この辺り一帯の田を潤す用水路である。
用水路の傍に一つに古い塔がある。
用水路の水音が、長閑な秋の田の実りの歌を奏でているようである。
「番水の時計」と書いたかなり古い塔が農道に建っている。
屋根のある箱の中には、時計が入っていて、正しく時を刻んでいる。
上の紙には給水の作業をする時間がっかなり丁寧に書いてある。
このような塔はここ以外に見たことがない。多分他にあるのだろうが、何年か前葛城古道を歩いていて、見たのが初めてだった。
私の住んでいる農村地帯では、その年の水当番が決められていて、田植えの頃には、夜中でも水がどの田にも公平に入るように、しているが、このような番水の時計はなく、水の当番の人の家の時計によって、管理して上の方の田から下の田へ順に、水路を通して水が送られていく。
同じ市内の農家の知人も、このようにしているのでやはり「番水の時計」はないとのことだ。
だからこれは、貴重な塔であると思う。
これは山側から撮ったものだ。
葛城山麓の傾斜地を田に必要な時に、この番水時計を見ながら、水の管理をして豊かな実りの時を迎えることができる。