「こんにちわッ、テディちゃでス!
しょッぱなァからァ、あれもようッ??」
「がるる!ぐるるがるるる!」(←訳:虎です!やるねスペイン!)
こんにちは、ネーさです。
ブエルタ・ア・エスパーニャ第1ステージのチームTTは……
コースが砂だらけだったので走行タイムは今後の成績には加算されない?
ああ~スペインだわ~ユルいわぁ~…という驚きの展開でした。
そして、本日ご紹介する一冊も
驚きの連続!!な作品です。
さあ、こちらを、どうぞ~!
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―― おだまり、ローズ ――
著者はロジーナ・ハリソンさん、原著は1975年に、
日本語版は2014年7月に発行されました。
英語原題は『The Lady's Maid My Life in Service』、
『子爵付きメイドの回想』と日本語副題が付されています。
2014年の読書界で話題となったノンフィクション作品ですから、
素手のお読みになった活字マニアさんも多いのでは、
と推察いたしますが……
はい! 評判に偽りなし!
とーっても楽しい御本でしたよ~♪
「ふァ? どんなふゥにィ??」
「ぐるるがる?」(←訳:どこがどう?)
日本語副題の通り、
この御本は《メイド》であった著者・ハリソンさんによる
回想録です。
1899年、英国ヨークシャーに生まれたハリソンさんの実家は、
お父さんがリボン侯爵お抱えの石工、
お母さんが洗濯場メイド、という環境ですから、
娘のロジーナさんも
いずれは貴族のお家に奉公にあがるのが当然だと
家族、そしてロジーナさん自身も考えていました。
それはいわば、
現代の若い女性が会社勤めをするような感覚で、
階級だの搾取だのというより、
当時の“普通のこと”だったのですね。
「でもォ~、やぱりィ~…」
「がるるるぐるっる!」(←訳:勤務先が貴族って!)
時代と背景は、ちょうど
カズオ・イシグロさんの『日の名残り』、
TVドラマ『ダウントン・アビー』に重なる、
第一次世界大戦後の、英国。
上流階級の淑女の《お付きメイド》になるべく、
学校での勉強に加えてフランス語を習い、
裁縫仕事も習得した18歳のロージナさんは、
念願が叶い、
斡旋所の紹介で
貴族のお家に奉公する運びとなりました。
「わおゥ! じょうきょうゥ、でスねッ!」
「ぐるがるるるる!」(←訳:いざロンドンへ!)
貴族のお嬢さま付きのメイドから、
貴族の奥さま付きのメイドへ。
勤務先も変更し、
ステップアップしてゆこうと考えるロジーナさんが
新たに見つけた奉公先とは――
アスター子爵のお邸でした。
「ふむふむゥ、ししゃくさまッ?」
「がるぐるるがる!」(←訳:また貴族のお家!)
でもね、このアスター子爵家というのがね、
歴史に詳しい御方はピンと来てるでしょうけど、
トンでもないお家で。
米国人のジョン・アスターさん、
大富豪になって身を落ち着けた場所が英国、
そこで爵位をいただき、
やがて息子のウォルドーフさんに子爵位と財産を譲りました。
新子爵となったその紳士の、
奥方さまが……レディ・アスター。
「……おかねもちッぽいィぞッ!」
「……ぐるるるるる!」(←訳:……ややこしいぞ!)
古い歴史を持つ貴族が没落してゆく一方で、
米国に財産を有するアスター家には
むしろ隆盛の兆しが?
荘園、ロンドンの屋敷、リゾ-ト地の別荘、
豪華客船での旅、パーティ。
さらに注目すべきは、
初の女性議員、という、
レディ・アスターの社会的地位。
雇った次々とメイドが辞めてしまうと
評判の猛女、いえ、美女です。
「なんだかァ、もうッ!」
「がるるるるる!」(←訳:逃げ出したい!)
もちろんロージナさん、逃げ出したりしませんとも。
この厄介な女主人に
さて、どう奉公すべきか――
「あらしィ、でス!」
「ぐる!」(←訳:大嵐!)
他に類を見ない、
唯一無二の大嵐。
四の五の言わず、一読を!
“読む喜び”を与えてくれる貴重な作品です。
ぜひ!
しょッぱなァからァ、あれもようッ??」
「がるる!ぐるるがるるる!」(←訳:虎です!やるねスペイン!)
こんにちは、ネーさです。
ブエルタ・ア・エスパーニャ第1ステージのチームTTは……
コースが砂だらけだったので走行タイムは今後の成績には加算されない?
ああ~スペインだわ~ユルいわぁ~…という驚きの展開でした。
そして、本日ご紹介する一冊も
驚きの連続!!な作品です。
さあ、こちらを、どうぞ~!
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―― おだまり、ローズ ――
著者はロジーナ・ハリソンさん、原著は1975年に、
日本語版は2014年7月に発行されました。
英語原題は『The Lady's Maid My Life in Service』、
『子爵付きメイドの回想』と日本語副題が付されています。
2014年の読書界で話題となったノンフィクション作品ですから、
素手のお読みになった活字マニアさんも多いのでは、
と推察いたしますが……
はい! 評判に偽りなし!
とーっても楽しい御本でしたよ~♪
「ふァ? どんなふゥにィ??」
「ぐるるがる?」(←訳:どこがどう?)
日本語副題の通り、
この御本は《メイド》であった著者・ハリソンさんによる
回想録です。
1899年、英国ヨークシャーに生まれたハリソンさんの実家は、
お父さんがリボン侯爵お抱えの石工、
お母さんが洗濯場メイド、という環境ですから、
娘のロジーナさんも
いずれは貴族のお家に奉公にあがるのが当然だと
家族、そしてロジーナさん自身も考えていました。
それはいわば、
現代の若い女性が会社勤めをするような感覚で、
階級だの搾取だのというより、
当時の“普通のこと”だったのですね。
「でもォ~、やぱりィ~…」
「がるるるぐるっる!」(←訳:勤務先が貴族って!)
時代と背景は、ちょうど
カズオ・イシグロさんの『日の名残り』、
TVドラマ『ダウントン・アビー』に重なる、
第一次世界大戦後の、英国。
上流階級の淑女の《お付きメイド》になるべく、
学校での勉強に加えてフランス語を習い、
裁縫仕事も習得した18歳のロージナさんは、
念願が叶い、
斡旋所の紹介で
貴族のお家に奉公する運びとなりました。
「わおゥ! じょうきょうゥ、でスねッ!」
「ぐるがるるるる!」(←訳:いざロンドンへ!)
貴族のお嬢さま付きのメイドから、
貴族の奥さま付きのメイドへ。
勤務先も変更し、
ステップアップしてゆこうと考えるロジーナさんが
新たに見つけた奉公先とは――
アスター子爵のお邸でした。
「ふむふむゥ、ししゃくさまッ?」
「がるぐるるがる!」(←訳:また貴族のお家!)
でもね、このアスター子爵家というのがね、
歴史に詳しい御方はピンと来てるでしょうけど、
トンでもないお家で。
米国人のジョン・アスターさん、
大富豪になって身を落ち着けた場所が英国、
そこで爵位をいただき、
やがて息子のウォルドーフさんに子爵位と財産を譲りました。
新子爵となったその紳士の、
奥方さまが……レディ・アスター。
「……おかねもちッぽいィぞッ!」
「……ぐるるるるる!」(←訳:……ややこしいぞ!)
古い歴史を持つ貴族が没落してゆく一方で、
米国に財産を有するアスター家には
むしろ隆盛の兆しが?
荘園、ロンドンの屋敷、リゾ-ト地の別荘、
豪華客船での旅、パーティ。
さらに注目すべきは、
初の女性議員、という、
レディ・アスターの社会的地位。
雇った次々とメイドが辞めてしまうと
評判の猛女、いえ、美女です。
「なんだかァ、もうッ!」
「がるるるるる!」(←訳:逃げ出したい!)
もちろんロージナさん、逃げ出したりしませんとも。
この厄介な女主人に
さて、どう奉公すべきか――
「あらしィ、でス!」
「ぐる!」(←訳:大嵐!)
他に類を見ない、
唯一無二の大嵐。
四の五の言わず、一読を!
“読む喜び”を与えてくれる貴重な作品です。
ぜひ!