テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

 一作ごとの、愉しみ♪

2016-07-22 22:12:52 | ブックス
「こんにちわァ、テディちゃでスッ!
 とつぜんッすたーとォ、しちゃッたでス!」
「がるる!ぐるるがるるる!」(←訳:虎です!どこだポケモン!)

 こんにちは、ネーさです。
 いきなり配信開始されてしまったポケモンGO、
 最初は興味を持っていなかった私ネーさも
 You Tube上の公式映像を目にして以来ワクワクしています。
 ポケモンをお探し中の皆さまにエールを送りつつ、
 さあ、読書タイムもワクワク♪で参りましょう。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!
 
  



        ―― ベスト本格ミステリ2016 ――



 選・編者は本格ミステリ作家クラブの皆さん、2016年6月に発行されました。
 毎年恒例となっていますね、
 一年間に発表された本格短編、評論・研究の中から
 選び抜かれた9編の小説作品と
 評論作品1作で構成される《ベスト》集!

 『2016』年版となるこの御本は、
 2015年に発表された作品が対象となっており、
 著者は収録順に、

 西澤保彦さん、高井忍さん、三津田信三さん、
 松尾由美さん、一田和樹さん、深水黎一郎さん、
 大山誠一郎さん、伊吹亜門さん、長岡弘樹さん、
 そして蔓葉信博さん。

「ぴかぴかのォ、じゅうにんッ!」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:メダルをあげたい!)

 9人の著者さんの小説&評論は、
 いずれも力強く、またバラエティに富んでいます。

 歴史ミステリあり、
 警察小説風ミステリあり、
 江戸川乱歩さんへのオマージュ作品あり、
 ネットを活用したミステリがあるかと思えば、
 安楽椅子探偵型のコージーミステリもあり、と
 ルール無用の逞しさ!

 全部の作品について詳しく御紹介したいところなんですけど、
 そこをググッと堪え、
 或る一作にスポットライトを当ててみましょう。

 御本の4番目に収録されている、
 松尾由美さん著
 『不透明なロックグラスの問題』!

「ぱちぱちぱちィ~!」
「がるるぐる!」(←訳:好評作だね!)

 ファミリーレストランで
 フリーライターの寺坂真似さんが探偵役を務める
 《ハートブレイク・レストラン》シリーズから、
 『ハートブレイク・レストラン ふたたび』の中の一編が、
 この『不透明なロックグラスの問題』です。

 今日もファミレスのテーブルでお仕事をしようと
 パソコンの入ったバッグを肩に
 いつもの席に着いた真似さん、
 たちまち“ヒソヒソ秘密話”に巻き込まれました。

 真似さんもよく知っているお客さんが、
 店長さんに訊ねたのは、
 ブランド物のグラスのお値段、でした。

「むむゥ? ぐらすゥ??」
「ぐるるがる?」(←訳:食器のこと?)

 レストランやバーなどで使う、
 グラス類。

 質の良い物は、やっぱりお高くて、
 フツーのお値段の物は、やっぱり平凡な品質。

 であるはず、なのですが。

 さほど儲かっているようには思えない或るお店で、
 グラスやタンブラーが
 次々と高価な物に取り替えられてゆく、となると……

「あやしいィ~でス!」
「がるがる!」(←訳:匂う匂う!)

 新しい高価なグラスは……まさか、盗品?
 それとも、そのお店は詐欺のカモにされている?
 いや、何か複雑な事情があるのか??

 ひとしきり討論した後で、
 謎に決着をつけるのは、
 真似さん――ではなくて、実は、
 “特別に特別”な、ひとりのお客さん、
 なのでした……。

「いッとうゥりょうだんッ?」
「ぐるるるがる!」(←訳:鮮やかな手腕!)

 9編のミステリ作品、
 蔓葉信博さんによる評論
 『江戸川乱歩と新たな猟奇的エンターテインメント』、
 御本巻末の『2015年本格ミステリ作家クラブ活動報告』まで含め、
 ミステリ好きさん、
 エンタストーリー好きさんには楽しく読める選集です。
 夏休みの読書リストに、
 ぜひ、加えてみてくださいね♪

「いちにちィ、いちさくひんッ!」
「がるるるぐるる!」(←訳:のんびり読破で!)
 

  
コメント
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