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この日信楽に来た目的は、登り窯を実際に見たいということにあった。
テレビや映画で目にする1シーンは、時々ある。
度々、ここに来るのに窯を見たことのない私の、好奇心が、今日頭をもたげていた。
かなりの斜面を利用して上に上にと続く登り窯は、今は、この窯元では使っていないとの事であったが、自由に見学させてくれた。
地震で一部壊れたことと、煙の公害問題などで、殆ど電気窯で操業をしていると話してくれた。
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しかし、この穴窯は、今も、年4回の火入れをし、4日3晩350束の薪を入れ続け、1300度の高温で焼くとのこと。
灰が飛び、作品の自然の色が窯出しの楽しみとか。窯の傍には、沢山の薪が束にして積んであった。
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信楽古陶館では、江戸時代の素朴ながら、見事な大茶壷を観た。
これらの、陶器は、穴釜で焼かれたものだろうかと、ふと思った。