テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 春宵の《香菜里屋》から ~

2021-04-11 23:33:29 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ♪るる~♪せぶんッせぶんッせぶゥ~んッ♪」
「がるる!ぐるがるぐるる!」(←訳:虎です!特撮最高だよう!)

 こんにちは、ネーさです。
 日曜朝8時、BSで放送中の『ウルトラセブン』、
 素晴らしゅうございました。
 円谷プロが誇るミニチュアの精密さ!
 アンヌ隊員の凛々しさ!
 来週のお話は……とワクワクを募らせながら、
 さあ、読書タイムもしっかりと!
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  


 
    ―― 花の下にて春死なむ ――



 著者は北森鴻(きたもり・こう)さん、
 2021年2月に発行されました。
 《香菜里屋シリーズ1〈新装版〉》と
 シリーズ題名が付されています。

 2001年に文庫化された作品が、
 今春、新装版としてあらためて刊行されたものです。

「うるとらせぶんとォ、おなじィ~!」
「ぐるるがる!」(←訳:再びの登場!)

 そうね、
 4Kデジタルリマスター化されて
 美しい映像を取り戻した『ウルトラセブン』同様、
 ぜひとも注目&再評価していただきたいのが
 《香菜里屋シリーズ》を含む
 北森鴻さんの著作です。

 この御本には、

 『花の下にて春死なむ』
 『家族写真』
 『終の棲み家』
 『殺人者の赤い手』
 『七皿は多すぎる』
 『魚の交わり』

 という6作品が収録されていますが、
 先ずは、表題作品である
 『花の下にて春死なむ』、
 おすすめですよ。

「みじかいィ~のにィ!」
「がるるる!」(←訳:濃いんだ!)

 ひとりの俳人さんが亡くなりました。

 事件性はなく、
 病死と判断されたものの、
 調べたところ、
 身元が不明……?

 彼の生地は? 
 家族は?
 名前でさえも、
 本当の名であったか、
 今となっては分かりません。

「まるでェ、まぼろしィ……?」
「ぐるがるるるるぐるる!」(←訳:いやそんなことないよ!)

 ええ、俳句の会の仲間は、
 彼の身元を突き止めようと決意します。

 遺品の手帳に、
 かつて交わした会話の中に、
 手掛かりは必ず有る……!

 その決意を後押ししてくれるのは、
 バー『香菜里屋(かなりや)』のマスター
 工藤(くどう)さん。

「こまッたときはァ~」
「がるるるるぐる!」(←訳:工藤さんが頼り!)

 お客さんが持ち込む謎を解く、
 安楽椅子探偵型ミステリ、と思いきや、
 あちこちに仕掛けが?
 
 第52回日本推理作家協会賞の
 短編および連作短編部門受賞作となった
 『花の下にて春死なむ』は、
 ミステリ好きさんだけでなく、
 短編好きな方々、
 歴史好きな活字マニアさんにも
 手に取っていただきたい傑作です。
 本屋さんで、図書館で、
 探してみてくださいね~♫
 
 
 
コメント
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