テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

― ドラマなスパイ群像 ―

2009-11-17 22:51:36 | ブックス
 冷た~い雨が降り続く東京・多摩地方から、
 こんにちは、ネーさです。

「こんにちわァ、テディちゃでスッ!
 あァ~、おひさまがァ、こいしィ~」

 お外が寒ぅいこんな日は、お部屋でぬくぬく、と。
 映像好きさんはTVやDVD、活字マニアさんは、ええ、読書ですよね!
 本日の一冊は、こちらで~す!


 
             ―― ダブル・ジョーカー ――



 著者は柳広司さん、’09年8月に発行されました。
 大きな話題となったスパイストーリー『ジョーカー・ゲーム』の続巻です。

「むッ、すぱいィ!
 おぼえてまスよゥ!
 こわァ~いィおじさんたちィ、いッぱいィでてきたのでス!」

 怖~いおじさん……と言い切るには、
 あまりにも正体不明なその人の名は――結城中佐。
 陸軍上層部にも詳細はまったく不明の諜報組織『D機関』を率い、
 内外の敵と暗闘を繰り広げる中佐さん、でしたね。
 《魔王》と仇名される結城中佐、
 今回は、のっけからピンチに?

「えェッ?
 あのこわいィおじさんがァ、ぴんちィ?」

 人間の思考力など、たかが知れたもの、ということでしょうか。
 かつて結城中佐が考えたのと、
 似たような事を考えついた人がいたのです。
 もっと情報活動を重視すべきである、と
 参謀本部に意見書を提出したその将校さんは、
 既に『D機関』が設立され、機能していることを
 知らなかったのでした……

「むむゥ~、
 あたまがぁいいのかァ、わるいィのかァ、わきゃりませんでスッ!」

 『D機関』を快く思わない上層部、
 新たな情報機関設立を目論む風戸中佐、
 そして《魔王》結城中佐の、
 みつどもえのパワーゲームのそれぞれの手札は?
 勝利の盃を得る者は……誰なのでしょう?

「なんだかァ、はーどぼいるどォ、みたいィでスゥ♪」

 過酷な任務に就き、
 見えぬ《敵》と戦う『名無しのオプ』ならぬ『名も無きスパイ』さんたち。
 
 信じられるのは自分だけ。
 いや、もしかしたら、自分の判断さえも信じられなくなる……
 そんな極限状況を見事なエンタ作品に仕上げた御本は、
 ミステリ好きさん、
 歴史好きさんにもおすすめです。
 最上最良の《裏切りのドラマ》、ここにあり~!

「まおうゥまじッくゥ、けんざいィでスねッ!」
コメント
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