ヒラドツツジの生け垣は周りの全てを遮って、長岳寺へと続きます。
大門の前に張り渡された綱は、結界を示すものなのでしょうか。
大門の向こうは、萌えるような新緑の木々だけで、ここからは、ヒラドツツジの生け垣がまだ見えません。
大門をくぐると、緑の中に、赤いヒラドツツジが、ずっと続いています。
でも、花の付き方が、やや少ないようです。
来る時期が、遅かったのか、早かったのか、行き交う人と、そんな会話を交わしながら進みました。
美しい白壁の築地塀の所辺りから、ツツジが綺麗な花を見せてくれました。
ムラサキツユクサが足元に、鮮やかな色でお出迎えです。
万葉集に二首あります。
「朝露に 咲きすさびたる 鴨頭草(つきくさ)の 日暮るるなへに 消(け)ぬべく思ほゆ」 (鴨頭草=露草) 万葉集
「月草に 衣は摺(す)らむ 朝露に 濡れての後(のち)は 移ろひぬとも」 (月草=露草) 万葉集
重要文化財・地蔵院〈寛永七年)
四十八ケ坊あった塔中のうち唯一残ったもので、今は庫裏として使われているそうですが、室町時代の
書院造りの様式を残しています。
庫裏の中から、前庭を見ました。