降誕節第1日にきくのは、ジョン・エリオット・ガーディナーたちによる「キリストの徒よ、この日を彫り刻め」です。このBWV63は、1714年12月25日に初演された、全7曲からなるカンタータ。バッハは初演地ヴァイマールからライプツィヒに移ったあともこのカンタータを上演しており、自信作であったとみられます。じっさい、第1曲の合唱曲は力強く、まばゆいほどの輝かしさがあります。対してレチタティーヴォをへた第3曲のアリアはじつにしみじみと美しく、きわだった対比がみられます。こうした音楽ではガーディナーのよさが十全に発揮され、いつものイングリッシュ・バロック・ソロイスツとモンテヴェルディ合唱団ともども、すぐれた演奏をきかせてくれます。録音は1998年。なお、ガーディナーは自主レーベルでも同カンタータの録音(1999年)をおこなっています。
CD : 463 589-2(ARCHIV PRODUKTION)