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『かごしま近代化遺産 』 (南日本ブックス) 単行本 – 2007/1

2015年10月04日 | 本と雑誌


『かごしま近代化遺産 』 (南日本ブックス) 単行本  – 2007/1

南日本新聞社

amazon 説明 薩摩はなぜ、世界最強の英国艦隊と戦えたのか。世界の奇跡と呼ばれ、日本近代化の礎となった斉彬の集成館事業を通して日本近代化の足跡をたどる。

amazon 登録情報

単行本: 234ページ
出版社: 南日本新聞社 (2007/01)

発売日: 2007/01

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2015年7月、世界遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」
の鹿児島エリアの構成資産は、「旧集成館(反射炉跡、旧集成館機械工場、旧鹿児島紡績所技師館を含む)」「寺山炭窯跡」「関吉の疎水溝」の3つの集成館事業。

日本近代化の礎となった斉彬の集成館事業が、いかに先見の明に富むものであったか、その全国へのひろがりについても取材されている。

本書で奄美が多く登場するのは、第2部海が育んだ礎。
琉球支配 外圧 情報収集 密貿易 黒糖専売 贋金造り 斉彬

いずれも日本の近代化の過程を知る上で重要でおもしろところだが、教科書ではあまり取り上げられない。

奄美の役割は地理的条件だけではない。
経済面では、
蘭癖の8代島津重豪 9代斉宣 10代斉興 11代斉彬 12代茂久(忠義)と、藩の出費は嵩み
奄美の庶民は藩による黒糖搾取に苦しんでいる。本書ではそのことは、
集成館事業の負の側面として指摘されている。

この指摘をくわしく論じるのは本書の目的ではないが、これを論じると、大いに話はひろがり、奄美に歴史のとらえかたにも、もっと多様な新しい視点をもたらしそうだ。「負の側面」と軽くはいうが・・・。花は大事に・・村田英雄の歌を思い出してしまった。う~む。


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