(イランの首都テヘランのイマーム・ホメイニ国際空港に到着し、記者の取材に応じる(ヒジャブなしでの競技参加で注目された)エルナズ・レカビ選手。国営イラン放送の映像より(2022年10月19日撮影)【10月20日 AFP】)
【長期化するヒジャブ女性死亡事件への抗議 ただ、最近のイラン国内の状況に関する情報は少ない】
イランで、スカーフ(ヒジャブ)の被り方が不適切として宗教警察に拘束され、その後死亡した女性をめぐって、警察の暴行によって死亡したとして政府への抗議デモが長期化していることは、10月10日ブログ“イラン 長引く抗議デモ イスラムによる統治体制への批判に拡大 没落する中間層の不満も”でも取り上げました。
当局側は警察の暴行を否定し、女性が有していた既往症との関連を指摘していますが、体制・政府の意向が支配的なイラン議会もその線に沿った報告書を発表し、騒動の幕引きを図りたい構えです。
****イラン議会が報告書「死亡は暴行が原因ではない」 デモ拡大の発端となった“ヒジャブ着用”女性の死めぐり****
スカーフの着用をめぐる女性への弾圧などを受けてデモが拡大しているイランで、議会は抗議活動の発端となった女性の死亡について、「身体への暴行が原因ではない」とする報告書を発表しました。
イランでは、ヒジャブ、髪の毛を覆うスカーフのかぶり方が不適切だとして拘束されたマフサ・アミニさんが急死したことをうけ、デモが激化しています。
地元紙などによりますと、イラン議会は16日、報告書を発表し、アミニさんの死亡について、「身体への暴行で死亡したのではない」としたうえで警察の救護措置が遅かったと指摘。謝罪と職員の研修強化を求めました。
また、女性に義務付けられているヒジャブのつけかたなどについて曖昧さをなくすための法改正を求めていますが、事態の収束に繋がるかは不透明です。
人権団体によりますと、一連の抗議活動が始まってから、少なくとも子ども23人を含む201人が死亡しているほか、デモ参加者が収容されているとみられる刑務所で大規模な火災が発生し、これまでに4人が死亡しています。【10月17日 TBS NEWS DIG】
イランでは、ヒジャブ、髪の毛を覆うスカーフのかぶり方が不適切だとして拘束されたマフサ・アミニさんが急死したことをうけ、デモが激化しています。
地元紙などによりますと、イラン議会は16日、報告書を発表し、アミニさんの死亡について、「身体への暴行で死亡したのではない」としたうえで警察の救護措置が遅かったと指摘。謝罪と職員の研修強化を求めました。
また、女性に義務付けられているヒジャブのつけかたなどについて曖昧さをなくすための法改正を求めていますが、事態の収束に繋がるかは不透明です。
人権団体によりますと、一連の抗議活動が始まってから、少なくとも子ども23人を含む201人が死亡しているほか、デモ参加者が収容されているとみられる刑務所で大規模な火災が発生し、これまでに4人が死亡しています。【10月17日 TBS NEWS DIG】
*********************
抗議デモに伴う犠牲者数は、報道規制が厳しいイラン国内でのことなので、よくわからないのが実態です。上記記事数字より遥かに多い可能性もあります。
政権側は、抗議デモの背後にアメリカなどの外国勢力が扇動しているとして厳しい鎮圧を行う姿勢です。
****バイデン氏、イランで「混沌とテロ」を煽動=ライシ大統領****
イランのライシ大統領は16日、バイデン米大統領がイランで「混沌とテロと荒廃」を扇動していると非難した。国営イラン通信(IRNA)が伝えた。同国では4週間にわたって抗議デモが続き、国家規模の動揺が生じている。
ライシ氏は「米大統領は、発言を通じて他国における混沌とテロ、荒廃を扇動している」とし「(イラン革命の指導者が)米国を大いなる悪魔と呼んだ不滅の言葉を米大統領は忘れてはならない」と述べた。
バイデン氏は15日、「イランは基本的人権を行使しているだけの自国民に対する暴力を止めなければならない」と発言した。【10月17日 ロイター】
ライシ氏は「米大統領は、発言を通じて他国における混沌とテロ、荒廃を扇動している」とし「(イラン革命の指導者が)米国を大いなる悪魔と呼んだ不滅の言葉を米大統領は忘れてはならない」と述べた。
バイデン氏は15日、「イランは基本的人権を行使しているだけの自国民に対する暴力を止めなければならない」と発言した。【10月17日 ロイター】
*******************
こうした当局の強硬姿勢がありますので、今現在イラン国内でどのような抗議が行われているのかはよくわかりません。
ここのところは、具体的な抗議行動の様子などに関する記事は目にしていません。ほとんど封じ込まれた状態なのかも。
そうした当局の弾圧がない外国では、在住イラン人による抗議が今も続いています。
ドイツの首都ベルリンでは22日、イラン人らによる大規模な抗議デモが開かれたました。警察発表で約8万人が参加したとのことですから、かなり大規模なデモです。
同様の抗議行動は、アメリカのワシントンやロサンゼルスでも行われました。そして東京でも。
****イランの自由求めて 東京都内でデモ****
東京都渋谷区で22日、イランで服装規定違反の疑いで逮捕されたマフサ・アミニさんが死亡した事件を受け、抗議集会が開かれた。【10月23日 AFP】
***************
最近話題になったヒジャブを着けずに試合参加したスポーツクライミングの女子選手の件も外国でのことです。
****ヒジャブ非着用のイラン選手帰国 空港で「英雄」の声援受ける****
韓国で行われたスポーツクライミングの大会で、女性の髪を隠すスカーフ「ヒジャブ」を着用せずに出場したイラン女子代表のエルナズ・レカビ選手が19日に帰国し、空港で支持者から「英雄」として迎えられた。
スポーツ選手を含むすべての女性にヒジャブ着用を義務付けているイランでは、服装規定違反の疑いで逮捕されたマフサ・アミニさんの死をめぐる女性主導のデモが1か月以上継続している。そうした中、ヒジャブを着用せず試合に臨んだレカビ選手は、当局の怒りを買ったとみられている。
レカビ選手は帰国に先立ち、自身のインスタグラムアカウントへの投稿で、ヒジャブを着用しなかったのは意図的ではなかったとして謝罪。首都テヘランのイマーム・ホメイニ国際空港に到着した際も、同様の説明を繰り返した。
だが活動家は、こうしたコメントがイラン当局からの圧力を受けて出されたものであると懸念している。
空港の外にはレカビ選手の支持者が多数集まり、「エルナズは英雄だ」や「よくやったエルナズ」との声援や拍手を送ったり、スマートフォンでその瞬間を撮影したりした。同選手を乗せていると思われる車が空港を去る際にも声援と拍手は続いた。中にはヒジャブを着用していない女性もいた。
米ニューヨークに拠点を置く人権団体イラン人権センターは、レカビ選手が「英雄の歓迎」を受けたとする一方で、「身の安全をめぐる懸念は残っている」と指摘している。 【10月20日 AFP】
*******************
【新たな事件も】
一方、イラン国内では抗議行動に伴う新たな事件も。
****15歳少女殴られ死亡か スカーフ問題に続く新疑惑 イラン****
女性のスカーフ着用強制に伴う死亡事件を発端に反政府デモが続くイランで、15歳の少女が治安当局に殴られ死亡した疑いが新たに浮上した。教員組合は「無実の人々の殺害」をやめるよう訴えている。
同組合の声明によると、北西部アルダビルでアスラ・パナヒさんが他の生徒と共に差別や不公正に反対するスローガンを叫び始めた際、スカーフを着けた私服姿の女性警官に暴力を振るわれた。
学校に戻って再び殴打され、今月13日に搬送先の病院で死亡したという。他にも生徒数人が拘束され、生徒1人が意識不明に陥った。
国営テレビは、パナヒさんのおじとされる男性が「彼女は心不全で死亡した」と語るインタビューを放映。一方、アルダビルの議員は「錠剤を飲んで自殺した」と話すなど、死因を巡る情報が交錯している。【10月20日 時事】
********************
英BBCなどによると、“治安部隊は生徒に対し、イランの現体制を支持する歌を歌うよう強要した。歌は「こんにちは司令官」で、米軍に2020年1月、イラクで暗殺された革命防衛隊のソレイマニ司令官を賛美する内容だった。
だが、パナヒさんら複数の生徒は歌うことを拒絶し、政府を批判する声を上げた。その後、パナヒさんは治安部隊に暴行された。他の複数の生徒も病院に運ばれたり、逮捕されたりしたという。”という報道も。
この事件に関する続報などは目にしていません。
【「自由」を求める声 妥協の余地がない政権側】
抗議デモが長期化した背景には、単に女性のヒジャブだけの問題ではなく、現在のイランの抑圧的な政治体制への不満が自由を求める人々から噴出していることがあります。
逆に言えば、そうであるだけに当局・政権側としては「一歩譲れない」という対応にもなります。
****「政府を倒そうと思っている」長期化するイランの抗議デモに在日イラン人が語る思い…ヒジャブ着けずに競技に参加したイランの女性選手も****
イランでスカーフの着用が不適切だとして拘束された女性が死亡して約1か月。抗議デモは今も続いています。日本でも行われたデモに参加した、在日イラン人の男性からは「みんな政府を倒そうと思っている」そんな声も聞こえてきました。
■イラン抗議デモ「どれだけ血を流しても諦めない」 子ども27人含む215人死亡
イラン各地で1か月以上続く抗議デモ。収束の兆しは見えません。
10月11日に公開されたテヘランで行われたデモの映像では、デモに集まった学生たちが「女性!生活!自由!」と叫び、「血」を意味するペルシャ語の文字を”人文字”で表現しています。「政権によってどれだけ血を流しても私たちは決して諦めない」という意味が込められているそうです。
人権団体IRAN HUMAN RIGHTSによりますと、デモの鎮圧などで少なくとも子ども27人を含む215人の死亡が報告されています。(中略)
■「みんな一つになって政府を倒したい」背景には女性の立場の低さ
10月11日に公開されたテヘランで行われたデモの映像では、デモに集まった学生たちが「女性!生活!自由!」と叫び、「血」を意味するペルシャ語の文字を”人文字”で表現しています。「政権によってどれだけ血を流しても私たちは決して諦めない」という意味が込められているそうです。
人権団体IRAN HUMAN RIGHTSによりますと、デモの鎮圧などで少なくとも子ども27人を含む215人の死亡が報告されています。(中略)
■「みんな一つになって政府を倒したい」背景には女性の立場の低さ
抗議の声は日本でも。来日して30年になるイラン人のナシール・パルヴィジさん(58)も母国への憤りを募らせています。9日に外務省前で行われたデモで抗議の声を上げていました。(中略)
大規模デモはなぜ、ここまで世界に広がっているのか。
ナシールさん 「我々は今、みんな一つになって政府を倒そうと思っているんです。いまデモに参加している人たちはほとんどが若い人で、これからの自分たちのことが心配で」
大規模デモはなぜ、ここまで世界に広がっているのか。
ナシールさん 「我々は今、みんな一つになって政府を倒そうと思っているんです。いまデモに参加している人たちはほとんどが若い人で、これからの自分たちのことが心配で」
ナシールさんは大規模デモが広がる背景にイラン国内の女性の立場の低さがあると話します。
ーー女性というのはイランの中でどんな存在?
ナシールさん 「(女性の立場は)弱い。すごく弱い。人間として見ていない、女性のことを。ただ子どもを産んで終わり。あとは家の面倒を見て終わり」(中略)
小川彩佳キャスター: 今回のデモは若者や女性の参加が目立つということですが、価値観が変わってきているということでしょうか?
ーー女性というのはイランの中でどんな存在?
ナシールさん 「(女性の立場は)弱い。すごく弱い。人間として見ていない、女性のことを。ただ子どもを産んで終わり。あとは家の面倒を見て終わり」(中略)
小川彩佳キャスター: 今回のデモは若者や女性の参加が目立つということですが、価値観が変わってきているということでしょうか?
中東調査会 青木健太研究員: 1979年のイラン革命から43年を経て若者や女性の価値観が徐々に変化していると思います。
8月に4年ぶりにイランに現地調査に行ったが、ヒジャブを頭に被らずに肩にかけるだけの若い女性が特に北部、テヘランで多く見られました。過去には髪を少し見せるくらいの女性は多くいましたが、完全にというのは少なかった。
その意味では特に都市部で変わってきていて、それを道徳警察が厳しく取り締まる事案が増えているということも仄聞していましたので、そういった違和感を感じていた中で、9月16日のアミニさんの死亡事件を受けて抗議デモが広がっていったということになります。
国山ハセンキャスター: デモの長期化の理由について青木さんは「女性や若者の蓄積した不満が爆発した」と見ています。
【蓄積していた不満】
・ヒジャブ着用義務に中産階級の若者が反発
・2019年のガソリン値上げを受けたデモで暴力的な弾圧。数百人が死亡
・2021年の大統領選で投票の自由意志が奪われた
ヒジャブの着用義務以外にもずっとたまっていた体制側への不満が一気に噴き出した形なんでしょうか?
中東調査会 青木健太研究員: 抗議デモのスローガンを見てみると、「女性」「人生」「自由」ということを叫んでいる。あるいは「独裁者に死を」ということを叫んでいる。やはり女性が中心になっていることが今回のデモの大きな特徴。また、「自由」という言葉が入っていることが今回の抗議デモの参加者が求めていることを象徴しているように思います。
さらに言えば、アメリカの経済制裁によって経済状態が苦しくなっていて、経済的困窮も背景にあると思います。
■体制側は強固な姿勢 収束には長期化も?
小川キャスター: 今回のデモに対してイランの最高指導者・ハメネイ師は「デモを鎮圧する治安部隊の全面的支持」を10月3日に表明しています。このデモ、いつ収束するといえるんでしょうか?
中東調査会 青木健太研究員: 現段階で長期的見通しは難しいが、私は長引くと見ています。反体制側に統一した指導者が存在しないということで、体制側からしてみれば対話をする相手がいないという状況にある。
中東調査会 青木健太研究員: 現段階で長期的見通しは難しいが、私は長引くと見ています。反体制側に統一した指導者が存在しないということで、体制側からしてみれば対話をする相手がいないという状況にある。
当初は大規模な活動でしたが、小規模なグループで散発的に行われることが全国各地に広がっていったという状況なので、なかなか収束に結びつけることが難しい。
今のイランの体制は宗教界や治安機関によって支えられているので、イスラームに基づく統治ということに関して、妥協するということが体制の基盤を危うくすることになりますので、融和策をとることも難しい。なかなか早期に収束することは見通せない状況だと思う。【10月19日 TBS NEWS DIG】
********************
経済的な不満だけなら何らかのバラマキでとりあえず鎮めることも可能ですが、「自由」という話になると「体制」の存続にかかわる問題で妥協の余地がありません。
***イラン抗議デモは「ベルリンの壁」に匹敵 米在住女性活動家****
イスラム教徒の女性が髪を隠すスカーフ「ヒジャブ」は、イラン政府にとって抑圧の道具になるかもしれないがアキレス腱(けん)にもなり、「ベルリンの壁」崩壊のような事態につながるのを政府は阻止しようと努めている──米ニューヨークを拠点に活動するイラン人ジャーナリストで人権活動家のマシー・アリネジャド氏はAFPにこう語った。(中略)
「私から見て、ヒジャブ着用の強制はベルリンの壁のようなものです。この壁を壊せば、(イラン・)イスラム共和国は存在しなくなる」とアリネジャド氏はAFPに語った。「ヒジャブの強制は(イラン・)イスラム共和国にとってアキレス腱。だからこそ政権はこの革命を本当に恐れています」
ヒジャブは「私たちを抑圧し(中略)女性を支配するための道具」であり、「女性を通じて社会全体を支配するためのものです」 イラン人女性が「服装を指図する人側にノーと言う」ことができるようになれば、独裁者にノーと言う力を持つようになるとアリネジャド氏は主張する。(後略)【10月15日 AFP】
*****************
【経済的苦境への抗議も重なる】
「自由」を求める声は、現行政治体制のもとで経済的苦境に苦しむ市民の声とも重複しています。
“中間層がここにきて、50%に跳ね上がったインフレと、今年最安値を更新した通貨リアル急落による重圧に苦しめられている。イランでは人口の約3分の1以上が貧困層で、この比率は2015年の20%から急上昇。中間層も全体の50%を割り込んだ。
テヘラン北部にある裕福な地域の通りで抗議デモに参加していた52歳の主婦は「デモの根本にあるのは経済問題で、これが今爆発している」と話す。彼女はヒジャブを取り、他の女性の群衆とともに振り回していた。【10月5日 WSJ】
経済的側面としては、イラン経済の根幹をなす石油産業労働者のストライキに波及しています。
****ヒジャブから石油産業に飛び火したイランの反政府デモ****
<風紀警察の手によるとみられる女性の死に対する抗議が、イランの財源を支えるエネルギー産業の労働者に波及、全土でストライキが相次いでいる。エネルギー産業の労働争議は、1979年のイラン革命の原動力だったともいわれ、政府幹部にも焦りがみえる>
22歳のクルド系女性、マフサ・アミニの死をきっかけにイランで始まった抗議活動は、10月第3週に入ってから、同国の主要産業である原油・石油化学セクターにまで拡大しており、その現場を映したオンライン動画が出まわっている。この抗議活動は、イランの原油生産とグローバルサプライチェーンに影響を及ぼす可能性があるし、体制転換にもつながりかねない。(後略)【10月12日 Newsweek】
*****************
後先の話で言えば、生活困窮からの労働者争議の方が年初から存在し、アミニさんの事件への抗議に合流した経緯があります。
“デモの第1波は今年に入って始まった。主導したのは、賃金が貧困ラインを割り込んだ石油業界の従事者や教師らの業界団体だ。 労組はこれまで、アミニさんが違反したとされるヒジャブ着用義務づけの法律を廃止するための運動に加わるよう、組合員に求めている。”【10月5日 WSJ】
【農村部の支持を得ている現体制 都市部の抗議だけでは体制転換は困難】
ただ、体制転換という話になると、そうそう事は進まない・・・という指摘も。
****イランで抗議デモが広がっても体制転覆はしない事情****
(中略)イランで体制を批判する大規模なデモが起きると、イラン嫌いの米国や欧州諸国はこのようなデモを大きく取り上げるきらいがあるが、イランのイスラム革命体制が今にも倒れると思うのは早計であろう。
なぜならば、イランのイスラム革命体制は、40年間かけて強固な支配体制を構築しており、特に1979年のイラン革命前の王政時代には、農村部の犠牲の上に都市部の繁栄があったが、革命後、イスラム革命体制は、農村の開発に力を入れた結果、元々、信心深く保守的な農村部の支持を確保していると思われるからである。
度々起きている全国規模のデモも、都市部で起きており、農村部で大規模な反政府デモが起きたとは聞かない。逆に言えば、これまで農村の犠牲の上で特権を得ていた都市部の住民が今度は損な役回りとなり、都市部住民がイスラム革命体制に対して不満をつのらせがちであることも大規模なデモが都市部で起こる遠因であろう。(後略)【10月14日 WEDGE】
*********************
都市部の不満層だけの抗議で終わるのか、保守的農村部にまで抗議が拡大するのか・・・そこが抗議行動、そしてイラン政治体制の今後を決める分かれ道になります。