買い物を終えてふと、道を隔てた、電電公社の方を見ると。ひらひらと花びらを風に揺らして、大きな蓮の花が朝の陽の中にあるのが目に入った。
蕾がす~~っと空に向かっているのも清清しい。
以前、ここが営業所であった時は350人ほどの人が働いていたとの事であるが、今は、通信機器のみ十分な役目を果たしていると聞いた。
そんな無人の公社に咲く蓮が、ここを通る人に和みを与えてくれているのだ。
傍に行って花と対面する私も、病院の先生から良くなったといわれた喜びも手伝って、さらに心が癒されると共に街中に咲く花の美しさに、大きな感動をおぼえた。
ガラスのドアに、もう一つの姿を映しているのも印象的だった。
丁度玄関に家の方がいらしたので、声をかけて写真を頂いた。
ネジバナ、シキンカラマツ、ショウマ、アジサイの青い色、アロエの花と、道路に向けてこのように季節の花を咲かせていらっしゃると、私でなくても、道行く人の目に優しく触れる。
駅前通りの花にこの町に住む人の優しさを見る思いの朝だった。