ブランディーヌ・ヴェルレによる「インヴェンションとシンフォニア」。1996年に、ヨハネス・リュッカースのオリジナル・チェンバロを弾いて録音されたアルバムを、先々週から番号順に楽しんできて、昨日でインヴェンションをききおえました。このままシンフォニアに進んでよいのですが、それは翌週の月曜日からとし、今日からはロ短調ミサ曲(BWV232)をきいていこうと思います。
このBWV232をきこうと思った理由は、まず手持ちがたくさんあるわりには、きく(紹介する)機会がすくないこと。そして、最近の殺伐、混沌とした世界情勢から、平和を考える機会が増えたためです。バッハの晩年の手になるDona nobis pacem(われらに平安を与えたまえ)からは、現代人の、しかも非キリスト者の思いとはちがうとしても、平和への強い希求が感じられます。
今日の音源は、ジョン・エリオット・ガーディナーによるCD。ガーディナーのロ短調ミサ曲には新旧の録音がありますが、これからきくのは新しいほうで、2015年3月の録音。旧録(アルヒーフ盤で1985年録音)とくらべると、コンセプトはほぼ同じですが、ダイナミクスがより増して、堂々たる演奏となっています。これから、まずキリエとグローリアを、そして夜にクレド以下をきくことにします。
CD : SDG722(SDG)