テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

畑違いか、運命か?

2015-08-16 21:43:55 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 はちがつもォ、こうはんせんッでスよゥ!」
「がるる!ぐるるがるぐるるるる~…」(←訳:虎です!夏バテ回避したいなら~…)

 こんにちは、ネーさです。
 疲れもピーク?の8月半ば、
 元気が欲しいときには元気をくれる御本をチョイス!
 本日の読書タイムは、こちらを、どうぞ~!

  



             ―― 特命指揮官 ――



 著者は梶永正史(かじなが・まさし)さん、2014年1月に発行されました。
 『Female Mission Commander』と英語題名が、
 『警視庁捜査二課・郷間彩香』と副題が付されたこの作品は
 第12回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作品です。

「あはァ! ということはァ~」
「ぐるるがる!」(←訳:折り紙つき!)

 人気作家さんがズラリ!の『このミス』受賞作。
 では、著者・梶永さんが満を持してコンペティションへ送り込んだ
 『特命指揮官』とは……

 電卓マニア。

「ふァ??」
「がるっ?」

 あっと、電卓マニアではないんでしょうね、たぶん。
 でも、電卓の取り扱いに慣れていることは事実です。

 自分は『電卓女』と呼ばれてるんだって、
 郷間彩香(ごうま・あやか)さんは知っています。

 むしろ、そう呼ばれるのもごもっとも、と
 彼女自身考えているようです。

 警察に於いて、
 捜査二課とは贈収賄・詐欺・横領などの
 知能犯罪を担当する部署なんですから、
 数字に手掛かりを求めて
 電卓を叩くのは当然のこと。

「ふァィッ、ただしいィありかたァでス!」
「ぐるるがるるるぐる!」(←訳:気魄の数理追及だね!)

 電卓云々からもお分かりのように、
 郷間さんたち捜査二課のお仕事は
 デスクワーク中心で、
 捜査一課の刑事さんたちのように、
 犯人を追って街を走る!
 といった状況とは遠いはず、なんですが……。

 なぜか、いま、郷間さんがいるのは
 大事件の現場。

 それも、渋谷です。
 ええ、スクランブル交差点はすぐそこ、という立地で。

 銀行立てこもり事件の、
 指揮官・交渉役に任命されてしまったので。

「うわッ、てれびィかめらッ、きてるでス!」
「がるるぐるがるるるー!」(←訳:ライブ実況されてるー!)

 こんなの、二課の仕事じゃないでしょ。
 と思いつつ、
 疑惑は大きくなるばかり。

 犯人たちは、なぜわざわざ、あたしを交渉役に指名したの?
 一課じゃなく、
 二課のあたしを?
 そこに、この事件を解明する鍵がある?

「なるほどォ、ではァそこでッ」
「ぐるがるるる?」(←訳:次に打つ手は?)

 ええ、そこで……と、お喋りを続けたいところですが、
 ミステリ作品です、これ以上の粗筋は明かせませんよ。

 しかし、警部補である郷間さんの走りっぷり、
 とてもテンポがよくて、
 読み手に時間を忘れさせるものがあります。
 警察小説と、本格ミステリ。
 サスペンスとスリル。
 ややハードボイルドな噛み応えも加えて、
 エンタ度高し!

「わきやくさんもォ、ゆかいィでス!」
「がるぐぅるがっるる!」(←訳:いいキャラいっぱい!)

 実はね、郷間彩香さんを主人公とするシリーズ第二作が
 つい先ごろ刊行されました♪
 近いうちに御紹介する予定ですが、
 それまでに、活字マニアの皆さま、
 シリーズ第一作のこちらの作品をぜひ~! 

 

   
 
コメント
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