テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 描いて、彫って、摺って、魅せる ~

2021-04-12 23:54:45 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 まつやまさァんッ! おめでとうゥ~なのでス!」
「がるる!ぐるるるーるがる!」(←訳:虎です!祝マスターズ制覇!)

 こんにちは、ネーさです。
 松山英樹さんが米国ジョージア州オーガスタで
 マスターズ優勝!!
 おめでとうございます!
 そして明るいニュースをおりがとう!
 と感謝の拍手を送りたくなりましたよ。
 オーガスタの美しい空にうっとり見惚れながら、
 さあ、読書タイムです。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  


 
     ―― 大福三つ巴 ――



 著者は田牧大和(たまき・やまと)さん、
 2021年1月に発行されました。
 『宝来堂うまいもん番付』と
 シリーズ題名が付されています。

 今日は朝から
 松山さんのマスターズ制覇報道一色となりましたが、
 昨夜放送の大河『青天を衝け』は
 桜田門外の変が描かれたこともあって、
 SNS上では大いに盛り上がりましたね。

「れきしがァ、うごいたのでス!」
「ぐるるがるる!」(←訳:大事件でした!)

 『青天を衝け』については
 もっともっとお喋りしたいところ……を
 ググッと堪え、
 今回ご紹介いたしますのは、
 お武家さんではなく、
 庶民さんたちが主役の物語です。

「はなのォ、おえどはォ!」
「がるるるぐる!」(←訳:超大都市です!)

 家康さんが開いた都は、
 大人口を抱える
 世界有数の大都市になりました。

 その大都市で、
 情報伝達の手段として
 無視できないチカラを有していたのが
 板元(はんもと)です。

 読売(よみうり)、
 名所画、美人画、
 評判の読み本など、
 彫って摺って売り捌くお仕事は、
 現代でいう新聞社兼出版社のような
 ものでしょうか。

「ゆうめいなのはァ~」
「ぐるがる!」(←訳:蔦屋さん!)
 
 江戸の町には、
 人気の画師さんや彫師さんたちなど、
 職掌ごとに何人もの職人さんを抱える
 有名な大手さんがあれば、
 ほとんど無名の
 小さな板元さんもありました。

 下谷坂本町の
 《宝来堂(ほうらいどう)》は、
 ごく小さな板元です。

 店主の、夕(ゆう)さん。
 夕さんの姪の、小春(こはる)ちゃん。
 彫りと摺りを担当する政(まさ)さん。

 たった3人で切り回す《宝来堂》は、
 もっぱら地味な名所画(めいしょえ)を
 商っているのですけれども――

「むむゥ? これはッ?」
「がるる!」(←訳:番付だ!)

 江戸時代、
 《見立番付(みたてばんづけ)》は
 大ヒットしました。

 食べるものから、
 名所、みやげもの、花、
 医師に剣豪、手習所……
 相撲の番付に見立てて
 大関やら関脇にランク付けした《見立番付》。
 
 番付を摺る仕事を請け負ったはいいものの、
 それがなんと、
 トラブルの火種に?

「いつのォよにもォ~」
「ぐるーるーるがるるる?」(←訳:クレーマーがいるんだ?)

 弱小板元に何ができる?

 思いもしなかった事態と相対するのは、
 《宝来堂》の絵師でもある小春ちゃん。

 弱小板元に何ができる?
 小春ちゃんの闘いの行方は?
 
 ネタバレになってしまうので
 これ以上詳しくは記せませんが、
 江戸の庶民の、
 江戸を支えた職人さんたちの、
 誇りと日々の喜びが描かれた物語は
 歴史好きな活字マニアさんにおすすめです。
 ぜひ、一読してみてくださいね~♪
 
 

 
 
コメント
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