これからきくのは、ヨス・ファン・フェルトホーフェンとオランダ・バッハ協会によるマニフィカト。今日は教会暦とは無関係ですが、声楽作品をききたくなったので、手持ち豊富なマニフィカトを選んでみました。そのマニフィカトですが、バッハには、変ホ長調(初稿/BWV243a)とニ長調(改訂稿/BWV243)というふたつの稿があり、フェルトホーフェンは、よく知られたニ長調の改訂稿で録音(2009年)しています。
しかし、フェルトホーフェンはいつものようにひとひねりし、バッハが初稿でしたように、改訂稿とは別に4曲の宗教歌を挿入。第2曲のあとにスウェーリンクの「輝く曙の明星のいと美わしきかな」、第5曲のあとにフェリートの「走れ、羊飼いたちよ」、第7曲のあとにシャインの「おお幼いイエスよ、わが幼いイエスよ」、第9曲のあとにヨハン・ミヒャエル・バッハの「いと高き神に栄光あれ」、というぐあいです。
録音におけるオランダ・バッハ協会の歌手たちは、独唱者5人と、それを補強する歌手たち10名の計15名編成。オーケストラは24名編成(通奏低音は計7名)とみられ、18世紀オーケストラのメンバーをはじめ、ピーテル・ヤン・ベルダーといった、著名な独奏者も加わっています。また、第1ヴァイオリンのトップには、山縣さゆりの名がクレジットされています。
CD : CCS SA 32010(Channel Classics)