『教科書には書かれていない江戸時代』 単行本(ソフトカバー) – 2018/8/17
山本 博文 (著)
5つ星のうち4.5
2件のカスタマーレビュー
登録情報
単行本(ソフトカバー): 272ページ
出版社: 東京書籍 (2018/8/18)
著者は、TVの歴史番組、で何度か見たことのあるあの人だ。写真はないが名前を知っていた。
速読になってしまったが、
「重要な役割を果たした宿場」P62では、今の金額に換算したり人の宿泊費より高い馬の宿泊費など
の話が具体的で面白い。
歴史小説や時代小説が、とどかないような、痒い所に手が届くきめ細かさもあった。
町人、商人、庶民の話は真新しい感じがするのだが、都市の話、武士の話になると急に教科書的になって
どこかで聞いたような話もでてくる。そこは飛ばして、最後の、硬いはずの学問の話が面白い。
江戸の花ひらく最先端の「知」
実証的・実学志向の学問
江戸時代前期の実証的学問P247
徂徠と宣長の近似点250
万能型人物を輩出する時代
江戸時代の学問の特徴255
実証的 実学的 が特徴だが、
それにもうひとつ、学問の広がりP256
庶民も寺子屋で読み書きそろばんの基礎を学び、藩校で学ぶことができた。
最先端の学問が私塾で教えられた。
当時の中国や朝鮮と大きくことなる日本の特徴である。
儒学の試験である科挙で官吏を登用する両国は、儒学の細かい知識を暗記し、それによって官吏に登用され
自己の栄達をはかることに最大限の努力がなされ、実学的な側面はほとんど顧みられなかった。
昨今の日韓関係ワイドショー視聴にも役立ちそうだが、このへんは前のページ、稿にさかのぼって読むと、もっと深いところだ。