テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

珠の美、輝きの歴史。

2013-09-22 21:27:09 | ブックス
「こんにちわァ、テディちゃでス!
 おでかけェ~びよりィ~♪」
「がるる!ぐるぐるがるるる!」(←訳:虎です!良い天気だもんね!)

 こんにちは、ネーさです。
 台風が襲来した前回の連休と異なり、
 絶好のお出掛け日和となっていますね♪
 いや~読書だ!お出掛けよりも!というヒネクレ者さんは、
 さあ、本日はこちらの御本を、どうぞ~!

  



 
              ―― 真珠の世界史 ――



 著者は山田篤美さん、2013年8月に発行されました。
 『富と野望の五千年』と副題が付されています。

「うむゥ~…じみィ~…」
「ぐるぐる~…」(←訳:地味だね~…)

 ほほほ、御本の外見こそ飾り気のない新書ですけれど、
 侮るなかれ!
 本文中には、
 ン十万ドル、ン千万フラン、ン億円、ン億ドル、
 などという数字がさらりと、
 何でもないことのように並んでいたりします。

 それらは皆すべて、真珠にまつわるお値段であり、
 経済効果でもあるんですよ。

「ふァ~、しんじゅッてェ~…」
「がるるるぐるるっ?」(←訳:そんなに高いのっ?)

 現代では、デパートあたりの宝飾品売り場へ行けば、
 白、ピンク、クリーム色、黒、と色とりどり、
 粒の大きさ、全体の長さも
 お好みの物を選び放題!なのが
 真珠、です。

 けれど、ほんの100年前までは、
 真珠はダイヤモンドと同じような扱われ方をしていました。

「きちょうひんッ、でスからねッ!」
「ぐるぐるるがる!」(←訳:世界最古の宝石!)

 アラビア湾、
 セイロン島、
 インド南部……
 各地で潜水夫さんたちが命懸けで採取する真珠は、
 自然の神秘が生み出した
 《天然》の真珠。

 それが一挙に変わるのは
 1916年以降のこと。

 この年、日本で真円真珠の商業生産が本格化したのです。

「せかいじゅうゥがァ、びッくりィ!」
「がるるるがるる!」(←訳:!養殖真珠が来た!)

 誰が世界で初めて真珠の養殖に成功したか、については
 様々な説があるのですが、
 養殖真珠を作り上げたことによって
 当時の宝飾品マーケットを根底から引っくり返しちゃったのは
 日本の真珠でした。

 おかげで、市場は大混乱。
 世界恐慌の影響もあり、
 天然真珠の値段は暴落してしまいます。

 そんな中、
 行く詰まった真珠の世界に
 新風を吹き込んだのは意外な人物――

 ガブリエル・《ココ》・シャネルさん。

「えッ? しゃねるさんッ?」
「ぐるるるーる?」(←訳:デザイナーの?)

 新時代のファッションと、
 真珠を愛する大富豪たちと、
 メジャー宝飾店主たちのハカリゴト、
 五千年の長きに及ぶ人類と真珠の蜜月関係、
 日本の養殖真珠の栄枯盛衰。

 地味~に見えるこの御本の中には、
 人間の美への執着と欲、野望が息づいています!
 歴史好きさんも、
 キラキラもの大好きな御方も
 面白い~!と感じ入る一冊ですよ♪

「むふふゥ♪ しんじゅゥかァ~♪」
「がるるるぐっるぅっる!」(←訳:欲しくなっちゃった!)

 え~、真珠購入をお考えの方々も、ぜひ一読を♪



 
コメント
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