トワイライト

太陽が西の山に入ると同時に私の３０分ばかりの散歩が始まる。
以前の６キロの距離の４分の１くらいを、前のペースよりずっと遅い歩き方だから、ウォーキングなんてものでなく食後の散歩だ。
たそがれ時の日課となった。


歩き始めてから４日目である。
それまで、歩くのが精一杯だったのが「カメラを・・・」という気持ちになった。
「撮影メニュー」を「トワイライト」にセットして家を出た。
黄昏時の光は次第に乏しくなっていく頃である。


南に向かって下っていくので、行きは楽である。
右の方に明かりが見えるのは何だろうと少し道を逸れていってみると、保育園のフェンスに小さい電飾がある。
年中クリスマスみたい、など独り言。


駅のロータリーを一回りしてもと来た道を引き返す。
この坂道が長くて結構しんどい。
病後の体力低下と運動不足の身に一番応える坂道だ。


汗ビッショリになる頃、我が家に近くなる。
街燈が、明かりを灯し、その下だけが浮き出して、周りは夜の帳がおり始める。
「トワイライト」にセットしてきたカメラでも、もう写しづらくなる頃だ。
少し明るく加工してみた。