テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

最良コラボ!

2015-08-20 21:44:44 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 おおッ! わだいィのひとォ、でスねッ!」
「がるる!ぐぅるがるるぐる!」(←訳:虎です!ファン激増中だよ!)

 こんにちは、ネーさです。
 はい! 本日の読書タイムでは、
 いま大きな話題となっているあの御方が共著者となっている、
 こちらの作品を、さあ、どうぞ~♪

  



             ―― 芸人と俳人 ――



 著者は又吉直樹さん×堀本裕樹さん、2015年5月に発行されました。
 『すばる』誌上に、『ササる俳句 笑う俳句』として
 2012年10月号~2014年10月号に連載されたものに加筆修正し、
 書き下ろし原稿を加えて完成したのがこの御本です。

 全体の構成は、
 又吉直樹(またよし・なおき)さん(=芸人)と
 堀本裕樹(ほりもと・ゆうき)さん(=俳人)の
 対談型俳句勉強会、というスタンスでしょうか。

「はいくのォ、おべんきょうゥ?」
「ぐるるがるる!」(←訳:先生は堀本さん!)

 俳句に対する憧れはあったものの、
 怖くて手が出せないでいた、と
 又吉さんは『まえがき』で記しています。

   定型ってなんやろう?
   季語ってなんやろう?
   や、かな、けり、って呪文かな?

「うゥッ、そのきもちィはァ~…」
「がるるるる!」(←訳:分かります!)

 そこで、じゃじゃん! 
 俳人・堀本さんの登場となりました。

 俳句に抱く又吉さんの恐怖を取りのぞき、
 基本的な決まりを優しく丁寧に指導してくれたという、
 これは、二年間の、二人三脚の記録です。

 いいフレーズだな、と思う言葉を書き溜めてきたけれども、
 これって“ひとり大喜利”?
 それとも自由律句と考えていいのだろうか?
 十七音って“長過ぎ”る?
 五七五の音の(正確な)区切り方、って?
 主季語と従季語を見極める……?

「ふァ~…はいくッてェ~…」
「ぐるがーる!」(←訳:奥が深ーい!)

 句会に挑戦!
 仲間を増やそう!
 選評にもトライ!
 鎌倉で吟行!
 
 ……なんか、俳句教室というより、
 冒険ドキュメントみたいになってきましたが、
 メインは飽くまで、俳句追求です。

 10回のお教室で、はたして
 又吉さんの俳句はどのような変転をみせるのか。
 俳句への恐怖は、なくなるのか――

「かまくらとォ、はいくッ!」
「がるるるぐる!」(←訳:似合うねそれ!)

 堀本さんのガイドによる鎌倉吟行は
 この御本のハイライトとも言えますね。
 美しい情景と俳句とのコントラストは
 読み手のこころにチリチリと灼きつきます。
 
 また、又吉さん堀本さんのエッセイ作品も
 章の間に掲載されているのですが、
 こちらも素晴らしい!

「ううむッ! はいくとはァ、またちがうゥ、みりょくッ!」
「ぐるるがるる!」(←訳:言葉力がスゴい!)

 あんまりにも忙しそうで、
 身体を壊してしまうんじゃないかしらと
 心配になってしまう、
 いまや大の上に超が100個くらい付く売れっ子・又吉さん。

 又吉さんよりも飄々として、
 それでいて地に確固と足をつけている感のある、
 “導師”堀本さん。

「まじめェなのにィ、たのしィ!」
「がるるぐる!」(←訳:愉快で真剣!)

 おふたりそれぞれの個性が
 最良の形でハジケる《俳句教室》本、
 全活字マニアさんにおすすめです♪
 
 
  
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする