毎日バッハをきいていこう!

一日一バッハ




昨日からききはじめた、マルク・アンタイとピエール・アンタイによるフルート・ソナタ。今日きくのは名品中の名品、ロ短調のソナタ(オブリガート・チェンバロとフルートのための)です。二人の演奏は極上の中庸さとでもいえる、じつに練れたもので、ピリオド楽器によるひとつの到達点といえるかと思います。

CD : MIR 370(MIRARE)

MIR 370

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今日からきいていくのは、マルク・アンタイとピエール・アンタイの兄弟によるフルート・ソナタ。2016年に録音されたアルバムには、真作性に疑義のない5曲のソナタが収録されています。つまり、通奏低音とのホ長調(BWV1035)とホ短調(BWV1034)、オブリガート・チェンバロとのロ短調(BWV1030)とイ長調(BWV1032)、独奏のためのイ短調(BWV1013)です。今日きくのはまずBWV1035で、いわゆる教会ソナタ形式の楽章構成となっています。マルクの吹くのはルドルフ・トゥッツ(2013年)のフルート(ジャン・ヒュサント・ロッテンブルグ)。アンタイの弾くのはウィリアム・ダウド(1984年)およびブルース・ケネディ(1994年)によるチェンバロ(ミヒャエル・ミートケの1702年)です。

CD : MIR 370(MIRARE)

MIR 370

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これからきくのは、シット・ファストによる「フーガの技法」。シット・ファストは、チェロ、ガンバ奏者の酒井淳らによるヴィオール・コンソートで、この録音(2010年)では、酒井(トレブル)のほか、イサベル・サン・イヴ(トレブル)、トマ・ドゥピエルフ(テノール)、ジョッシュ・チーザム(バス)の四重奏でのぞんでいます。アルバムにはコントラプンクトゥス第1番から第11番(第8番をのぞく)、そして未完のフーガが収録されており、まったりとした、渋い演奏を楽しむことができます。

CD : Eloquentia(EL1125)

EL1125

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復活節前第9日曜日にきくのは、鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンによる「おのがものを取りて、行け」です。このBWV144は1724年2月6日に初演されたカンタータで、全6曲構成。ひきしまった合唱曲にはじまり、アリア、コラール、レチタティーヴォ、アリアと続き、コラールでとじられます。独唱は、ロビン・ブレイズ、ゲルト・テュルク、野々下由香里で、合唱曲も歌います。録音は2001年です。

CD : BIS-CD-1221(BIS Records)

BIS-CD-1221

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これからきくのは、ピーテル・ヤン・ベルダーによる「ゴルトベルク変奏曲」(BWV988)。2015年、カプチン・フランシスコ修道会礼拝堂(オランダ)で録音されたもので、使用楽器はティトゥス・クライネンの2014年製チェンバロ(リュッカース1624年製プティ・ラヴァルマン)です。はじめてきいたときはアリアのゆっくりしたテンポに驚かされ、また変奏曲によっては華麗な装飾があったりと、なかなか楽しませてくれる演奏でした。くり返しは完全励行ではなく、ダ・カーポされたアリアは前後半ともくり返しは省略されています。

CD : 95471(BRILLIANT CLASSICS)

95471

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今日きくのは昨日に続き、ルイ・ノエル・ベスティオン・ド・カンブーラの「Bach and Friends」。このアルバムにはバッハと、バッハが影響を受けた作曲家たちの作品が収録されており、ド・カンブーラは作品によってチェンバロとオルガンを弾きわけています。これからきくト短調のファンタジーとフーガ(BWV542)は、もちろんオルガンでの演奏。オルガンはフランス西南部バスク地方シブール教会(サン・ヴァンサン教会)のそれで、ガルトゥス・ファン・ハーゲルベールが16世紀半ばに建造したオランダ様式のオルガンです(解説書には演奏台を真横から撮影した写真が掲載されており、リュックポジティフがはっきり見てとれます)。

CD : AMY048(AMBRONAY)

AMY048

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これからきくのは、ルイ・ノエル・ベスティオン・ド・カンブーラによるト短調のトッカータ(BWV915)。ド・カンブーラは1989年生まれのフランスの鍵盤楽器奏者で、BWV915が収録された「Bach and Friends」は2016年に録音されています。アルバムには、バッハと、バッハが影響を受けた作曲家6人の作品が収録されており、今日と明日きくのは、バッハによる2作品です。今日のBWV915での使用楽器は、ヨーハン・ハインリヒ・グレープナーの1727年製チェンバロにもとづき、フィリップ・ユモーが製作した楽器です。

CD : AMY048(AMBRONAY)

AMY048

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イザベル・ファウストとクリスティアン・ベザイデンホウトが2016年に録音した「Sonatas for violin & harpsichord」。先週後半から今週前半にかけて番号順に楽しんできましたが、最後にきくのはオブリガート・チェンバロとヴァイオリンのためのソナタ第6番(BWV1019)です。第5番までのソナタは緩急緩急の、いわゆる教会ソナタ形式の4楽章構成でしたが、この第6番(最終稿)のみ楽章構成がちがいます。第6番は急緩急緩急の変則的な構成なうえ、チェンバロ独奏の楽章(第3楽章)も。第3楽章以降のチェンバロ・パートの筆写者はバッハ自身のようなので、独奏曲をふくむ楽章構成にはバッハの明瞭な意図が働いていたといえるでしょう。

CD : HMM 902256.57(harmonia mundi)

HMM 902256.57

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今日これからきくのは、イザベル・ファウストとクリスティアン・ベザイデンホウトによる、オブリガート・チェンバロとヴァイオリンのためのソナタ第5番です。このBWV1018は昨日のハ短調と同じく深い情趣をたたえたソナタ。緩徐楽章でもゆるまず、急速楽章でもいそがず、二人は融通無碍に演奏しており、とくにファウストにはヴィルトゥオーゾ的なスケール感があります。

CD : HMM 902256.57(harmonia mundi)

HMM 902256.57

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先週後半からききはじめた、イザベル・ファウストとクリスティアン・ベザイデンホウトの「Sonatas for violin & harpsichord」。今週前半もひき続き楽しむ予定で、今日きくのはハ短調のソナタ(BWV1017)です。二人の演奏は、ひかえめながらも装飾も付けられ、アーティキュレーションも硬直したところはみられません。

CD : HMM 902256.57(harmonia mundi)

HMM 902256.57

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顕現節後第3日曜日にきくのは、ジョン・エリオット・ガーディナーたちによる「わが片足すでに墓穴に入りぬ」です。このBWV156は、おそらく1729年1月23日に初演された全6曲からなるカンタータ。第1曲のシンフォニアは、失われたオーボエ協奏曲の第2楽章からの編曲とみられ、コラールは第2曲と第6曲でもちいられます。ガーディナーたちのCDは、自主レーベルのSDG(Soli Deo Gloria)ではなく、2000年、アルヒーフのもとでおこなわれた録音です。

CD : 463 582-2(ARCHIV PRODUKTION)

463 582-2

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大寒の朝にきくのは、ホ長調のヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ(BWV1016)。ヨーハン・マッテゾンによれば、「ホ長調は、絶望に満ちた、あるいは死ぬほどの悲しみを比類なくうまく表す」(『新設のオルケストラ』山下道子訳)ということですが、「絶望に満ちた」情感というほどのものは、このソナタではほとんど感じられません(憂いのあるアダージョ・マ・ノン・タントは嬰ハ短調)。イザベル・ファウストとクリスティアン・ベザイデンホウトの演奏は、じつに美しく、深みがあり、こうしたデュオによる未来への「希望」に満ちあふれています。

CD : HMM 902256.57(harmonia mundi)

HMM 902256.57

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今日これからきくのは昨日に続き、イザベル・ファウストとクリスティアン・ベザイデンホウトの「Sonatas for violin & harpsichord」(2016年録音)から、イ長調の第2番(BWV1015)です。ヴァイオリンのファウストは1972年生まれのドイツの奏者。バッハではヘルムート・リリングのもとでの復元協奏曲(2000年録音)などがありますが、やはり高い評価を得たのは「無伴奏」(2009年、2011年録音)でしょう。チェンバロのベザイデンホウトは1979年南アフリカ生まれの鍵盤楽器奏者。いわゆる古楽専門の奏者で、個人的にはフォルテピアノでのモーツァルトが記憶にのこっています。四半世紀もまえだったら、音楽人生でこの二人が交錯することはなかったかもしれませんが、いまではこうした共演が進み、多くの成果を生み出すようになってきました。

CD : HMM 902256.57(harmonia mundi)

HMM 902256.57

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先週後半から来週前半にかけてきくのは、イザベル・ファウストとクリスティアン・ベザイデンホウトによる「Sonatas for violin & harpsichord」です。このアルバムは2016年に録音されたもので、オブリガート・チェンバロとヴァイオリンのためのソナタ6曲が収録されています。ファウストはいわゆる古楽系の団体や個人との共演も多く、このアルバムでもベザイデンホウトとともに、ピリオド・アプローチによるバッハをきかせてくれます。今日きくのはロ短調の第1番で、明日は第2番と番号順にきいていきます。

CD : HMM 902256.57(harmonia mundi)

HMM 902256.57

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先週から楽しんできたロバート・ヒルの「Original & Transcription」(1999年の録音)。今日これからきくのは、アルバム末に収録されたハ短調のソナタ(BWV1001)です。番号からもわるように、原曲は無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番で、ヒルは編曲にあたって原調ト短調からハ短調に移調しています。使用楽器はリュート・チェンバロ(キース・ヒルの1995年製作)。ヒルの編曲と演奏は元気のよいおたまじゃくしがうじゃうじゃ的なもので、原曲のことを考えると好みが分かれそうなところですが、これはこれでじゅうぶん楽しめます。

CD : CD 92.110(Hänssler CLASSIC)

CD 92.110

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