毎日バッハをきいていこう!

一日一バッハ




「おお神よ、汝義なる神よ」は、9節からなる同名コラールを主題とする、オルガンのための変奏曲。ただし、これからきくのはオルガンではなく、ホグウッドによるクラヴィコードです。楽器はオリジナルで、1761年製のヨーハン・アルブレヒト・ハス。

CD : MET CD 1056(Metronome Recordings)

MET CD 1056

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今日のバッハは、「ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハのためのクラヴィーア小曲集」から、ト長調のメヌエット(「小曲集」第11曲のBWV841)。これを、昨日と同じくホグウッドのクラヴィコード(楽器も昨日と同じ)で楽しみます。

CD : MET CD 1056(Metronome Recordings)

MET CD 1056

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これからきくのは、ホグウッドによるアルマンド。このBWV836は、「ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハのためのクラヴィーア小曲集」の第6曲で、「おそらく長男との合作」(『バッハ事典』)と推測されています。ホグウッドの楽器は1790年ごろのヨーハン・ヤーコプ・ボデヒタル製作のものです。

CD : MET CD 1056(Metronome Recordings)

MET CD 1056

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これからきくのは、一昨日、昨日に続きキュイエのバッハで、ホ短調のリュート組曲。ヴァルターの筆写譜には「ラウテン・ヴェルクのため」とありますが、ここでの楽器はもちろんクラヴィコード(シェヴァリエ製作)。響きはラウテン・ヴェルクとはちがうものの、繊細な情感の表出力にまさるクラヴィコードんほうが、この組曲にはふさわしく感じます。

ところで、月曜日からきいてきたキュイエの演奏、すべて「O Süßer Clavichord!」(おお甘美なるクラヴィコード!)と題されたCDに収録されています。このCDはクラヴィコードの魅力を、2台の楽器で堪能でき、ほかには「スペインのフォリア」による12の変奏曲など、次男カール・フィーリップ・エマーヌエルの作品が3曲収録されています。

CD : FUG508(FUGA LIBERA)

FUG508

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これからきくのは、昨日に続きキュイエのクラヴィコードによるバッハ。このBWV922での楽器は、パトリック・シェヴァリエ製作(1785年製のクリスティアン・ゴットロープ・フーベルトによる)で、昨日のジョバンの楽器がくもった響きをもっていたのにくらべ、ぬけた響きが美しく、華麗な技巧には、このシェヴァリエ製がよりふさわしく感じます。ちなみに、BWV922はトレーガーのクラヴィコードでもきいていますが、このキュイエのほうが好みです。

CD : FUG508(FUGA LIBERA)

FUG508

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今日も暑かった京都。日暮れをむかえても、まだまだ熱気がのこっていますが、風はすこしだけ冷たくなってきました。さて、そんな夕べにきくのは、イタリア様式によるアリアと変奏です。このBWV989は歌謡的な主題のアリアと10の変奏からなるもので、これをジョスリン・キュイエのクラヴィコードで楽しみます。なお、クラヴィコードの製作はエミール・ジョバン(1773年製のクリスティアン・ゴットフリート・フリーデリーツィによる)です。

CD : FUG508(FUGA LIBERA)

FUG508

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今日もずいぶん暑くなってきました。とはいえ、昨日の激しい夕立で蓄積された熱もとれ、いくぶんすごしやすくなっています。さて、日曜日のバッハは、いつもと同じくカンタータで、「人よ、汝はさきに告げられたり、善きことの何なるか」です。このBWV45は、1726年8月11日(三位一体節後第8日曜日)に初演された、『ルードルシュタット詩華撰』による2部のカンタータ。演奏は鈴木雅明たちのもので、合唱はソロを担当する歌手をふくめパート3人で編成しています。

CD : BIS-SACD-1851(BIS Records)

BIS-SACD-1851

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火曜日からきいてきたピケットたちによるブランデンブルク協奏曲集、これからきくのは変ロ長調の第6番です。このBWV1051の楽想は、ピケットの説によると「三人の生者と三人の死者との出会い」。第1楽章で、ヴィオラ・ダ・ガンバ、チェロ、通奏低音できざまれ続ける8分音符は時の経過をあらわし、これはこの世のはかなさを象徴します。

第2楽章では、死者を象徴していたヴィオラ・ダ・ガンバが休止し(ピケットはやはり死者を象徴するヴィオローネも休止)、のこる生者を象徴する楽器のみが奏でられます。第3楽章はジーグ風の楽章で、生者と死者がともに舞踏に興じます。なお、ピケットは、通奏低音をヴィオローネ、オルガン、アーチリュート2で編成しています。

CD : POCL-1501/2(ポリドール)

POCL-1501/2

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これからきくのはブランデンブルク協奏曲の第4番です。ピケットの説では、このBWV1049の楽想は「アポロとマルシュアースの音楽争い」。独奏ヴァイオリンがアポロを、2本のリコーダーがマルシュアスを象徴、絵画などにも描かれる音楽競技が3楽章にわたってくりひろげられ、第3楽章の独奏ヴァイオリンのとほうもない名人技で、アポロの勝利へ収れんされていきます。

ピケットたちの演奏は、これまでのように、2部のヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ヴィオローネを各1名で編成。通奏低音はファゴット、チェンバロ、オルガン、アーチリュート2で編成しています。なお、アポロとマルシュアスの音楽競技によく似た話に、バッハの世俗カンタータ「急げ、渦巻く風ども」の素材となった、アポロとパンの音楽競技があります。

CD : POCL-1501/2(ポリドール)

POCL-1501/2

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今日の京都の予想最高気温は35度。しかし、猛暑日が予想されているわりに、今朝は風もひんやりしていて、とてもすごしやすい朝になっています。猛暑日が続いている日中も、乾いた風が吹いていて、思ったよりも暑さを感じません。

さて、これからきくのはブランデンブルク協奏曲の第3番。ピケットによると、このBWV1048の楽想は、「九人の女神と天体の音楽」だということ。ヴァイオリン3、ヴィオラ3、チェロ3という編成などから、ピケットはこの解釈を導きだしているようです。

なお、ピケットたちの演奏では、アダージョはヴァイオリンの即興的な演奏です。また、通奏低音はチェンバロ、オルガン、ヴィオローネと、第1番、第2番とちがいアーチリュートをのぞいて編成しています。

CD : POCL-1501/2(ポリドール)

POCL-1501/2

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これからきくのは、昨日に続きピケットたちによるブランデンブルク協奏曲。ピケットの説によると、この第2番の楽想は、「パルナッソス山上の名声、ホメロス、ウェルギリウス、ダンテ」だということです。女性擬人像として絵画に描かれた「名声」は、直管のトランペットを持物とします(時代により例外もあります)。

バッハに「名声」の図像的な知識があったことは、バッハの世俗カンタータ「鳴れ、太鼓よ! 響け、トランペットよ!」からもうかがえます。BWV214の「名声」のアリア(第7曲)では、ザクセン選帝侯妃の名声を世に知らしめすため、勇壮なトランペットが吹き鳴らされます。もっとも、作曲年代は、BWV1047のほうが先ですが。

トランペット以外のソロ楽器では、ヴァイオリンをホメロス、オーボエをウェルギリウス、リコダーをダンテに、ピケットはそれぞれ関連づけています。演奏では、第1番と同じく通奏低音をチェンバロ、オルガン、アーチリュート(2)、ヴィオローネで編成。また、解説書の記述から、F管のトランペットは直管の楽器で演奏された可能性があります。

CD : POCL-1501/2(ポリドール)

POCL-1501/2

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これからきくのは、ピケットたちによるブランデンブルク協奏曲の第1番。ピケットの「演奏着想(解釈)がとてもおもしろい」ので、「また別の機会に紹介したいと思います」(「ブランデンブルク協奏曲 第5番 ニ長調 BWV1050 [3]」)と書いたのは昨年の9月のこと。忘れていたわけではないのですが、あっというまに1年近くたってしまいました。ともかく、今日の火曜日から土曜日までの5日、第5番をのぞくブランデンブルク協奏曲を、順番にきいていくことにします。

ピケットの説というのをごく要約すれば、ブランデンブルク協奏曲集を辺境伯へ献呈するにあたり、バッハは曲集全体の設計と個々の協奏曲の楽想を、絵画の主題などとも共通する寓意的な主題に求めたというもの。つまり、ブランデンブルク協奏曲集には歌詞こそないものの、「われら心を配り、しかと見守らん」(岐路に立つヘラクレス)が、よくしられた教訓的な寓話を主題とするのと同じだということのようです。じっさい、ピケットは、第5番の楽想を岐路に立つヘラクレスにもとづくとしています。

さて、第1番の楽想は、「シーザーの勝利」。ピケットはかなりの紙幅をつかって説明していますが、ここでは長くなるので省略(CDの解説と同じものがRecorder Home PageJ.S. Bach: The Brandenburg Concertosとして掲載されています)。このBWV1046におけるピケットの編成は、通奏低音のチェンバロ、オルガン、アーチリュート(2)、ヴィオローネをのぞきパート1人で、演奏着想(解釈)のおもしろさとほどには、演奏そのものは穏当で、あまり特徴がありません。

なお、記事中の「楽想」は、locus topicus(複数形でloci topici)の無理やりの訳語です。

CD : POCL-1501/2(ポリドール)

POCL-1501/2

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海の日にきくバッハは、聖母マリアの祈りをそのまま歌詞とした「マニフィカト」。マリアのエリザベト訪問の祝日(7月2日)にカンタータをきかなかったので、今日はそのかわりということです。また、マリアには「海の星」という呼びかたもあるので、海の日にもふさわしいかと。演奏はリチェルカール・コンソートによるもの(OVPP)で、録音には秋葉美佳(ヴァイオリン)と近藤倫代(ヴィオラ)が参加しています。

CD : MIR 102(MIRARE)

MIR 102

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今日のバッハは日曜日恒例のカンタータで、きくのは、クイケンたちによる「彼らみな汝を待ち望む」です。このカンタータは2部からなるカンタータで、三位一体節後第7日曜日のためのもの(初演は1726年8月4日)。なお、このBWV187の第1曲(合唱)、第3曲(以下アリア)、第4曲、第5曲は、のちにト短調ミサ曲のBWV235に転用されました。

CD : BVCD-31003(BMG ジャパン)

BVCD-31003

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月曜日から連続できいてきた、レオンハルトによる「イギリス組曲」。演奏も録音も四半世紀もまえのものは思えない美しいものでした。これからきくニ短調の第6番は、長大なプレリュード(レオンハルトの演奏では8分半ほど)に導かれる、最後にふさわしい雄大な組曲。当世風舞曲として、ガヴォットが挿入されています。

CD : 7243 5 62158 2 5(Virgin classics)

7243 5 62158 2 5

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