毎日バッハをきいていこう!

一日一バッハ




三位一体節後第5日曜日にきくのは、ピーテル・ヤン・ベルダーたちによる「尊き御神の統べしらすままにまつろい」(BWV9)です。このカンタータは1724年7月9日に初演。歌詞はゲオルク・ノイマルクの7節からなる同名コラールにもとづく、全7曲からなるコラール・カンタータで、第1節が第1曲、第4節が第4曲(「シュープラー・コラール集」の同名オルガン・コラールの原曲)、第5節が第5曲、第7節が第7曲にそのままもちいられています。

ベルダーたちの録音は2013年(ヴァイオリンの山縣さゆりが参加)。「Bach in Context」シリーズの第3巻として発売されたもので、ジェズアルド・コンソート・アムステルダム(OVPP)とムジカ・アンフィオンの共同プロジェクトでした。シリーズ名の「文脈におけるバッハ」は、礼拝の文脈に即したバッハの音楽ということで、アルバムの収録曲は礼拝式での音楽、つまりオルガン曲、モテット、カンタータによって構成されています。

CD : KTC 1487(ET'CETERA)

KTC 1487

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三位一体の日曜日にきくのは、ダニエル・テイラーたちによる「霊と水の聖なる洗礼よ」(BWV165)です。このカンタータは1715年6月16日に初演。アリア(ソプラノ)、レチタティーヴォ(バス)、アリア(アルト)、レチタティーヴォ(バス)、アリア(テノール)、コラールという6曲からなっています。楽器編成は、弦楽にファゴットと通奏低音のみというつつましいものです。テイラー(指揮・芸術監督)たちの録音は2014年。管弦楽と合唱は、シアター・オブ・アーリー・ミュージックとスコラ・カントールム(トロント)で、独唱はアグネス・シゴヴィチ(ソプラノ)、テイラー(カウンターテナー)、ルーファス・ミュラー(テノール)、アレクサンダー・ドブソン(バス)です。

CD : AN 2 9144(ANALEKTA)

AN 2 9144

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聖霊降臨節第3日にきくのは、シギスヴァルト・クイケンとラ・プティット・バンドによる「待ちこがれし喜びの光」(BWV184)です。このカンタータの初演は1724年5月30日。レチタティーヴォ(テノール)、二重唱(ソプラノとアルト)、レチタティーヴォ(テノール)、アリア(テノール)、コラール、合唱曲という全6曲からなっています。楽器編成は室内楽に準じたもので、めずらしくオーボエはふくまず、かわりにフルートが編成されています。こうした編成には、クイケンたちはぴったり。歌手はゲルリンデ・ゼーマン、ペトラ・ノスカイオヴァ、クリストフ・ゲンツ、ヤン・ファン・デル・クラッベンの4人のみ(つまりOVPP)。オーケストラは10人編成とみられます。録音は2012年です。

CD : ACC 25316(ACCENT)

ACC 25316

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聖霊降臨節第2日にきくのは、クリストフ・コワンたちによる「げに神はかくまで世を愛して」(BWV68)です。このカンタータの初演は1725年5月21日。合唱曲、アリア(「狩のカンタータ」第13曲から転用)、レチタティーヴォ、アリア(「狩のカンタータ」第7曲から転用)、合唱曲という全5曲からなり、コラールはふくまれていません。コワンたちの録音は1995年。ヴィオロンチェロ・ピッコロのオブリガートをふくむカンタータ・アルバム(第3巻)収録されており。「げに神は」では第2曲のアリアがそれにあたります。このアリアを歌うのはバルバラ・シュリック。また、第5曲のアリアは、前トマス・カントールのゴットホルト・シュヴァルツが歌っています。管弦楽と合唱は、アンサンブル・バロック・ド・リモージュとアクサンテュス室内合唱団です。

CD : E 8555(Astrée)

E 8555

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今日と明日きくのは、ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者、ヨハナ・ローゼの「Johanna Rose: 7 Movements」です。このアルバムには「7」楽章の組曲が3曲収録されており、このうちバッハの2曲を楽しみます。バッハの収録曲は無伴奏チェロ組曲第5番と第6番。ともに「6」楽章の組曲ですが、第5番のまえ、第6番のあとに、サント・コロンブ父子の楽曲を挿入し「7」楽章としています。これからきく第5番は、原曲ハ短調をローゼがニ短調に編曲して演奏。上記のようにプレリュードのまえに父サント・コロンブのプレリュードがおかれており、ここではそれもいっしょに楽しみます。録音は2021年で、使用楽器は「7」弦のガンバです。

CD : RCD1101(RUBICON)

RCD1101

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復活節後第6日曜日にきくのは、キリストの昇天日(2024年は5月9日)のためのカンタータ「信じてバプテスマを受くる者は」(BWV37)です。ちょっと変なのですが、9日のカンタータをすっかり忘れていたための代替です。同カンタータの初演は1724年5月18日。オーボエ属、弦楽と通奏低音に4声部の合唱という、祝日用としてはふだんの日曜日とかわらない、ごくふつうの編成のカンタータです。演奏と合唱はジョン・エリオット・ガーディナーたち。ガーディナーの録音は2種ありますが、ここできくのはArchiv Produktion(1993年録音)のものです。

CD : 463 583-2(ARCHIV PRODUKTION)

463 583-2

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復活節後第2日曜日にきくのは、ピーテル・ヤン・レウシンクたちによる「イスラエルの牧者よ、耳を傾けたまえ」(BWV104)です。このカンタータは1724年4月23日に初演。牧歌風の合唱曲にはじまり、レチタティーヴォ、アリア、レチタティーヴォ、アリア、コラールという全6曲で構成されています。レウシンクたちの録音は2000年。管弦楽と合唱は、ネーデルランド・バッハ・コレギウム、オランダ少年合唱団で、独奏者は、クヌート・ショッホ、、バス・ラムセラールです。

CD : 99377(BRILLIANT CLASSICS)

99377

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2024年のバッハ・メダルは、チェンバロ、フォルテピアノ奏者のアンドレアス・シュタイアーに授与されることが決定しました。シュタイアーの受賞は個人的には意外だったのですが、その活動歴からして至極当然でしょう。なお、過去の受賞者は「バッハ・メダル」をご覧ください。



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復活節第3日にきくのは、シギスヴァルト・クイケンとラ・プティット・バンドによる「イエス生きたもうと知る心は」(全6曲)です。このBWV134の初演は1724年4月11日。ケーテン時代のセレナータ「日々と年を生み出す時は」(1719年1月1日初演)を改作したカンタータです。クイケンたちの録音は2009年。いつものように合唱なしで、第6曲のコラールは、イェリー・サー、ペトラ・ノスカイオヴァ、クリストフ・ゲンツ、ヤン・ファン・デル・クラッベンと、4名の歌手のみで歌われます(OVPPによる演奏を参照)。

CD : ACC 25317(ACCENT)

ACC 25317

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復活節前第4日曜日(四旬節第3日曜日)にきくのは、ニコラス・マクギーガンカンタータ・コレクティヴによる「罪に手むかうべし」(BWV54)です。四旬節の期間中のカンタータで伝承されているのは、ヴァイマールで初演されたこのBWV54のみ(三位一体節後第7日曜日用との説もあります)。ですが、BWV54はカウンターテナー歌手の絶好のレパートリーとなっているため録音も多く、今後このブログでも困ることはなさそうです。マクギーガンたちの録音は2021年。独唱はレジナルド・モブリーで、1977年、アメリカ生まれの歌手です。近年ではモンテヴェルディ合唱団でも歌っていますね。カンタータ・コレクティヴは、2017年、カルフォルニアで結成されたアンサンブル。BWV54は8名での演奏です。

CD : CRC 4035(Centaur)

CRC 4035

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昨日からききはじめた、ロイ・グッドマンとブランデンブルク・コンソートの「Bach: The Four Orchestral Suites」(1990年録音)。アルバムには、カンタータのシンフォニアをはさみ、管弦楽組曲(序曲)が番号順に収録されていて、今日はその順どおり第2番(BWV1067)を楽しみます。第2番はフルートのための室内協奏曲という趣の曲で、グッドマンたちの録音ではレイチェル・ブラウンが優美な独奏をきかせます。

CD : CDA66701/2(hyperion)

CDA66701/2

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復活節前第8日曜日(四旬節前第2日曜日)にきくのは、モントリオール・バロックによる「軽佻浮薄なる精神の者ども」(BWV181)です。このカンタータの初演は1724年2月13日。構成はアリア、レチタティーヴォ、アリア、レチタティーヴォ、合唱曲の5曲(コラールは1曲もありません)で、編成は弦楽と通奏低音に、フルート、オーボエ、トランペット(管楽器はそれぞれ1本ずつ)です。

モントリオール・バロックの録音は2014年。指揮はエリック・ミルンズ(オルガン)、音楽監督はスージー・ナッパー(チェロ)が務めています。合唱曲は4名の歌手、オデイ・ビロドエレーヌ・ラチカフィリップ・ガーニドリュー・サンティーニが歌っており、ビロド、ガーニとサンティーニは、レチタティーヴォ、アリアも担当しています。いわゆるOVPP(OVPPによる演奏を参照)の合唱ですね。

CD : ACD2 2406(ATMA Classique)

ACD2 2406

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マリアの潔めの祝日(2月2日)にきくのは、鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンによる「新しき契約の喜ばしき時」(BWV83)です。このカンタータの初演は1724年で、アルト、テノール、バスのアリア3曲に、アルトのレチタティーヴォ、コラールという全5曲からなっています。第1曲のホルンをともなうアルトのアリアは、喜ばしい気分が溢れています。鈴木たちの録音は2002年。独唱者は、ロビン・ブレイズ(カウンターテナー)、ジェイムス・ギルクリスト(テノール)、ペーター・コーイ(バス)の3人です。

CD : BIS-CD-1311(BIS Records)

BIS-CD-1311

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顕現節後第1日曜日にきくのは、ミリアム・フォイアージンガークラウス・メルテンス、そしてバッハカンタータ・イン・フォルアルベルク・アンサンブルによる「いと尊きイエス、わが憧れよ」(BWV32)です。このBWV32は1726年1月13日に初演されたカンタータ。全6曲中、第1曲から第5曲はゲオルク・クリスティアン・レームスの詩で、魂(フォイアージンガー)とイエス(メルテンス)の対話からなっています。第6曲のコラールはパウル・ゲールハルトの詩で、独唱者2名にリーア・エリーザベト・ミュラーとクレメンス・ブロイスがくわわり、4名で歌われます。第1曲はしみじみと美しいアリアで、そこでのオーボエのオブリガートはエリーザベト・グリュンマー(往年の名歌手と同名ですね)。アンサンブルの編成はヴァイオリン2名、ヴィオラ1名と通奏低音3名で、第1ヴァイオリンはレナーテ・シュタインマンです。ソースのアルバム「Bach Dialog Kantaten(バッハの対話カンタータ集)」にはこのBWV32のほか、「われは行きて汝をこがれ求む」(BWV49)とクリストフ・グラウプナーのオーボエ協奏曲も収録。録音は2023年です。

CD : CHR 77473(CHRISTOPHORUS)

CHR 77473

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これからきくのはバッハの初期のカンタータ、「深き淵より、われ汝に呼ばわる、主よ」(BWV131)です。歌詞はマルティン・ルター訳の同名詩篇130篇とバルトロメーウス・リングヴァルトのコラール「主イエス・キリスト、汝こよなき宝」。バッハ研究者アルフレート・デュルによれば、このカンタータは1707年のミュールハウゼンの大火をうけた、懺悔の礼拝のために作曲されたということです。全5曲はシンフォニアに導かれる合唱曲にはじまり、コラール付きアリオーソ、合唱曲、コラール付きアリア、合唱と続く構成。ここできくのはOVPPによるシアター・オブ・アーリー・ミュージックの胸に沁み入るような録音(2001年)。オーケストラの編成はBWV131では6名編成で、歌手はスージー・ルブラン、ダニエル・タイラー、ヤン・コボウスティーヴン・ヴァーコーの4人です。

CD : ACD2 2279(ATMA Classique)

ACD2 2279

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