こころ
こんな映画があったのだ。プライムビデオでみた。監督 市川崑、1955年公開だ。
映画では登場人物に名前が与えられている。
先生=(野渕)=森雅之←終章では私になる。
奥さん又はお嬢さん=(静 せい)=新珠三千代
K=梶=三橋達也
私(わたくし 語り、若い書生)=日置=安井昌二
漱石の「こころ」は青空文庫で読める。
それによると、書き出しはこうだ。
”私(わたくし)はその人を常に先生と呼んでいた。だからここでもただ先生と書くだけで本名は打ち明けない”
高校2、3年だっただろうか。当時国語の先生の「Kの自殺についてどう思いますか?」
の物まねをして、友達に少しだけ受けた思い出がある。
記憶はそれだけのことで、学校の試験でも入試でも、質問について考えたことがない。
「名作」なので読まねば、ということで何年後かに漱石全集?も読んではみたのだったが、
歳をとった今でもうまく答えられない。(いまでは答えが多すぎるほど増えたせいかもしれない)
しかし映画は、読んだ場面がひとつひとつ驚くほど鮮明に思い出せた。
原作によほど忠実に作ったのだろうと思う。なにしろ原作は”明治の文豪”だ。
つじつまの合わないところ、わからないところは今でもたくさんあって、
今でも落ち込んでしまう。「高等遊民」今はなんというのだろうか。明治時代はなんとも肩の凝る時代だったのか、それとも・・・。
青空文庫でチラチラ読み返しているうちに、読みどころの多い小説だな、とあらためて気づいた。これも映画のおかげであった。
ーーーーーー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
こころ
監督 市川崑
脚本 長谷部慶治
原作 夏目漱石『こゝろ』
出演者 森雅之
新珠三千代
配給 日活
公開
1955年8月31日
上映時間 120分
製作国 日本