これから楽しむのは、今週レギュラーできいている、キャサリン・マンソンとトン・コープマンによるヴァイオリン・ソナタ第5番(BWV1018)です。6曲のソナタは第6番をのぞき、いわゆる教会ソナタの緩急緩急という定型をとっています。この第5番もそうなのですが、バッハはその定型にしたがいながらも、第3楽章(アダージョ)ではチェンバロが主、ヴァイオリンが従というふうに、ちょっとした逸脱をみせています。この楽章でのコープマンはモニカ・ハジェットとの旧録にくらべ、すこしテンポがゆっくりめとなり、装飾も抑え気味。より内省的になったという感じです。
CD : CC72560(Challenge Classics)