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映画 『風の又三郎』1940年 監督:島耕二 原作:宮沢賢治

2022年02月01日 | 映画

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

『風の又三郎』(かぜのまたさぶろう)は、宮沢賢治の短編小説。 賢治の死の翌年(1934年)に発表された作品である。谷川の岸の小さな小学校に、ある風の強い日、不思議な少年が転校してくる。少年は地元の子供たちに風の神の子ではないかという疑念とともに受け入れられ、さまざまな刺激的行動の末に


映画

1940年『風の又三郎』 - 監督:島耕二/出演:片山明彦・中田弘二・北竜二・風見章子・大泉滉・林寛・見明凡太郎ほか,日活映画.

宮沢賢治の短編小説『風の又三郎』の書き出し。

どっどど どどうど どどうど どどう
青いくるみも吹きとばせ
すっぱいかりんも吹きとばせ
どっどど どどうど どどうど どどう

 谷川の岸に小さな学校がありました。
 教室はたった一つでしたが生徒は三年生がないだけで、あとは一年から六年までみんなありました。運動場もテニスコートのくらいでしたが、すぐうしろは栗くりの木のあるきれいな草の山でしたし、運動場のすみにはごぼごぼつめたい水を噴ふく岩穴もあったのです。
 さわやかな九月一日の朝でした。青ぞらで風がどうと鳴り、日光は運動場いっぱいでした・・・。

原作は青空文庫で、映画はYoutubeでも見ることができる。

どっどど どどうど どどうど どどう
青いくるみも吹きとばせ
すっぱいかりんも吹きとばせ

あのメロディーと歌詞が今でも耳を離れない。
映像、音声のノイズと、一生懸命な子供のセリフの発音も。
一気に私の子供のころテレビで見たいろいろなもの語りの世界に引き込まれる。
これは、1940年昭和16年の映画。
(NHKが本放送を開始したの1953年2月1日。
奄美大島名瀬中継局でNHKは1963年に、KTSとMBCは1977年1月28日に、KKBは1989年3月に、KYTは1996年8月に本放送を開始した)のだった。
つまり私がTVドラマを初めて見たのは、この映画の公開から23年も経ったあとだったのだが。

この映画で高田三郎役の片山明彦は、映画「路傍の石」で愛川吾一役でも出演している。

 


映画『一人息子』監督 小津安二郎 1936年

2022年02月01日 | 映画

1923年、信州(長野県)の製糸工場で働く女工の母・おつね。
成績優秀の一人息子・良助にせがまれ、貧しい暮らしをさらに切り詰めて大学まで出した。

1936年の東京、上京して結婚して子もいる息子の生活ぶりを知る。

「東京物語」と似てなくもないが、当時の「貧乏」が描かれている点で大きく違う。
ただしここで描かれている母と一人息子の貧乏は、まだいいほうだろうが、すさまじい。

今では考えにくい差別的視点も見え隠れするが、それがないと作品は成り立たない。
当時のおおらかさも感じた。
逆にいうと最近のドラマがつまらなく感じらるのは、
言葉狩りや、予想される抗議や非難に対する作り手側の自主規制が働きすぎて無意識のうちにテーマが無難なほうにずれてしまっているからなのかもしれない。


監督 小津安二郎
脚本 池田忠雄
荒田正男
原案 小津安二郎
出演者 飯田蝶子
日守新一
音楽 伊藤宣二
撮影 杉本正次郎
配給 松竹キネマ
公開  1936年9月15日
上映時間 87分 / 現存 83分