テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ いま、振り返ってみれば ~

2021-04-04 23:39:34 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 はッぴィ~いィすたァ~♪」
「がるる!ぐるるるがるる~!」(←訳:虎です!タマゴを探そう~!)

 こんにちは、ネーさです。
 2021年のイースターである今日4月4日、
 朝から嬉しい驚きがありました♫
 NHKのBSプレミアムで『ウルトラセブン』が放送開始!
 しかも4Kリマスター版で、画像がクリアに!
 来週からは録る!録ります!絶対に録るわ!
 と誓いを新たにしながら、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらのエッセイ作品を、どうぞ~!

  



      ―― いいかげん、馬鹿 ――



 著者は中野翠(なかの・みどり)さん、
 2020年12月に発行されました。
 2019年の10月・11月~2020年10月分の
 週刊誌『サンデー毎日』に連載されたエッセイと、
 中野さんによる自筆イラスト&自作句も
 収録されています。

「かんぜんにィ、どきゅめんとッ!」
「ぐるるがる!」(←訳:激動の月日!)

 2019年の終わりから、
 2020年の秋まで。

 後世の歴史家さんたちは、
 はたして、この1年間を
 どう評価するのでしょうか……

 いえ、今はそれどころじゃありませんよね。
 とにもかくにも、
 ガンバって生き延びないとね!

「けんこうィだいいちィ!」
「がるぐる!」(←訳:三密回避!)

 2021年4月現在、
 新型コロナウィルスの特性は
 或る程度判明していますが、
 振り返れば、
 1年前の2020年春は大変でした。

 ウィルスとの闘い方も
 まだよく判らない中、
 学校は休校に、
 会社はリモートワークに。

 そんな状況下、
 著者・中野さんは
 予想外のアクシデントに見舞われてしまいます。

 左手首の骨2本を、骨折……!

「うううゥ~…!」
「ぐる~!!」(←訳:痛い~!!)

 検査して診断されて、
 そこで手術、となるのが普通、なのでしょうが、
 ベッドが満杯と言われ、
 他の病院へ。

 その病院でもあらためて診察され、
 後日、全身麻酔での手術をすることに。

 《2020年2月10日(月曜日)、晴天、
  四泊五日の入院生活から自宅に帰還》

 と、本文には、
 敢えて重苦しくないように
 中野さんは記しているものの、
 つらくないはずはなく。

「がいしゅつもォ、ままならずゥ~…」
「がるるるるぐるがるる~」(←訳:ひきこもり状態だよう~)

 大相撲は、無観客で開催。
 次々と中止される演劇やコンサート。
 新作映画の公開も、先延ばしに。

 けれども、
 こういう困難な状況に陥ったがために
 明らかになる事々もあります。
 それは。

 エンターテイメントの、大切さ。

 音楽を、映画を、演劇を、
 私たちは欲している。

 外歩きは出来なくとも、
 映画会社から送付されてくる
 試写用のDVDを見、
 書物を読み、
 より注意深く、丁寧に、
 中野さんは思いを巡らせます。

 黒澤明さんの映画に、
 六世中村歌右衛門さんの世界に、
 彗星のように現れた将棋の若き天才の肩に、
 ふいと閃く
 《芸》の光。

「そのォ、ひかりこそッ」
「ぐるるがる!」(←訳:日々の支え!)

 くすっと笑ったり、
 そうかぁ~と感心させられたり、
 じわっと涙ぐんだり。

 たのしみも、悲しみも、
 言葉にできない感情も注ぎ込まれた
 2020年を体現体感する一冊は、
 エッセイ好きな活字マニアさんに
 激おすすめですよ。
 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪
 
 

 
コメント
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