「こんにちわッ、テディちゃでス!
ぎゃふうゥ! げりらァごううゥ~ッ!!」
「がるる!ぐるるるぅ!」(←訳:虎です!やられたぁ!)
こんにちは、ネーさです。
今日7月4日(あら?アメリカの独立記念日ですねぇ)の
当然の豪雨に、足元グシャグシャになりました……
もんのすごい雷と風と雨でしたが、
豪雨の後の涼しい空気に心機一転、
さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 蒲公英王朝記 巻ノ一 諸王の誉れ ――
著者はケン・リュウさん、原著は2015年に、
画像の日本語版は2016年4月に発行されました。
英語題名は『The Grace of Kings』、
日本語題名の『蒲公英』には『ダンディライオン』とルビがふってあります。
「だんでィらいおんッおうちょうゥ~??」
「ぐるるるがるっる??」(←訳:タンポポ王朝って??)
蒲公英、つまりタンポポの王朝?
聞いたことないけど~?
と首を傾げる必要はありません。
ここはいつの時とも、
いずこの世界とも知れぬ、
つまりは、私たちのいる宇宙とは
時空を異にする“どこか”。
そこには、強権を揮う皇帝がおり、
皇帝に支配される国々があり、
若き英雄たち、
英雄を慕う友が、
復讐を誓う策士がいる……
「あはァ! そうするとォ~これはァ~」
「がぅるるるぅ!」(←訳:ファンタジィ!)
著者・リュウさんは、
『紙の動物園』(2011)で
ヒューゴー賞・ネビュラ賞・世界幻想文学賞の三冠を獲得した
いま最も注目されているSF作家さんです。
日本でも大好評となった『紙の動物園』は、
レイ・ブラッドベリさんの作風に
アジアの文化を加味したような
とても繊細な短編作品でしたが。
リュウさん初の長編作品となるこちらの御本は、
裏表紙の紹介文によれば
《幻想武侠巨篇》、
御本巻末の訳者さんあとがきによれば
《ケン・リュウ版 項羽と劉邦》、
そして著者・リュウさん御自身いわく
《シルクパンク・エピック・ファンタジィ》
なのだそうです。
「ちゅうごくゥのォ、じだいしょうせつゥ??」
「ぐるがるる?」(←訳:そのSF版?)
紀元前3世紀に中国で起こった
楚漢戦争をベースにしたという物語は、
まず、華麗な皇帝の行列から幕を開けます。
まるでローマに凱旋したカエサルのように
都市の大通りを行進してゆくのは、
ザナの皇帝マビデレの大行列です。
征服した六つの国々から引き連れてきた踊り子たち、
騎象の隊列、
合唱隊による皇帝賛歌、
近衛兵に守られた皇帝の塔玉座。
まあ、なんと華々しい!
行列に喝采を送る群衆の最前列には、
目を見開いている少年が二人、おりました。
「がッこうはァ? いいのッ?」
「がるっるるる!」(←訳:サボってるね!)
14歳の、クニ・ガルくん。
その友人の、リン・コウダくん。
ええ、ふたりとも、学塾の授業をサボって
行列見物にやってきちゃった、んですね。
しかし、サボりの報い、でしょうか――
「わわッ、なんでスかッ、あれはァ?」
「ぐるるがるる!ぐるるー!」(←訳:みんな伏せて!逃げてー!)
一瞬にして、
壮麗な皇帝の行列は大混乱に陥ります。
クニくんとリンくんのふたりが息を呑んだ、
その出来事とは。
「だいはらんのォよかんッ、でスゥ!」
「がるるぐるがる!」(←訳:だから武侠巨篇!)
ほんのさわり部分を読んだだけでも、
著者・リュウさんの《シルクパンク》な世界へ
ぽーんと引っ張られてゆくこと必至!
人間も英雄も神々も混然となっての歴史SFロマン、
全活字マニアさんにおすすめです。
発売されたばかりの続巻も併せて、
ぜひ、一読を~♪
ぎゃふうゥ! げりらァごううゥ~ッ!!」
「がるる!ぐるるるぅ!」(←訳:虎です!やられたぁ!)
こんにちは、ネーさです。
今日7月4日(あら?アメリカの独立記念日ですねぇ)の
当然の豪雨に、足元グシャグシャになりました……
もんのすごい雷と風と雨でしたが、
豪雨の後の涼しい空気に心機一転、
さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 蒲公英王朝記 巻ノ一 諸王の誉れ ――
著者はケン・リュウさん、原著は2015年に、
画像の日本語版は2016年4月に発行されました。
英語題名は『The Grace of Kings』、
日本語題名の『蒲公英』には『ダンディライオン』とルビがふってあります。
「だんでィらいおんッおうちょうゥ~??」
「ぐるるるがるっる??」(←訳:タンポポ王朝って??)
蒲公英、つまりタンポポの王朝?
聞いたことないけど~?
と首を傾げる必要はありません。
ここはいつの時とも、
いずこの世界とも知れぬ、
つまりは、私たちのいる宇宙とは
時空を異にする“どこか”。
そこには、強権を揮う皇帝がおり、
皇帝に支配される国々があり、
若き英雄たち、
英雄を慕う友が、
復讐を誓う策士がいる……
「あはァ! そうするとォ~これはァ~」
「がぅるるるぅ!」(←訳:ファンタジィ!)
著者・リュウさんは、
『紙の動物園』(2011)で
ヒューゴー賞・ネビュラ賞・世界幻想文学賞の三冠を獲得した
いま最も注目されているSF作家さんです。
日本でも大好評となった『紙の動物園』は、
レイ・ブラッドベリさんの作風に
アジアの文化を加味したような
とても繊細な短編作品でしたが。
リュウさん初の長編作品となるこちらの御本は、
裏表紙の紹介文によれば
《幻想武侠巨篇》、
御本巻末の訳者さんあとがきによれば
《ケン・リュウ版 項羽と劉邦》、
そして著者・リュウさん御自身いわく
《シルクパンク・エピック・ファンタジィ》
なのだそうです。
「ちゅうごくゥのォ、じだいしょうせつゥ??」
「ぐるがるる?」(←訳:そのSF版?)
紀元前3世紀に中国で起こった
楚漢戦争をベースにしたという物語は、
まず、華麗な皇帝の行列から幕を開けます。
まるでローマに凱旋したカエサルのように
都市の大通りを行進してゆくのは、
ザナの皇帝マビデレの大行列です。
征服した六つの国々から引き連れてきた踊り子たち、
騎象の隊列、
合唱隊による皇帝賛歌、
近衛兵に守られた皇帝の塔玉座。
まあ、なんと華々しい!
行列に喝采を送る群衆の最前列には、
目を見開いている少年が二人、おりました。
「がッこうはァ? いいのッ?」
「がるっるるる!」(←訳:サボってるね!)
14歳の、クニ・ガルくん。
その友人の、リン・コウダくん。
ええ、ふたりとも、学塾の授業をサボって
行列見物にやってきちゃった、んですね。
しかし、サボりの報い、でしょうか――
「わわッ、なんでスかッ、あれはァ?」
「ぐるるがるる!ぐるるー!」(←訳:みんな伏せて!逃げてー!)
一瞬にして、
壮麗な皇帝の行列は大混乱に陥ります。
クニくんとリンくんのふたりが息を呑んだ、
その出来事とは。
「だいはらんのォよかんッ、でスゥ!」
「がるるぐるがる!」(←訳:だから武侠巨篇!)
ほんのさわり部分を読んだだけでも、
著者・リュウさんの《シルクパンク》な世界へ
ぽーんと引っ張られてゆくこと必至!
人間も英雄も神々も混然となっての歴史SFロマン、
全活字マニアさんにおすすめです。
発売されたばかりの続巻も併せて、
ぜひ、一読を~♪