テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

黄金絵巻の、原点へ。

2013-09-23 21:25:32 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでスゥ!
 いまァ、ひそかなァ、ぶーむッ!」
「がるる!ぐるーるがる!」(←訳:虎です!大ブームかも!)

 こんにちは、ネーさです。
 本日の読書タイムは、
 いま密かに、いえいえ、けっこうなブームとなっている或る作品と、
 テーマを共有する御本に登場いただきますよ。
 さあ、こちらを、どうぞ~!

  



 
               ―― ボルジア家風雲録 ――



 著者はアレクサンドル・デュマさん、画像の日本語版は2013年8月に発行されました。
 仏語原題は『Les Borgia』、
 1839年~1841年にかけて刊行された『Crimes Celebres(著名犯罪集)』全八巻中の
 『ボルジア家』を描いた部分を訳出したのが
 こちらの日本語版上下巻2冊になります。

「ふァいッ! こッちがァ、じょうかんッ、でス!」

  

「ぐるるるがるがる!」(←訳:こちらは下巻です!)

  

 デュマさん(お父さんの方の、大デュマさん)は、
 もう改めて紹介する必要がありませんね。
 『三銃士』!
 『モンテ・クリスト伯(巌窟王)』!
 『鉄仮面』!
 大冒険小説の作者として
 19世紀文学史に名を刻む文豪さんです!

「だるたにゃんッ!」
「ぐるるがる!」(←訳:アンヌ王妃!)

 人気作家として名を成す以前のこと、
 デュマさんはオルレアン公爵(後の国王ルイ・フィリップ)の秘書でしたが、
 劇作家を経て、
 実話小説の連作『著名犯罪集』執筆に取り掛かりました。

 つまり、『三銃士』を著すより前の、
 作家デュマさんの出発点がこの『著名犯罪集』であった、
 という見方も出来ましょうか。

「でもォ、でゅまさんはァ~」
「がっるるぐぅるがる!」(←訳:やっぱりデュマさん!)

 小説家としては未知数だった時代でも、
 デュマさんはやはりデュマさんです。
 《語り》の勢い!
 ぐいぐい引っ張ってゆく筆力!

 チェーザレ・ボルジア公を核に据えたこの作品は
 ノンフィクションとフィクションの狭間を蛇行するように、
 15世紀末のイタリア半島での動乱を物語ってゆきます。

 実録、とは言い難く、
 けれど完全なフィクションでもない――
 日本語訳題の『風雲録』とは
 よくぞ名付けたものよ!と拍手したくなる名題です!

「どらまァ、でスねッ!」
「ぐるるがる!」(←訳:全編が劇的!)

 映画、小説、評論、
 様々な『ボルジア家』像に影響を与え、
 そのイメージを決定付けたのが
 デュマさんのこの作品でした。

 現在、惣領冬実さん著『チェーザレ 破壊の創造者』が
 大人気となっているのは
 活字マニアの皆さまも御存知の通り。
 コミックの『チェーザレ』ファンの方々は
 ぜひこちらの、
 デュマさん版チェーザレ・ボルジア公物語も
 一読なさってくださいな~♪

「わきやくゥさんたちもォ!」
「がるがるぐる!」(←訳:豪華絢爛だよ!)






 
 
コメント
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