毎日バッハをきいていこう!

一日一バッハ




宗教改革記念日(10月31日)にきくのは、鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンによる「いざやもろびと、神に感謝せよ」(BWV192)です。初演は1730年6月4日との研究が発表され、このカンタータは三位一体の祝日のために上演したとされます。全3曲の歌詞はマルティン・リンカルトの3節からなるコラール(第3節では「三位一体なる神」への言及)からとられており、宗教改革記念日、結婚式の用途も推測されていました。リンカルトの詩は普遍的な神への賛美を歌ったものなので、ここでは、これまでのように宗教改革記念日にきくことにします。鈴木たちの録音は2011年。合唱も歌う独唱者は、ハナ・ブラシコヴァ、ダミアン・ギヨン、フリストフ・ゲンツ、ペーター・コーイで、合唱はパート4名で編成されています。

CD : BIS-SACD-1961(BIS Records)

BIS-SACD-1961

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これから楽しむのは、クリストフ・ルセによるニ長調のトッカータ(BWV912)です。先週からきいている「Bch: The Complete Toccatas」に収録された1曲で、輝かしい走句ではじまります。これまでのトッカータと同じく複数の部分からなり、とちゅうの2重フーガは嬰ヘ短調に転調されるなど、曲中で大きく印象がかわります。解説のペーター・ヴォルニーによれば、このトッカータは1705年から1707年ごろに作曲されたということ。録音(2020年)での使用楽器は、作者不詳のジャーマン・チェンバロです。

CD : AP275(Aparte Music)

AP275

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先週からききはじめ、今週もひき続ききいている、クリストフ・ルセの「Bch: The Complete Toccatas」。今日きくのは収録順どおり、ト短調のトッカータ(BWV915)です。昨日きいた嬰ヘ短調のトッカータ(BWV910)と同じく、トッカータらしい走句の導入部にはじまる曲。2つのフーガをふくむ複数の部分をへて、導入部の走句が再現されておわります。解説のペーター・ヴォルニーによれば、1708年ごろに作曲されたということです。アルバムの録音は2020年。弾いているのは、作者不詳のジャーマン・チェンバロです。

CD : AP275(Aparte Music)

AP275

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今宵楽しむのは、いまきいているクリストフ・ルセにからめて、ルセたちによるフランソワ・クープラン「リュリ賛」です。同曲が収録されているアルバムは、「Couperin: Ariane consolée par Bacchus」(Aparte Music AP130)。「リュリ賛」のほか、クープランの新発見のカンタータで世界初録音となる「バッカスに慰められるアリアーヌ」、そして「コレッリ賛」が収録されています。

これからきく「リュリ賛」は、パルナッソス山に招かれたジャン・バティスト・リュリが、先に招かれていたアルカンジェロ・コレッリと互いに演奏を披露し、また共に演奏する、という趣向の一連の曲。曲にはフランス語の表題がそれぞれ付けられており、これを役者なり奏者なりが読み上げる録音も多く、ルセの録音でもそうなっています(声が似ている気がするので、ルセが読んでいるのかもしれません)。

録音は2016年。チェンバロを弾くルセのほか、レ・タラン・リリクはフルートやオーボエといった木管楽器ふくむ7名で編成されており、ヴィオラ・ダ・ガンバの酒井淳が参加しています。ちなみに、「リュリ賛」と似たような着想の「コレッリ賛」も、まったく同じ編成で録音されていますが、フランス様式とイタリア様式を対比させた「リュリ賛」のほうが規模も大きく楽しめます。

AP130

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先週からきいている、クリストフ・ルセの「Bch: The Complete Toccatas」。このアルバム(2020年録音)から収録順にきいており、これから楽しむのは嬰ヘ短調のトッカータ(BWV910)です。いかにもトッカータという導入部のあと、対照的なゆるやかな部分でつなぎ、第1のフーガ、さらにつなぎの部分のあと半音階的主題の第2のフーガでしめくくられます。解説のペーター・ヴォルニーによれば、1710年ごろに作曲されたということ。なお、ルセの使用楽器は、作者不詳のジャーマン・チェンバロ(個人所蔵)です。

CD : AP275(Aparte Music)

AP275

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三位一体節後第22日曜日にきくのは、ヘルムート・リリングたちによる「われ哀れなる人、われ罪のしもべ」(Hänssler CLASSIC CD 92.018)です。このBWV55は1726年11月17日に初演された、テノール独唱のためのカンタータ。第1曲アリア、第2曲レチタティーヴォ、第3曲アリア、第4曲レチタティーヴォ、第5曲コラールの5曲からなり、いわゆる合唱は第5曲のみです。リリングの録音は1982年。独唱はアーダルベルト・クラウスで、管弦楽と合唱はシュトゥットガルト・バッハ・コレギウムとシュトゥットガルト・ゲヒンゲン・カントライです。

CD 92.018

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昨日からききはじめた、クリストフ・ルセの「Bch: The Complete Toccatas」。今日きくのは収録順どおり、ホ短調のトッカータ(BWV914)です。音楽は導入部(指示記号なし)、ウン・ポコ・アレグロ(4声のフガート)、アダージョ、フーガ(4声のフーガ)と4部分からなっています。ルセの録音は2020年。使用楽器は作者不詳のジャーマン・チェンバロ(個人所蔵)です。

CD : AP275(Aparte Music)

AP275

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今日から来週にかけてきいていくのは、クリストフ・ルセの「Bch: The Complete Toccatas」です。アルバムには表題どおり、7曲のトッカータが収録されており、今日きくニ短調のトッカータ(BWV913)から収録順に楽しみます。解説を執筆しているペーター・ヴォルニーによると、このトッカータは単純な初期稿(おそらく1704年ごろにアルンシュタットで作曲)をのちに拡大した改訂稿で、ヴァイマールで体験するアントニオ・ヴィヴァルディよりも、ジュゼッペ・トレッリのような古い様式に触発されているとのことです。なお、録音(2020年)でルセが弾くのは作者不詳のジャーマン・チェンバロ(個人所蔵)です。

CD : AP275(Aparte Music)

AP275

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これからきくのは、2014年に結成されたドイツのアンサンブル、ラ・フェスタ・ムジカーレの「BACH reconstructed」(2022年録音)です。このアルバムには表題どおり、「再構成されたバッハ」の協奏曲が3曲収録されており、新ブランデンブルク協奏曲と名づけられています。趣旨としてはかつて紹介した、エリック・ミルンズとモントリオール・バロック・バンドによる「新・ブランデンブルク協奏曲集」(ATMA Classique ACD22565)と同じ。バッハのカンタータ楽章などから新たに、ありえた可能性のある協奏曲を再構築するというものです。

「BACH reconstructed」から楽しむのは、3台のチェンバロのための協奏曲第2番(BWV1064)を原曲とする、3つの弦楽トリオと通奏低音のための協奏曲です。BWV1064からの再構成というと、3つのヴァイオリン、弦楽と通奏低音での復元なのですが、3つの弦楽トリオと通奏低音というのははじめてききます。アンサンブルの編成は、第1、第2トリオがヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、第3トリオがヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの弦楽アンサンブル、通奏低音がコントラバスとチェンバロ。編曲のクリストフ・ハーラーによると「ブランデンブルク協奏曲第3番と対応している」とのことです。

CD : audite 97.816(audite)

audite 97.816

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今朝きくのはクセーニャ・シドロワの「Crossroads by Ksenija Sidorova」(2023年録音)から、「協奏曲 ニ短調」(チェンバロ協奏曲第1番)です。シドロワは1988年生まれのラトビアのアコーディオン奏者。共演するのは生地リガのシンフォニエッタ・リガで、指揮はノルムンズ・シュネーです。なお、シドロワのYoutube公式チャンネル「Ksenija Sidorova」には、同協奏曲の動画「J. S. Bach Concerto in d minor BWV1052」が投稿されています。こちらの共演は、ラトビア・ラジオ・ビッグ・バンドです。

ALPHA 1090

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昨日に続き今日もきくのは、ジャネット・ソレルとアポロズ・ファイアの「BACH’S Coffeehouse」(2023年録音)です。今日きくのはオーボエとヴァイオリンのための協奏曲(BWV1060)。この協奏曲は2台のチェンバロのための協奏曲第1番から再構成されたものですが、原曲よりもきく機会が多い人気曲です。ここでの独奏は、デブラ・ナギ(オーボエ)、ジョハナ・ノヴォム(ヴァイオリン)。アンサンブルは独奏者をふくめ14名で編成されており、ヴァイオリンの田辺恵美が参加しています。

CD : AV2207(Avie Records)

AV2520

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今日と明日きくのは、ジャネット・ソレルとアポロズ・ファイアの「BACH’S Coffeehouse」です。アルバムは表題どおり、ライプツィヒのコーヒーハウスでの演奏会にかけられた(可能性のある)音楽を収録したもの。ここでは収録されたバッハの2曲の協奏曲、ブランデンブルク協奏曲第4番、オーボエとヴァイオリンのための協奏曲を収録順に楽しみます。今日きくのはブランデンブルク協奏曲第4番(BWV1049)で、これはソレルたちにとっては2度目の録音(2023年)です。独奏は、アラン・チョー(ヴァイオリン)、ダフナ・モル(リコーダー)、キャティー・スチュワート(リコーダー)で、アンサンブルは独奏者をふくめ16名で編成。この録音にはヴァイオリンの田辺恵美が参加しています。

CD : AV2207(Avie Records)

AV2520

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三位一体節後第21日曜日にきくのは、ヘルムート・リリングたちによる「深き悩みの淵より、われ汝に呼ばわる」(Hänssler CLASSIC CD 92.013)です。このBWV38は1724年10月29日に初演された、全6曲からなるカンタータ。第1曲と第6曲はマルティン・ルターの同名コラール(詩編130にもとづく)の第1節と第5節からとられており、いわゆるコラール・カンタータということになります。リリングの録音は1980年。合唱と管弦楽はいつものように、シュトゥットガルト・ゲヒンゲン・カントライとシュトゥットガルト・バッハ・コレギウム。独唱者は、アーリーン・オジェー、ヘレン・ワッツ、ルッツ・ミヒャエル・ハーダー、フィリップ・フッテンロッハーです。

CD 92.013

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今週きいてきたのは、ラルス・ウルリク・モルテンセンの「Johann Sebastian Bach: 8 Suites In French Style」。収録された「8曲」の「フランス組曲」から、いわゆる「6曲」の「フランス組曲」を番号順=収録順に楽しんできて、これからきくのはのこるフランス組曲第6番(BWV817)です。モルテンセンは1955年生まれのデンマークのチェンバロ奏者、指揮者。録音は1992年以前なので、30歳代での録音ということになります。

このアルバムでおもしろいのは、ひとつの組曲を1トラックとし、舞曲はインデックス(サブインデックス)で細分して、アタッッカ(一呼吸はあいています)で演奏されているところ。ほかの多くの録音では1舞曲=1トラックなので、おそらくモルテンセンのこだわりだと思います。また、随所に即興的な装飾もあり、30年が経過したいまでもじゅうぶん楽しめます。弾いているチェンバロはルッカース・モデルによる、トーマス・マンドラプ・ポールセンの1984年製です。

CD : 32103/04(Kontrapunkt)

32103/04

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今朝は朝から蒸し暑く、昨日までの朝の爽やかさはありません。そんな朝に楽しむのは、どこまでもおだやかなアルマンドにはじまる、フランス組曲第5番(BWV816)です。この第5番も今週きいている、ラルス・ウルリク・モルテンセンの「Johann Sebastian Bach: 8 Suites In French Style」に収録されたもの。使用楽器は、トーマス・マンドラプ・ポールセンの1984年製チェンバロ(ルッカース・モデル)です。

CD : 32103/04(Kontrapunkt)

32103/04

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