これからきくのは、トン・コープマンたちによる、市参事会員交代式のためのカンタータ「汝ら、シオンの門よ」(BWV193)。ライプツィヒにおいては、8月24日(聖バルトロメウス祭)の直後の月曜日(2013年でいうと8月26日、つまり今日です)、市参事会員交代式がおこなわれていました。バッハが作曲した音楽は、トランペットをふくむ大規模なアンサンブルによる壮麗なカンタータとなるのが通例で、聖ニコライ教会の礼拝で上演されました(BWV193は1727年8月25日に初演)。
全7曲からなるBWV193は、合唱にはじまり、レチタティーヴォ、アリア、アリア、レチタティーヴォ、合唱(第1曲と同じ)という構成。ただし、第6曲のレチタティーヴォは伝承なし、ほかも一部のパート譜しか伝承されてなく、演奏するには失われた部分を補う必要があります。ここではコープマンがそれを補っており、ふつう割愛される第6曲も作曲し、ほんらいの全7曲構成で演奏しています。なお、第1曲、第3曲、第5曲は、歌詞のみ現存するカンタータ「汝ら天の星宿よ、輝ける光よ」からの転用です。
CD : CC 72219(Challenge Classics)