は一二を争う人気です。独奏者は、オーボエがデイヴィッド・ライヒェンバーグ、ヴァイオリンがサイモン・スタンデイジ。ライヒェンバーグは録音の4年後、40歳に満たず亡くなっています。

CD : 413 731-2(ARCHIV PRODUKTION)

413 731-2

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今週後半にきいていくのは、トレヴァー・ピノックイングリッシュ・コンサートよる3曲のコンチェルト。1983年の録音なので、すでに40年近くもまえの演奏ということになります。これからきくフルート、ヴァイオリン、チェンバロのための協奏曲(BWV1044)のほか、チェンバロ協奏曲から再構成された、オーボエとヴァイオリンのための協奏曲、そしてオーボエ・ダモーレ、弦楽と通奏低音のための協奏曲がCDに収録されています。BWV1044の独奏者は、フルートがリザ・ベズノシウク、ヴァイオリンがサイモン・スタンデイジ、チェンバロがピノッです。

CD : 413 731-2(ARCHIV PRODUKTION)

413 731-2

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先週後半から今週前半にかけてきいてきた、諏訪内晶子による「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ(全曲) 」(DECCA UCGD-9086/7)。番号順どおりにきいてきたので、これから楽しむのは、無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番ということになります。この第3番はのぞき、とりあえずこれまでの5曲の感想を。まずすばらしいと思ったのは、勢いのある曲、ソナタでいえば第2、第4楽章に当たりますが、これらは運動エネルギーに満ちていました。それに対して、ソナタの第1、第3楽章はやや平板に感じます。緩急を意図的に鋭く対比させ、緩徐楽章を抑え気味にしていていたのかもしれません。

繊細なアーテキュレーションによるピリオド楽器の演奏ばかりをきいていると、すぐれた演奏でも楽譜どおり、そういうふうに感じるだけなのかもしれないですね。良いか悪いかというより気になる、ということです。とにかく、急速楽章にくらべ緩徐楽章はむずかしいのでしょう。グァルネリ・デル・ジェズ「チャールズ・リード」(1732年製)の響きが美しいだけに、ちょっとざんねんなところでした。なお、この第3番のプレルーディオ(プレリュード)とルールのさわりは、YoutubのUniversal Music Japan公式チャンネルのティザー映像として公開されています。

UCGD-9086/7

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これからきくのは、諏訪内晶子による無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番。2021年録音の「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ(全曲) 」(DECCA UCGD-9086/7)からの1曲で、グァルネリ・デル・ジェズ「チャールズ・リード」(1732年製)を奏いての録音です。アダージョは一音一音、ていねいに積みあげられていき、高潮していくという感じなのですが、諏訪内の演奏では終始理知的で、それほど高潮することはありません。対してフーガはテンポも速く、運動エネルギーを着火剤にしたような燃焼度の高い演奏です。ソナタ共通の解釈ということなのかもしれません。

UCGD-9086/7

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先週後半からきいている諏訪内晶子の「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ(全曲) 」(DECCA UCGD-9086/7)。今週もひき続き、収録順=番号順に楽しみます。のこるは3曲、これからきくのはパルティータ第2番。終曲のシャコンヌ(チャッコーナ)がとりわけ有名ですが、諏訪内の演奏がどのようなものか気になっています。というのも、ふつうは入手したさいにちょっとだけきくのですが、この第2番はまったの未聴。録音時間からすれば、テンポ的には中庸といえるのでしょうが、まったくの白紙状態でわかりません。録音は2021年で、使用楽器はグァルネリ・デル・ジェズ「チャールズ・リード」(1732年製)です。

UCGD-9086/7

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顕現節後第3日曜日にきくのは、鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンによる「わが片足すでに墓穴に入りぬ」です。このBWV156は、おそらく1729年1月23日に初演されたカンタータ(全6曲)。第1曲のシンフォニアは、失われたオーボエ協奏曲の第2楽章からの編曲とみられる、田園的なのどかさのある、美しい曲。表題とはずいぶん異質に思えるシンフォニアですが、死も生も主にゆだねるというテーマにはふさわしいのかと。録音は2010年。合唱は各パート3名で編成され、独唱も担当する歌手は、レイチェル・ニコルズ、ロビン・ブレイズ、ゲルト・テュルク、ペーター・コーイです。

CD : BIS-SACD-1891(BIS Records)

BIS-SACD-1891

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諏訪内晶子が2021年に録音した「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ(全曲) 」(DECCA UCGD-9086/7)。6曲を番号順=収録順できいており、これから楽しむのは無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番です。静謐なグラーヴェから激情のフーガへと、静と動がきわめて対照的。グラーヴェはあえて抑えていたのでしょうが、フーガのエネルギッシュさはすさまじいものがあります。同じことはアンダンテとアレグロにもいえます。

UCGD-9086/7

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昨日からききはじめた、諏訪内晶子による「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ(全曲) 」(DECCA UCGD-9086/7)。諏訪内ほどのキャリアなら、もうとっくに録音していたと思ったのですが、この録音がはじめてのバッハの「無伴奏」ということ。諏訪内の『ウィキペディア』ページをみても、バッハは「無伴奏」と、ほぼ11年まえに紹介したヴァイオリン協奏曲(記事は「諏訪内晶子『バッハ ヴァイオリン協奏曲集』」)だけなので、ちょっとびっくりです。ヴァイオリン奏者にとって、「無伴奏」は録音したい曲であっても、いざ録音には勇気がいるということなのでしょうか。ともかく、今日きくのは収録順どおり、パルティータの第1番。録音は2021年です。

UCGD-9086/7

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今週後半から来週前半にかけてきいていくのは、諏訪内晶子による「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ(全曲) 」(DECCA UCGD-9086/7)です。この録音(2021年)、ティーザー動画(19日現在でパルティータ第3番から2曲)はみていますが、ほぼ未聴。ということで、どういう演奏をきかせてくれるのか多少は想像できるものの、よくわからいというのが正直なところです。ともかく、BWV番号順に収録された6曲をその順できいていくので、まずきくのはソナタ第1番ということになります。使用楽器はグァルネリ・デル・ジェズの「チャールズ・リード」(1732年製)とのことです。

UCGD-9086/7

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これから楽しむのは、月曜日からきいていきた、セバスチャン・ソンジのチェロとアンドレ・フィッシャー(ギター)による、オブリガート・チェンバロとヴィオラ・ダ・ガンバのためのソナタ第3番です。これまでの第1番と第2番は、緩・急・緩・急の4楽章構成でしたが、この第3番のみは急・緩・急の3楽章構成です。急速楽章は協奏曲風の活発な楽章なので、チェロでの演奏も相性は悪くありません。ソンジのチェロは甘い音色なので、元気のいいガンバという感じです。フィッシャーのギターとのバランスは録音(2013/14年)ではさほどではありませんが、実演ではどうなのでしょう。

STR 37036

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今夜、本流をはずれて楽しむのは、アクセル・リクヴィンが2016年に録音した、「AKSEL! / Arias by Bach, Handel & Mozart」(Signum Records SIGCD435)です。リクヴィンは2003年生まれのノルウェーの歌手。CDの録音時にはボーイ・ソプラノ(トレブル)でしたが、いまは変声してバリトン歌手ということのようです。CDは表題どおり、ヨーハン・ゼバスティアン・バッハ、ジョージ・フレデリック・へンデル(ハンデル)、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの曲が18曲収録されており、ここではバッハではなくヘンデルに絞ってきくことにします。

ヘンデルの収録曲は、オラトリオの「ジョシュア」、「メサイア」と「サムソン」、オペラの「アルチーナ」と「リナルド」、「アン女王の誕生日のための頌歌」からのアリア(9曲)。人気の「私を泣かせてください」(「リナルド」)も収録されています。この曲はリクヴィンの「一番好きな歌」らしいですね(「【レポート】アクセル・リクヴィン君へのインタビュー」)。しっかりしていそうで、やはり幼さがある歌唱ですが、これはこれで楽しめます。今後はバリトン歌手として、大成してほしいものです。共演は、ナイジェル・ショート指揮、オーケストラ・オブ・ジ・エイジ・オブ・エンライトゥンメント。録音は、スポンサーやクラウドファウンディングの支援でおこなわれたとのことです。

SIGCD435

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昼食後のひとときに楽しむのは、セバスチャン・ソンジのチェロとアンドレ・フィッシャー(ギター)による、オブリガート・チェンバロとヴィオラ・ダ・ガンバのためのソナタ第2番です。第1番とこの第2番は、ともに緩・急・緩・急の4楽章のソナタ。したがって、この第2番もアダージョからはるまるのですが、これがとてもまったりしていて、ボンヤリきくにはうってつけです。とはいえ、すぐに快活なアレグロとなるわけですが。録音は2013/14年です。

STR 37036

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