テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 修羅場(ひらば)を駆ける ~

2021-04-25 23:54:39 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ひょわわわッ! びッくりィ~!」
「がるる!ぐぅーるがるる!」(←訳:虎です!シュールでした!)

 こんにちは、ネーさです。
 毎週やってくれます、BSの『ウルトラセブン』。
 今日放送の『マックス号応答せよ』で度肝を抜かれたのは
 気密服でもないのに宇宙遊泳!というシーン……!
 いや、あれは高度なジョークに違いないわ、と
 気を取り直すことにして、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらのコミック作品を、どうぞ~♪
 
  


 
      ―― ひらばのひと 1 ――



 著者は久世番子(くぜ・ばんこ)さん、
 講談監修は神田伯山(かんだ・はくざん)、
 2021年4月に発行されました。

 えっと、まず、
 この御本の内容でございまするが……
 
  

 ↑これです、これ!

 帯に記されているのは、
 『講談師の漫画です。』!

「ぷふふッ♫」
「ぐるるっ!」

 講談社さんから刊行された
 講談師さんを主役とする物語を監修するのは、
 神田伯山さん。

 ここ数年、伯山さんのおかげで、
 講談って面白い!
 という認識が高まってきましたが、
 では、
 ”講談とは何か”と問われると……?

「うッ? ううむゥ?」
「が~る??」(←訳:う~ん??)

 講談と、落語。

 どちらも《話芸》で、
 パッと見では、
 よく似ているようですけれど、
 本文中では
 こんな風に説明されています。

   落語は『噺(はなし)』で
   講談は『読み物』。

   落語はフィクションで
   講談は歴史を脚色した物語。

 そして、

   落語家は男が多いが
   講談師は女が多い。

「ええッ? そうなのでスかァ?」
「ぐるるるっる!」(←訳:知らなかった!)

 講釈師の龍田泉花(たつた・せんか)さんは、
 ”二ツ目”で修行中の身。

 演芸場の高座に上がれば、
 ああ、今日も肩身が狭い……

 お客さんのお目当ては、
 人気の落語。
 なので、
 講談は完全なオマケ扱いされちゃってるし。

 その上に、
 弟弟子(おとうとでし)の
 泉太郎(せんたろう)君の存在にも
 イライラさせられます。

「ふァ? なぜェでスかァ?」
「がるるぐる?」(←訳:問題児なの?)

 前述しましたように、
 男性の講談師さんは
 もはや少数派。

 師匠さんたちや
 常連のお客さんは、
 がんばれよ泉太郎!
 と声をかけ、目をかけるのに。

 あたしが”前座”だった頃は、
 バカにされたり、
 失望されたり、
 叱られtばっかりで。

「しんきょうゥ、ふくざつゥ~…」
「ぐるるるる~…」(←訳:つらいねえ~…)

 でも、講談が好きだから。

 叱られても、
 落語ほど人気がなくても、
 講談が好きだから。

 今日もまた、
 釈台(しゃくだい)という道具を背負い、
 泉花さんも
 泉太郎さんも、
 稽古を続け、
 演芸場へと向かいます。

 講談を、演るために。

「まッてましたでス!」
「がるぐるがる~!」(←訳:パチパチパチ~!)

 『鋳掛松(いかけまつ)』
 『応挙の幽霊』
 『出世の春駒』

 といった名作講談をモチーフに
 著者・久世さんが描き語る
 講談師さんたちの波乱万丈譚は、
 マンガ好きさんだけでなく、
 歴史好きな活字マニアさんに
 熱くおすすめしたい快作ですよ。

「はやくゥつづきィをォ!」
「ぐるるがる?」(←訳:2巻はいつ?)

 読み終わるや
 次巻が待ち遠しくなること必定の一冊です。
 皆さまも、ぜひ~♫
 
 

コメント
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