テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 見上げれば、ずら~りと? ~

2021-04-30 23:37:29 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きょうはァ、きねんのひィ~なのでス!」
「がるる!ぐるるるがるる!」(←訳:虎です!図書館の日だよ!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日4月30日は、
 《図書館の日》!
 1950年の4月30日に図書館法が公布されたことから
 この日に制定されたんですって。
 いつもお世話になりまくりの
 図書館&司書さんにあらためて感謝しつつ、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~♪

  


 
      ―― 電柱鳥類学 ――



 著者は三上修(みかみ・おさむ)さん、
 2020年11月に発行されました。
 『スズメはどこに止まってる?』と
 副題が付されています。

「むむゥ~…でんちゅうゥのォ?」
「ぐるる?」(←訳:鳥類学?)

 電柱鳥類学――

 聞き覚えの無い言葉ですが、
 ご安心あれ、
 著者・三上さんは御本冒頭の『まえがき』で
 述べています。

  《電柱と鳥類の関係を明らかにする学問》

 それが電柱鳥類学であると。

 えー、ホントはね、
 そんな学問名称はなくて、
 実際にあるのは
 《森林鳥類学》や《河川鳥類学》なんですけど。

「ぷふふふッ♪」
「がるるっ♪」

 正式な名称は無いとしても、
 鳥さんたちと、
 電柱・電線の間には、
 確かな、
 そして不思議な関係が存在するようです。

 そこにいるのが当然かのように、
 電線に止まっている鳥たち。

 なんで感電しないの?

 いや、もしかして、
 感電しちゃう鳥もいるの?

「ううッ、それはァたいへんッ!」
「ぐるるがるるるる~!」(←訳:感電はしたくない~!)

 そもそも電柱・電線とは何なのか。
 
 電柱が日本の社会に誕生したのは
 明治以降のこと。

 電線がない時代、
 鳥たちはどうしていたのか。

 電線が生まれて以後も、
 どうやら、
 電線に止まるのに不向きな鳥もいるらしい?

 対して、
 電力会社はどう思っているのかしら?

 鳥の大群に飛来されたら、
 電線にも負担がかかりそうだし?

 それに、
 各地で無電柱化が進んでるのよね?
 電柱がなくなると……

「とりのォこうどうゥにもォ~?」
「がるるぐるる?」(←訳:新たな変化が?)

 著者・三上さんは
 数々の謎を解きほぐしてゆきつつ、
 鳥たちへ、
 電柱がある社会へも、
 あたたかな目線で接します。

 電線がある風景も、
 電柱の天辺の隙間に
 スズメが巣を作っていたりする情景も、
 なかなか、悪くない――

「たたかいィではなくゥ~」
「ぐるるがるる!」(←訳:共存の方向で!)

 電柱についてのコラム(本文22ページ)や、
 何種類もの電柱・電線の
 図版資料に感心し、
 電線によく止まる鳥たちベスト10には
 ニヤリとさせられる
 ユニークな《電柱鳥類学》入門書は、
 ノンフィクション好きな方々に、
 自然観察好きな活字マニアさんにも
 おすすめの一冊です。
 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪
 
 

  
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする