
新梅田シティーの街角に、地下から上がったら、もの凄い風が吹いていた。
青い空に太陽がまぶしく輝いて、高いビルの窓に反射しているが、さっと翳ってはまた光る、そんな雲の動きを、風にさらされながら、暫く見つめていた。
真上に聳え立つような、空中庭園の丸い空間を通り過ぎる、雲の動きがが、特に速い。
地上の風よりもっと速い風が、雲をちぎって押し流していく。

目を下に移すと、滝の落ちる池の面には、絶え間なく風紋が漣のように立っている。
この滝の辺りには、人工飼育されたホタルが、夏の夜見られたと、娘が話してくれたが、こんな街の真ん中にそんな空間があったのかと、驚いた。
昨日一日、日本中が異常な気象状態だったことをテレビが報じていた。
年の暮れで、賑わう大阪梅田の一角で、風に吹き飛ばされそうになりながら、雲と風を私は捉えていた。ほんの少しの時間である。