テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

これが、名作挿絵!

2013-09-06 21:38:59 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 うむゥ! まいにちがァ、たたかいッ!」
「がるる!ぐるるがる~がるるぐるる~…」(←訳:虎です!きついよね~連日の戦いは~…)

 こんにちは、ネーさです。
 連日の、毎日の闘いとは、さて、なんぞや?
 答えは、本日の読書タイムの、この御本にあり~♪

  



 
           ―― 聖なる怠け者の冒険 【挿絵集】――



 著者はフジモトマサルさん、2013年5月に発行されました。
 2009年6月9日から2010年2月20日に渡り、
 朝日新聞紙上に連載された森見登美彦さんの小説『聖なる怠け者の冒険』!
 この御本はその、新聞掲載時の挿絵を
 どん!
 と、一冊に再構成した【挿絵集】です。

「まいにちィ、びッくりィしてたのでスゥ!」
「ぐるるるぅがるる!」(←訳:クオリティ高すぎ!)

 ええ、本当に!
 日刊の新聞紙上に掲載される挿絵って、
 “精密”“細密”的な要素はあまり無い、と申しますか、
 それをやっていては画家さんが倒れてしまう、ものですよね。

 小説家さんと二人三脚で作ってゆく連載小説。
 毎日毎日、
 物語の場面に合致した画を描かねばならない、
 けれど小説家さんの筆が遅れたりすると、
 しわ寄せは挿絵画家さんのところに……。

「たいへんだァ~…」
「がるるるぅ~…」(←訳:厳しいよぅ~…)

 それを承知の上で、
 著者・フジモトさんは新聞小説挿絵という難行に打って出ました。
 しかも、

    あえていつもより絵を緻密に描いてみよう

 そんなルールを自分に課して。

「もゥ~むちゃッでスねッ!」
「ぐるるがるるるる!」(←訳:真面目なんだから!)

 おかげで、私たち読者は至福の時を過ごすことが出来ました♪

 街を騒がせる謎の《ぽんぽこ仮面》!
 鴨川に映る夜の灯!
 ごはん粒ひとつずつが描きこまれた玉子かけご飯!
 風情ある京都の風物!

 こんな挿絵見たことない!

 ですから、森見さん著『聖なる怠け者の冒険』を
 最初に本屋さんで手に取ったときは、
 ああ~……挿絵がのってないぃ~…と
 奈落の底に突き落とされた心地がしたものですが、
 こうして別冊?として【挿絵集】が刊行されて、
 ふぅ、ホッとしたわ♪♪

「めでたしィ、めでたしィ~!」
「がるるぐっるるる!」(←訳:装幀も凝ってるし!)

 いかにも新聞紙っぽい色と手触りの表紙。
 挿絵に添えられているフジモトさんと
 森見さんのコメントから
 さりげなく窺える修羅場の空気……。
 毎週が綱渡りでした、と森見さんは述べておられますが……。

「おつかれさまァでしたでス!」
「ぐるがるぐる!」(←訳:感謝してます!)

 小説を読ませてくださって、
 挿絵を見せてくださって本当にありがとうございます!
 と改めて感謝したくなるこの御本は、
 画文集としてうっとり眺めるのもおすすめな一冊です。
 小説『聖なる怠け者の冒険』をまだ読んだことがない御方も、
 フジモトさんの素晴らしいお仕事を目にすれば、
 きっと知りたくなりますよ♪

 こいつぁいったいどんな物語なんだ……?と。

「むふふッ♪
 みてからァ、よむかッ?」
「がるるがるぐるる?」(←訳:読んでから見るか?)

 なお、朝日新聞朝刊には、現在
 宮部みゆきさん著『荒神(こうじん)』が連載されています。
 題字と挿絵を担当されているのはマンガ家の、こうの史代さん!
 活字マニアさんは、こちらもぜひ~!


  
コメント
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