西郷どん(せごどん)とよばれた男 単行本(ソフトカバー) – 2017/8/25
原口 泉 (著)
5つ星のうち 4.0 1 件のカスタマーレビュー
表紙(写真上)と裏表紙の西郷の似顔絵はなんとも味のある組み合わせだ。読後にもう一度見てその感をさらに深くした。
名瀬の書店の西郷どんコーナーは、一気に陳列数が増えていた。他の棚にの西郷本は多数。
本書は西郷どんコーナーに、平積みで三列も。
第一人者ならではの、やさしい口調で、わかりやすく、明治維新と西郷の人物を語る。
ざっくりとした維新史のとらえ方が、かえってわかりやすく、そのなかに最新の知見や、逸話、著者の見方が多数ちりばめられていて最後まで目が離せない。西郷に対する否定的な見方の著書も紹介されている。
また、明治維新の大事業を成し遂げた「西郷を根底から支えていた思想は、農本主義ではないでしょうか。これが本書執筆の原点です。」とあとがきにある。維新後の西郷のなぞの行動もこのことを知れば、腑に落ちることだろう。
来年の大河ドラマでは奄美が主要な舞台になりそうですが、奄美大島で生まれた「西郷隆盛かるた」の一部も紹介されている。p194
明治天皇と相撲を取ったことでも有名な西郷どんが島の子らに相撲を教えた奄美大島龍郷出身の大奄美の十両優勝の報をききながら著者は擱筆している。7月24日。
あ、明治天皇と相撲といえば、江戸城無血開城の山岡鉄舟も知られているが、本書ではその鉄舟にもスポットが当てられ西郷下野後に鹿児島で二人が会談している(P147)というのも初耳だった。
沖永良部島は、沖縄に近く、操坦晋(みさお.たんしん 孫の坦頸(たんけい)は西郷の塾生でドラマにも登場しそうだ)など沖縄にわたり学問を修めた知識人がいて、また教養ある流人などからも西郷は多くのことを学ぶ。
関連ツイート
大久保利通の父利世は、沖永良部島に二度(1827年、37年)計4年赴任しているが、西郷流罪の際、雨ざらしの牢を許可を得て自費で座敷牢に改築し、衰弱死の危機から救った事で有名な島役人土持政照の妻は利通の異母妹である
また利世は琉球館附役も務め、喜界島にも流されているhttps://t.co/HQily7SqOY
— 奄美海風荘 (@amami_kaihu_so) 2017年12月21日
上のツイートを誤って削除したので再ツイート https://twitter.com/amami_kaihu_so/status/961504582315622400
大久保利通の父利世は、沖永良部島に二度(1827年、37年)計4年赴任しているが、西郷流罪の際、雨ざらしの牢を許可を得て自費で座敷牢に改築し、衰弱死の危機から救った事で有名な島役人土持政照の妻は利通の異母妹である
— 奄美海風荘 (@amami_kaihu_so) 2018年2月8日
また利世は琉球館附役も務め、喜界島にも流されているhttps://t.co/HQily7SqOY
土持政照の父綱政は薩摩藩の城下士で沖永良部に代官として来島。島の娘鶴との間に生まれた政照は一時鹿児島に引き取られたが、鹿児島で男子が生まれると島に返され島役人となっていた。https://t.co/RhPJCZua4I …
— 奄美海風荘 (@amami_kaihu_so) 2018年2月8日
amazon 内容(「BOOK」データベースより)
薩摩の下級藩士の家に生まれた西郷が、どのようにして明治維新の中心的役割を果たすようになったのか。近代日本最大の内戦「西南戦争」の目的は!?最新学説を踏まえ、西郷隆盛研究の第一人者が語るその生涯と時代。2018年大河ドラマ「西郷どん」の生涯と時代を徹底解説。最新研究を踏まえたコンパクトな「西郷ドン」の入門書。史蹟ガイド・年譜も収載!
登録情報
単行本(ソフトカバー): 224ページ
出版社: NHK出版 (2017/8/25)