映画『戦場のピアニスト』、原題: The Pianist フランス・ドイツ・ポーランド・イギリスの合作。2002年公開。

評価高そうなので、落ち着いてみることにした。
『戦場のピアニスト』という邦題はストレートすぎて（というか逆に抽象的すぎて）どうも、観る前も後もなにかもったいない感じがした。タイトルから受ける印象より重厚な作りであったのだ。ノンフィクション原作（『ある都市の死』）の映画化というのだから当然重い話なのだが。

映画に対する評価は概ね高い。ポーランドの人の（現実的）抵抗の描写が少ないようにも私には思われた。

歴史的な事実として一部のポーランド人がユダヤ人を助けた一方で、他のポーランド人は協力的だったという歴史的事実も、具体的個人レベルではそれなりに描かれていたように思う。

戦争の話題は複雑で感情的なバランスをとるのは容易ではない。
映画はホロコーストの犠牲者たちの尊厳を保ちつつ、彼らの抵抗の精神を示すことにもこの映画は成功していると思う。