「こんにちわッ、テディちゃでス!
ねんにィいちどのォ、つーるゥ!なのでス!」
「がるる!ぐるるー!」(←訳:虎です!開幕だー!)
こんにちは、ネーさです。
祝!2016ツール・ド・フランス開幕!
今年はフランス国内のモンサンミシェルが出発地となり、
7月24日に最終地・パリに凱旋する予定ですよ♪
既にチームプレゼンテーションも行われ、
明日7月2日のスタートを待つばかり。
今回はどんなレースが、ドラマが展開するのか楽しみにしながら、
本日の読書タイムも、さあ、どうぞ~!
―― 豊田章男が愛したテストドライバー ――
著者は稲泉連(いないずみ・れん)さん、2016年3月に発行されました。
或る《現場のひと》の生涯を追う、
ノンフィクション作品です。
「ふむむゥ! ひょうしのォ、おしゃしんのッ?」
「ぐるるがる?」(←訳:右側のひと?)
ええ、御本の表紙になっているお写真の、
向かって右側が、
成瀬弘(なるせ・ひろし)さん。
そして、向かって左側には、
豊田章男(とよだ・あきお)さん。
では、このお写真は、
いわずと知れた世界最大の自動車メーカーの社長さんと
トヨタの社員さんを写したものなのかというと、
雰囲気からもお分かりのように、
もちろん違うのです。
成瀬さんは先生でした。
そして豊田章男さんは生徒でした。
師匠と弟子――
ふたりを結び付けたものは、クルマです。
「だいきぎょうのォしゃちょうさんがァ??」
「がるるぐる??」(←訳:お弟子さん??)
およそ15年前、
豊田章男さんは成瀬さんに出逢い、
こんな言葉を叩きつけられました。
《運転のことも分からない人に、
クルマのことをああだこうだと言われたくない》
「わわッ! しゃちょうさんにィ、そんなことをォ?」
「ぐるるるぅ!」(←訳:怒られるぅ!)
怒りませんでした、豊田さんは。
いえ、むしろ
《不思議と嫌な気はしなかったんだ》
のだそうです。
そうして、豊田章男さんは成瀬さんのお弟子さんになりました。
《月に一度でもいい、もしその気があるなら
俺が運転を教えるよ》
という言葉に誘われて。
「ふわわァ~! だいけつだんッ、なのでスゥ!」
「がるるぐる!」(←訳:大冒険かも!)
大自動車メーカーの“えらいひと”が、
自社のテストドライバーさんから、
ドライビングのイロハを習う――
趣味だったゴルフをやめ、
テストコースでハンドルを握る。
それはやはり、リスクであったことでしょう。
豊田さんにとって、
また成瀬さんにとっても。
けれどまた、幸福な時間でもあったことでしょう。
こころをひとつに、
師弟は、目標に向かってひた走る――
クルマとは何か、
良いクルマとは、
良い走りとは、
良いクルマを作り上げる一助となる現場とは、
どう在るべきか。
大組織の只中にいれば、
軋轢はある、
戦いもある、
失敗も、迷いも、全部コミで、
それでも良いクルマを、良い物を、
世界に送り出したくて、
必死に足掻く現場。
「しりませんでしたでスゥ~…」
「ぐるるがるぐるるるる……!」(←訳:すごいことしてるんだ……!)
成瀬さんがこの世を去ってのちも、
クルマは走り続けます。
つい先日、
ル・マン24時間耐久レースで
首位を走っていたトヨタTS050は
初優勝まであとわずか、というところで
車両トラブルを起こして停止、
そのまま失格になってしまいました。
「あとさんぷんッ!」
「がっるぐるがっるるる!」(←訳:たった3分だったのに!)
いつか、その3分を埋めるために。
超えるために。
いまや日本の基幹産業である自動車産業、
その基幹の、
さらに基幹を支える人びとのドキュメントを、
皆さま、ぜひ。
ねんにィいちどのォ、つーるゥ!なのでス!」
「がるる!ぐるるー!」(←訳:虎です!開幕だー!)
こんにちは、ネーさです。
祝!2016ツール・ド・フランス開幕!
今年はフランス国内のモンサンミシェルが出発地となり、
7月24日に最終地・パリに凱旋する予定ですよ♪
既にチームプレゼンテーションも行われ、
明日7月2日のスタートを待つばかり。
今回はどんなレースが、ドラマが展開するのか楽しみにしながら、
本日の読書タイムも、さあ、どうぞ~!
―― 豊田章男が愛したテストドライバー ――
著者は稲泉連(いないずみ・れん)さん、2016年3月に発行されました。
或る《現場のひと》の生涯を追う、
ノンフィクション作品です。
「ふむむゥ! ひょうしのォ、おしゃしんのッ?」
「ぐるるがる?」(←訳:右側のひと?)
ええ、御本の表紙になっているお写真の、
向かって右側が、
成瀬弘(なるせ・ひろし)さん。
そして、向かって左側には、
豊田章男(とよだ・あきお)さん。
では、このお写真は、
いわずと知れた世界最大の自動車メーカーの社長さんと
トヨタの社員さんを写したものなのかというと、
雰囲気からもお分かりのように、
もちろん違うのです。
成瀬さんは先生でした。
そして豊田章男さんは生徒でした。
師匠と弟子――
ふたりを結び付けたものは、クルマです。
「だいきぎょうのォしゃちょうさんがァ??」
「がるるぐる??」(←訳:お弟子さん??)
およそ15年前、
豊田章男さんは成瀬さんに出逢い、
こんな言葉を叩きつけられました。
《運転のことも分からない人に、
クルマのことをああだこうだと言われたくない》
「わわッ! しゃちょうさんにィ、そんなことをォ?」
「ぐるるるぅ!」(←訳:怒られるぅ!)
怒りませんでした、豊田さんは。
いえ、むしろ
《不思議と嫌な気はしなかったんだ》
のだそうです。
そうして、豊田章男さんは成瀬さんのお弟子さんになりました。
《月に一度でもいい、もしその気があるなら
俺が運転を教えるよ》
という言葉に誘われて。
「ふわわァ~! だいけつだんッ、なのでスゥ!」
「がるるぐる!」(←訳:大冒険かも!)
大自動車メーカーの“えらいひと”が、
自社のテストドライバーさんから、
ドライビングのイロハを習う――
趣味だったゴルフをやめ、
テストコースでハンドルを握る。
それはやはり、リスクであったことでしょう。
豊田さんにとって、
また成瀬さんにとっても。
けれどまた、幸福な時間でもあったことでしょう。
こころをひとつに、
師弟は、目標に向かってひた走る――
クルマとは何か、
良いクルマとは、
良い走りとは、
良いクルマを作り上げる一助となる現場とは、
どう在るべきか。
大組織の只中にいれば、
軋轢はある、
戦いもある、
失敗も、迷いも、全部コミで、
それでも良いクルマを、良い物を、
世界に送り出したくて、
必死に足掻く現場。
「しりませんでしたでスゥ~…」
「ぐるるがるぐるるるる……!」(←訳:すごいことしてるんだ……!)
成瀬さんがこの世を去ってのちも、
クルマは走り続けます。
つい先日、
ル・マン24時間耐久レースで
首位を走っていたトヨタTS050は
初優勝まであとわずか、というところで
車両トラブルを起こして停止、
そのまま失格になってしまいました。
「あとさんぷんッ!」
「がっるぐるがっるるる!」(←訳:たった3分だったのに!)
いつか、その3分を埋めるために。
超えるために。
いまや日本の基幹産業である自動車産業、
その基幹の、
さらに基幹を支える人びとのドキュメントを、
皆さま、ぜひ。