三位一体節後第6日曜日にきくのは、ネヴィル・マリナーたちによるカンタータで、「満ち足れる安らい、うれしき魂の悦びよ」(DECCA 430 260-2)です。このBWV170はアルト独唱のためのカンタータで、いわゆる合唱はなし。そのためもあってか、有力なアルト歌手たち(オペラ専門の歌手たちをのぞく)がこぞって録音しています。マリナーのもとで歌っているのは、イギリスの名花ジャネット・ベイカー(1933年生)。先日きいたマリナーとジョン・シャーリー・カークによる「われは満ち足れリ」にように、テンポが特に遅いということもなく、若き日のベイカーの美声(録音は1966年)が堪能できます。