聖霊降臨節第1日にきくのは、トン・コープマンたちによる「人もしわれを愛せば、わが言を守らん」です。このBWV74は、女流詩人クリスティアーネ・マリアーネ・フォン・ツィーグラーの台本によるカンタータで、1725年に初演されています。音楽はこの日を祝うにふさわしいもので、編成も、弦楽と通奏低音のほか、オーボエ(2)、オーボエ・ダ・カッチャ、トランペット(3)とティンパニーという大編成です。
ところで、バッハがオラトリオと表記した作品には、降誕節、復活節、昇天節のためのものがあるのですが、どういうわけか聖霊降臨節のはなし。聖霊降臨節オラトリオの計画はそもそもなかったのか、あったがなんらかの理由で断念したのか。それとも、作曲されたが、消失してしまったということなのでしょうか。消失ということなら、いつか発見される可能性もあるわけで、それに期待をしたいですね。
CD : CC 72214(Challenge Classics)