これからきくのは、2014年に結成されたドイツのアンサンブル、ラ・フェスタ・ムジカーレの「BACH reconstructed」(2022年録音)です。このアルバムには表題どおり、「再構成されたバッハ」の協奏曲が3曲収録されており、新ブランデンブルク協奏曲と名づけられています。趣旨としてはかつて紹介した、エリック・ミルンズとモントリオール・バロック・バンドによる「新・ブランデンブルク協奏曲集」(ATMA Classique ACD22565)と同じ。バッハのカンタータ楽章などから新たに、ありえた可能性のある協奏曲を再構築するというものです。
「BACH reconstructed」から楽しむのは、3台のチェンバロのための協奏曲第2番(BWV1064)を原曲とする、3つの弦楽トリオと通奏低音のための協奏曲です。BWV1064からの再構成というと、3つのヴァイオリン、弦楽と通奏低音での復元なのですが、3つの弦楽トリオと通奏低音というのははじめてききます。アンサンブルの編成は、第1、第2トリオがヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、第3トリオがヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの弦楽アンサンブル、通奏低音がコントラバスとチェンバロ。編曲のクリストフ・ハーラーによると「ブランデンブルク協奏曲第3番と対応している」とのことです。
CD : audite 97.816(audite)