今日と明日は、さきごろ亡くなったクリストファー・ホグウッドによる、ブランデンブルク協奏曲の第1番と第5番を楽しむことにします。「ブランデンブルク協奏曲集」は、その6曲からなる曲集が、ブランデンブルク辺境伯に献呈されたため、「ブランデンブルク」の名を冠されて呼ばれてきました。しかし、6曲の成立事情は意外に複雑で、第1番については、献呈稿までに5段階を経ていたことが知られています。
ホグウッドは、「ブランデンブルク協奏曲集」を1984年に録音するにあたり、らしいというか、第1番を初期稿(BWV1046a)で演奏しています。BWV1046aは第2段階にあたる稿で、献呈稿にある第3楽章はありません。そのほかにもちがいはありますが、くわしくは、新バッハ全集版による音楽之友社の楽譜『J.S.バッハ ブランデンブルク協奏曲(全集版)』を参考にしてください。その最後にBWV1046aが収録されています。
CD : 455 700-2(L'OISEAU-LYRE)