毎日バッハをきいていこう!

一日一バッハ




日本チェンバロ協会の年報、『日本チェンバロ協会 年報 2022 第6号』が今年も5月に発行されました。第6号の特集のひとつは「レクチャー・コンサート:ルッカースのチェンバロの世界」(渡邊順生/聞き手:鴨川華子)。ちょうど、アンドレアス・ルッカースのチェンバロを弾く、トン・コープマンとモニカ・ハジェットとのヴァイオリン・ソナタ集をききはじめたということもあり、遅ればせながら紹介しておきます。ルッカース関連では、「ルッカース・ファミリーの歴史と楽器(その1)」(野村滿男)という研究論文も掲載されており、日本チェンバロ協会の年報にふさわしい、充実したものとなっています。個人的におもしろく読めたのが、渡邊温子の「講演:故国をはなれて活躍した音楽家たち」です。メキシコや中国に赴いた2人の音楽家が紹介されていますが、織田信長が天下統一していたら、日本にもすぐれた音楽家が派遣されることになっていたかもしれません。

日本チェンバロ協会 年報 2022 第6号

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今日からきいていくのは、モニカ・ハジェットとトン・コープマンによる6曲のヴァイオリン・ソナタ(オブリガート・チェンバロとヴァイオリンのためのソナタ)。コープマンの同曲には、今年の3月にきいたキャサリン・マンソンとの2011年録音のものもありますが、ハジェットとのものは1983年の録音です。このブログでは第1番(BWV1014)を過去に18回もきいているので、ハジェットとコープマンの録音も、もうとっくにとりあげたと思っていたのですがまだでした。ですので、今日の第1番から順にきいていくことにします。使用楽器は、ハジェットがアマティにもとづくローランド・ロス製のヴァイオリン、コープマンがアンドレアス・ルッカースにもとづくウィレム・クレスベルヘン製のチェンバロです。

CD : 410 401-2(PHILIPS)

410 401-2

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先月末からきいてきた、バンジャマン・アラールの「平均律クラヴィーア曲集 第1巻」。2021年に録音したアルバムでは、アラール独自の配列が採用されており、第1番からはじまって、「サブドミナント経由」(アラールの解説)で行って帰るをくり返し、これからきく第2番(BWV847)でおわる収録順となっています。第1番から第24番まで、ふつうの順番で一気に楽しみたいかたには不便ですが、プレイリストを作成すれば解決。ふつうの順番で収録し、アラールの配列を提言する手もあったと思うのですが、アラールとしてはアルバムを演奏会のようにとらえ、必ずしも番号順でなくてもよい、という見識を示したのでしょう。演奏についてはいつものアラールのように、音楽がきわめて自然に流れるもの。アーティキュレーションなど、じっさいにはこまやかな気配りがあるのですが、「これみよがし」的なところがないため、連続してきいていても疲れることがありません。といっても、まだアラールの同曲集を全曲連続できいたことはないのですが。

CD : HMM 902466.68(harmonia mundi)

HMM 902466.68

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これから楽しむのは、「平均律クラヴィーア曲集 第1巻」からプレリュードとフーガ第16番(BWV861)です。演奏はこれまで22曲をきいてきたバンジャマン・アラールで、ヒエロニムス・アルブレヒト・ハス製(1740年)の三段手鍵盤チェンバロを弾いて録音(2021年)したものです。チェンバロはプロヴァン楽器博物館に所蔵されており、解説書でこのハスのチェンバロについても、くわしく説明されています。

CD : HMM 902466.68(harmonia mundi)

HMM 902466.68

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フランスのチェンバロ奏者、バンジャマン・アラールが、ヒエロニムス・アルブレヒト・ハス製(1740年)の三段手鍵盤チェンバロを弾いて録音した「平均律クラヴィーア曲集 第1巻」。ようやくおわりがみえてきて、のこり3曲をのこすのみとなりました。これから楽しむのはプレリュードとフーガ第21番(BWV866)で、プレリュードもフーガもとても華麗。ハスのチェンバロの響きがさらに華麗さをひきたてます。録音は2021年です。

CD : HMM 902466.68(harmonia mundi)

HMM 902466.68

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三位一体節後第2日曜日にきくのは、エリック・ミルンズとモントリオール・バロックによる「もろもろの天は神の栄光を語り」です。このBWV76は1723年6月6日に初演された、2部全14曲からなる力作カンタータ。トランペットは1本だけの編成ですが、第1曲の合唱曲で華々しく活躍します。第2部を導入する第8曲の渋いシンフォニアは、オルガンのためのソナタ第4番第1楽章の原曲で、オーボエ・ダモーレ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、通奏低音という編成です。ミルンズたちの録音は2016年。いつものようにOVPPの合唱で、歌手はエレーヌ・ブリュ、マイケル・テイラー、フィリップ・ガーニェ、ジェシー・ブランバーグの4人です。

CD : ACD2 2407(ATMA Classique)

ACD2 2407

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これからきくのは、バンジャマン・アラールのチェンバロで、プレリュードとフーガ第12番(BWV857)です。これまで触れてきたように、アラールは独自の配列で「平均律クラヴィーア曲集 第1巻」を録音しており、前半をしめくくる第12番も、おわりに近いところ(のこりは3曲)で登場です。使用楽器はプロヴァン楽器博物館所蔵のヒエロニムス・アルブレヒト・ハス製(1740年)のチェンバロ。録音は2021年です。

CD : HMM 902466.68(harmonia mundi)

HMM 902466.68

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洗礼者ヨハネの祝日(6月24日)にきくのは、エリック・ミルンズとモントリオール・バロックによる「われらが主キリスト、ヨルダンの川に来たり」です。このBWV7はマルティン・ルターの同名コラールによるカンタータ。1724年の同祝日に初演されています。ミルンズたちによる録音は2004年。合唱はいわゆるOVPPで、歌手はスージー・ルブラン、ダニエル・タイラー、チャールズ・ダニエルズ、ステファン・マクレオドの4人です。

CD : ACD2 2400(ATMA Classique)

ACD2 2400

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これからきくのは、「平均律クラヴィーア曲集 第1巻」から、プレリュードとフーガ第17番(BWV862)です。演奏はこれまでと同じくバンジャマン・アラールで、チェンバロはヒエロニムス・アルブレヒト・ハス製作のそれ(プロヴァン楽器博物館所蔵)。録音は2021年です。

CD : HMM 902466.68(harmonia mundi)

HMM 902466.68

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これから楽しむのは、バンジャマン・アラールのチェンバロで、プレリュードとフーガ第8番(BWV853)です。プレリュードでは、リュートの低音にチェンバロの上声をのせているような趣向で、おもしろくきくことができます。録音は2021年。使用楽器はヒエロニムス・アルブレヒト・ハスの1740年製です。

CD : HMM 902466.68(harmonia mundi)

HMM 902466.68

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先月末からききいている、バンジャマン・アラールの「平均律クラヴィーア曲集 第1巻」。これからきくのはプレリュードとフーガ第13番(BWV858)で、三段手鍵盤チェンバロを弾いての録音(2021年)です。このチェンバロは、ヒエロニムス・アルブレヒト・ハスの1740年製。楽器はプロヴァン楽器博物館所蔵されており、豊穣な響きを楽しむことができます。

CD : HMM 902466.68(harmonia mundi)

HMM 902466.68

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バンジャマン・アラールのチェンバロできいている「平均律クラヴィーア曲集 第1巻」。これからきくのはプレリュードとフーガ第4番(BWV849)です。第4番は第1巻中のお気に入りですが、ずいぶん待たされて17曲目の登場となりました。アラールの演奏では、プレリュードの最後の和音が消えていく寸前、フーガの主題が入ってくるのですが、そうした「プレリュード」と「フーガ」の「間」においても、きき手を楽しませてくれます。

CD : HMM 902466.68(harmonia mundi)

HMM 902466.68

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三位一体節後第1日曜日にきくのは、ヘルムート・リリングたちによる「おお永遠、そは雷の言葉」(Hänssler CLASSIC CD 92.006)です。このカンタータは1724年6月11日に初演。いわゆるコラール・カンタータと呼ばれる一連のカンタータのうちのひとつで、ヨーハン・リストの同名コラールにもとづいています。リリングたちの録音は1970年。管弦楽と合唱はいつもどり、シュトゥットガルト・バッハ・コレギウムとシュトゥットガルト・ゲヒンゲン・カントライです。

CD 92.006

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今日これからきくのは、プレリュードとフーガ第9番(BWV854)。第24番を昨日きいたところなので、もうおわった感もするわけですが、バンジャマン・アラールの「平均律クラヴィーア曲集 第1巻」は、第9番を入れてのこりはまだ9曲あります。さて、大曲フーガをきいたあとの第9番ですが、もし連続してきいたなら緊張をほぐす曲になったことでしょう。こうした楽曲ごとの音楽の起伏が、アラール独自の配列の狙いのようです。使用楽器はヒエロニムス・アルブレヒト・ハス製(1740年)の三段手鍵盤チェンバロ。録音は2021年です。

CD : HMM 902466.68(harmonia mundi)

HMM 902466.68

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これから楽しむのは、「平均律クラヴィーア曲集 第1巻」からプレリュードとフーガ第24番(BWV869)です。この第24番、ふつうならもっとさきの最後にきくことになるわけですが、バンジャマン・アラールの録音では15曲目に登場します。プレリュードのテンポは、このままヴァイオリン2挺と通奏低音にうつしかえてもちょうどよさそうな感じ。自在な装飾もありキラキラしたプレリュードです。フーガも速めのテンポのまま、さらりと進んでいきます。

CD : HMM 902466.68(harmonia mundi)

HMM 902466.68

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