松本城から見える常念岳

信州の旅は、この日もよく晴れた朝を向かえた。
月末になった今、1月中ごろの気候は、旅のよさをしっかりと支えてくれていたように思う。
もしあと1週間遅れていたら、連日雪で、計画していただいた所へもいけたかどうか・・・
「天使が旅をすれば、太陽は微笑む」スイス旅行をしたときの添乗員の方が、アルプスを背景に団体写真を撮りながらいった言葉を、今回もまた思い出す。
年取り過ぎた天使だけれど~~~



江戸時代にタイムスリップしたような街並みだ。
白壁となまこ壁が立ち並んでいて、城下町に来たのだなぁと、こういう町歩きは旅情を誘う。
この中町通りを突き当たって右に曲がって女鳥羽川に掛かる千歳橋を渡ると、大名町通りとなる。

お殿様の家紋が道路にお城のほうに並ぶ。

「国宝松本城天守」の白い石柱が迎えてくれている。

場内に入って先ず目に付き、庭園散策の時も、何処からもお城の背景として見えているのは、北アルプスの峰々と、なかでも常念岳の美しい山容であった。
内堀は白鳥を泳がせ、天守を映し、石垣を水面に浮かべ、さらに白い山並みを漣に載せて、黒いお城を囲んでいる。
松本城天守、渡櫓、乾小天守は、現存する5重6階の木造天守としては日本最古のものであると、案内パンフにあった。
場内は当時のままの木造の床、狭くて急な階段で、スリッパに履き替えて登るのだが、履かない方が安全に行動できそうなので、冷たい冷たい木の床を踏みしめて登った。
そのほうが、当時の場内の暮らしがじかに伝わってくるような拘りを持ちながらだったが、冬には少々辛い見学だ。

最上層階から見下ろした、牡丹園の藁囲いは、春を待つ牡丹童のようで可愛い。
藁囲いの頭の天辺が、大和の冬牡丹や、寒牡丹のようにみんな同じでなく、それぞれ個性的な藁頭に編んであるのが、興味深かった。
在職当時夏に汗を流しながら登ったお城も、真冬の松本城も、好きなお城である。
旧 開 智 学 校
松本の画像もお城で終わりだと思って整理をしていたら、「旧開智学校」が、忘れないでというように残っていた。
確か日本史で学習したわが国最古に開校した小学校であると・・・
明治6年に建築されている、文明化の雰囲気を今に伝えている建物だ。
東京でなく、松本であることは、この松本がいかに教育の先進の地域であったことの証だと、これは私見だけれど。