毎日バッハをきいていこう!

一日一バッハ




ちょっとまえに購入し、まだ未紹介だった『皆川達夫セレクション 宗教音楽の手引き』(日本キリスト教団出版局)。同書は「皆川達夫セレクション」とあるように、明治学院大学図書館附属遠山一行記念日本近代音楽館に所蔵されている、皆川達夫の原稿などから、全3冊からなるセレクションを出版する計画の第1弾です(監修は樋口隆一)。同書は「宗教音楽の手引き」として「家庭の友」(サンパウロ)に、2005年1月号から2006年12月号まで24回にわたって連載されたもの。いつもながらの平明な語り口の、宗教音楽入門的な本といえるでしょう。肩のこらない読み物として楽しめます。出版は2024年4月です。

皆川達夫セレクション 宗教音楽の手引き

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前橋汀子の「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ 全曲」(Sony Music Labels SICX 10006)を、収録順=番号順にきいている今週。これから楽しむのは順番どおり、無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第2番です。同ソナタはグラーヴェ、フーガ、アンダンテ、アレグロという4楽章からなり、ソナタ第1番よりさらに緊張を強いられる音楽が続きます。例外はアンダンテで、ここのみはおだやかに音楽に身を委ねることができます。録音は2017年および2018年。録音での使用楽器は1736年製のデル・ジェス・グァルネリウスです。

SICX 10006

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昨日からききはじめた、前橋汀子による「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ 全曲」(Sony Music Labels SICX 10006)。このアルバムはまったく未聴だったので、はじめてきく録音ばかりです。今日きくのは収録順=番号順どおり、パルティータ第1番。舞曲はアルマンド、クーラント、サラバンド、テンポ・ディ・ボレアで、いずれの舞曲もドゥーブル(変奏)が付されています。録音は2017年および2018年で、楽器は1736年製のデル・ジェス・グァルネリウスです。

SICX 10006

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今週きいていくのは、前橋汀子による「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ 全曲」(Sony Music Labels SICX 10006)。前橋には1988年録音の旧盤もありますが、ここできいていくのは2017年および2018年に録音された新盤のほうです(ジャケット写真はともに篠山紀信)。これから楽しむのは収録順=番号順どおり、ソナタ第1番。使用楽器は、1736年製のデル・ジェス・グァルネリウスです。

SICX 10006

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三位一体節後第9日曜日にきくのは、ヘルムート・リリングたちによる「務めの報告をいだせ!と轟く雷の言葉」です。このBWV168は1725年7月29日の初演。全6曲中、いわゆる合唱曲は第6曲のコラールのみで、ほかの5曲はアリアとレチタティーヴォです。大規模な合唱曲こそありませんが、全体として峻厳な雰囲気に満ちていて、カール・リヒターに向いていそう。しかし、リヒターの録音はありません。リリングの録音は1970年。管弦楽と合唱はいつものように、シュトゥットガルト・バッハ・コレギウムとシュトゥットガルト・ゲヒンゲン・カントライ、独唱はナンシー・バーンズ、ヴェレーナ・ゴール、テオ・アルトマイアー、ジークムント・ニムスゲルンです。

CD 92.050

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今日きくのは昨日に続き、キャサリン・マッキントッシュ(ヴァイオリン)とマギー・コール(チェンバロ)の「Complete Violin & Harpsichord Sonatas」。このアルバムから、ホ短調のヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ(BWV1023)を楽しみます。このソナタは1720年から1739年ごろの筆写譜(ヨーハン・ゴットフリート・グルンディヒ)のみで伝承されており、ほかのヴァイオリン・ソナタとくらべると、やや異種な感じがしますが、それでもおもしろい音楽であることはたしかです。マッキントッシュとコールの録音は1995年および1996年。演奏には2人のほか、ジェニファー・ワード・クラーク(チェロ)がくわわっています。

CD : CHAN 0603(Chandos Records)

CHAN 0603

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今日と明日きくのは、キャサリン・マッキントッシュマギー・コールの「Complete Violin & Harpsichord Sonatas」(録音は1995年および1996年)から、2曲のヴァイオリンと通奏低音のためのソナタです。すでに同アルバムからは6曲のオブリガート・チェンバロとヴァイオリンのためのソナタをきいており、2曲はそのさいに「またの機会」としていたソナタです。これからきくのはト長調のヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ(BWV1021)。同ソナタの録音にはマッキントッシュとコールのほか、ジェニファー・ワード・クラークが参加しています。使用楽器は、マッキントッシュがジョヴァンニ・グランチーノの1703年製のヴァイオリン、コールがアンドルー・ガーリックの1995年製のチェンバロ(ジャン・アントワーヌ・ヴォードリーの1681年製による)、そしてクラークは1720年ごろのイタリアのチェロです。

CD : CHAN 0603(Chandos Records)

CHAN 0603

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アレハンドロ・マリアスとホルダン・フマドが2021年に録音した「J.S.Bach: 3 + 1 Viola da Gamba Sonatas」。このアルバムには3曲のガンバ・ソナタのほか、表題どおりもう1曲のガンバ・ソナタが収録されています。それがト短調のガンバ・ソナタ(BWV1030b)で、ロ短調のフルート・ソナタ(BWV1030)の異稿です。マリアスとフマドは、ヨーハン・フリードリヒ・ヘーリングの筆写譜(1770年以降/フルート・パートは消失)をもとにしているようで、同じような試みには、このブログでもきいている、ジョナサン・マンソントレヴァー・ピノックや、マルック・ルオラヤン・ミッコラとミクローシュ・シュパーニの録音があります。

CD : EUD-SACD-2302(Eudora)

EUD-SACD-2302

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日本チェンバロ協会の年報、『日本チェンバロ協会 年報 2024 第8号』が2024年4月に発行されました。発行日からまのびした紹介になりましたが、第8号の特集は「チェンバロの日! ウィリアム・バード」です。この特集は、(1)人物像、(2)手稿譜、印刷譜、原題譜、CD等対照表、(3)リュート作品、(4)コンソート・ソング、(5)ダブル・ヴァージナルの5部構成となっています。(2)の表には「CD、書籍」の項目もあり、愛好家にも利便な労作です。特集以外で興味深かったのは、「ウルビーノ公爵夫人のイタリアン・ヴァージナルとルネサンス・ヒューマニズム」(法月里野)。1600年の前後50年の音楽や美術が好きなので、これは楽しく読めました。

日本チェンバロ協会 年報 2024 第8号

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今週ここまできいているのは、アレハンドロ・マリアス(ヴィオラ・ダ・ガンバ)とホルダン・フマド(チェンバロ)の「J.S.Bach: 3 + 1 Viola da Gamba Sonatas」。アルバムは2021年に録音されたもので、3曲のガンバ・ソナタと1曲のフルート・ソナタが収録されています。今日きくのはガンバ・ソナタ第3番(BWV1029)。昨日までの2曲、第1番と第2番は緩急緩急の4楽章構成でしたが、第3番は急緩急の3楽章構成です。音楽はいかにもイタリアの協奏曲風で、じっさいにそうした楽曲をバッハが編曲したのかもしれません。そのような考えから架空の原曲を想定し、協奏曲として再構成した演奏もありますね。このアルバムでは、ふつうにガンバとチェンバロでの演奏ですが、両端楽章はとてもエネルギッシュなもの。対して中間楽章は、じつにまったりとして美しく、両端楽章ときわだった対比をみせています。

CD : EUD-SACD-2302(Eudora)

EUD-SACD-2302

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先週から鳴きはじめたセミ。いまはもう鳴きやんでいますが、日の出ぐらいから鳴いており、夏本番を感じさせます。今日も暑さはきびしいようで、この時間、室外の温度計も35度ぐらいまで上がっています。室内はエアコンが効いていて涼しいので、音楽を楽しめる環境はなんとか確保。そんな中きくのは、ガンバ・ソナタ第2番です。アレハンドロ・マリアス(ヴィオラ・ダ・ガンバ)とホルダン・フマド(チェンバロ)の「J.S.Bach: 3 + 1 Viola da Gamba Sonatas」に収録されたもので、録音は2021年です。

CD : EUD-SACD-2302(Eudora)

EUD-SACD-2302

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今週前半にきいていくのは、アレハンドロ・マリアスとホルダン・フマドの「J.S.Bach: 3 + 1 Viola da Gamba Sonatas」。このアルバム(2021年録音)には3曲のガンバ・ソナタ(BWV1027、BWV1028、BWV1029)と、1曲のフルート・ソナタ(BWV1030)の初期稿が収録されており、これから楽しむのは収録順どおり、ガンバ・ソナタ第1番です。ガンバのマリアスとチェンバロのフマドはともにスペインの奏者。使用楽器はシャルル・リシュの1997年製のバス・ガンバ(ミシェル・コリション)と、ブルース・ケネディの2009年製のチェンバロ(ミヒャエル・ミートケ)です。

CD : EUD-SACD-2302(Eudora)

EUD-SACD-2302

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三位一体節後第8日曜日にきくのは、フィリッペ・ヘレヴェーゲ(フィリップ・ヘレヴェッヘ)たちによる「人よ、汝はさきに告げられたり、善きことの何なるか」(BWV45)です。このカンタータは1726年8月11日の初演。第1部3曲、第2部4曲の全7曲からなるカンタータで、「ルードルシュタット詩華撰」を歌詞としています(第7曲のコラールはヨーハン・ヘールマンの「おお神よ、汝義なる神よ」の第2節)。ヘレヴェーゲの録音は2020年。管弦楽と合唱はいつものように、コレギウム・ヴォカーレ・ヘントです。録音にはソプラノの岡村知由紀(リィム知由紀)、オーボエの北里孝浩が参加しています。

CD : LPH 035(PHI)

LPH 035

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今日これから楽しむのは、ドリーナ・フラーティの「Bach & Vivaldi for Mandolin」(DYNAMIC CDS7787)から、2つのヴァイオリンのための協奏曲です。アルバム表題にあるように、バッハとヴィヴァルディの協奏曲をマンドリン・オーケストラのために編曲した7曲がアルバムに収録。バッハの収録曲は、ヴァイオリン協奏曲第1番と第2番、そしてここできく、2つのヴァイオリンのための協奏曲の3曲です。マンドリン独奏はフラーティ(指揮も)とシルヴィア・テンキーニで、マンドリン・オーケストラ・マウロ・エ・クラウディオ・テッローニとの共演。オーケストラの編成は、マンドオリン(12)、マンドーラ(5)、ギター(7)、マンドロンチェロ(1)、チェロ(1)、コントラバス(2)、チェンバロとおよびオルガン(1)で、弓奏弦楽器も入っています。録音は2015年です。

ところで、今日の記事、はじめはデルメ弦楽四重奏団による「フーガの技法」(ロバート・シンプソン編曲)で投稿していました。投稿をおえてき何曲かのコントラプンクトゥスをきいたところで、「これって、このブログで紹介したことがあるかも」と。ブログ内の検索をしてみると、2015年に紹介済みであることが判明したため、記事はいったん削除しました。もう9年もまえのことなので、すっかり忘れていました。で、ちょっと時間をあけて再投稿したのがこの記事というわけです。なお、同じ演奏を紹介していましった例はすでにあるのですが、ずいぶんあとになって気づいたこともあり、それらは削除せずにそのままにしてあります。

CDS7787

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今日これからきくのは、アンジェラ・ヒューイットの「Bach Arrangements」(hyperion CDA67309)から、パッサカリアとフーガです。アルバムは、ヒューイットをふくむ11人の音楽家によるバッハ作品のピアノ編曲を収録。このブログではすでに1曲、ハーバート・ハウエルズ編曲の「おお人よ、汝の大いなる罪を嘆け」をきいています。パッサカリアとフーガはオイゲン・ダルベールの編曲。ダルベールの編曲はエマヌエレ・デルッキによる同曲をきいたさいに紹介しましたが、じつにこまかな指示が付されています。ヒューイットの録音は2001年。弾いているのはまだ、スタインウェイ・アンド・サンズですね。

CDA67309

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