日曜日恒例のカンタータですが、ほかの四旬節期間中の日曜日と同じく、ライプツィヒにおける今日(復活節前第3日曜日)のためのカンタータはやはり残されていません。そんなこともあり、先日からなにをきこうかといろいろ考え、今日は「クリステ・エレイソン」をきくことにしました。
このBWV242は、フランチェスコ・ドゥランテのミサ曲ハ短調(BWV Anh.26)のキリエへの挿入曲。バッハがドゥランテのキリエを演奏するさい、第1キリエの筆写譜しか持ちあわせてなかったため、クリステを新たに作曲し、さらに第2キリエはグローリアのパロディで補ったということです(『バッハ事典』)。
演奏は、ヘンゲルブロック指揮のバルタザール=ノイマン・アンサンブルと同合唱団らによるもの。ヘンゲルブロックたちによる演奏は、キリエ全体を演奏したもので、ドゥランテの流麗な筆致の第1キリエから、クリステ、第2キリエと通してきいても、つぎはぎという違和感はありません。
CD : CD93.039(Hänssler CLASSIC)